東大教授が教える知的に考える練習

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 柳川範之

自分で考えろ。

頭の良さには2種類ある。
頭の回転が速い人と、深く考えて判断ができる人だ。
自分の頭の中で考えるプロセスを通じて初めて、
その人なりの良い解決方法や良い選択が導き出される。

頭の中に考えるための土台を作れ。
情報はそのままでは役に立たず、
調理しなければ使えない。
どんな情報も、どんな知識も、
頭の中で加工して初めて力になるという発想が大切だ。

具体的なものを抽象化して捉えることも重要だ。
情報を抽象化することで、
それを応用する形で解決策を考えていく。
それには、その情報の重要な所、本質的な所は何かを
探してみることだ。
それには一言で、その情報を表現してみることが有効だ。

新ししい方向性を出すには、
人と違うことをやることが大切だ。
一見異なるものについて共通点を探したり、
似ているように見えるけど
本質は違っているのではないかという見方で
相違点を探すことも意義がある。
物事を抽象化していくためには、こうした作業が役立ち、
より高度な思考が可能になる。

入って来る情報は絞らず、間口を広げておく。
情報の内容を吟味することで、
その情報の使いようが出て来る。
また、大量の幅広い情報が思いがけないヒントに
結びつくことも多い。
さらに頭に残った情報が思考の骨組みになる。
異なる情報を結び付けていくことで
思わぬ作用が起こる可能性は十分にあるからだ。

新しい組み合わせを発見して結び付けていく発想は、
変革期の中で経営者にとって重要な能力であり、
グローバル時代にも問われる力である。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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