ありがとうの神様

Pocket

小林正観

〇「周囲から尊敬される人」の3つの条件
人は、「3つの知」がそろって、
はじめて尊敬されるようになります。

「3つの知」とは、
 1. 「知識」
 2. 「知恵」
 3. 「知性」です。

1つ目の知は、「知識」。「知識なんかいらない」
「知識は邪魔だ」と言う人もいますが、
人間には、最低限の「知識」が必要です。

2つ目の知は、「知恵」。私が考える「知恵」とは、
「知識」をいかに日常生活に埋め込むか、
実践するか、ということです。
「知っている」ことを「実践する」ことが「知恵」です。

たとえば、「一期一会」という言葉は、
「一生涯でこの人と会う時は、この一度だけと思いなさい。
生涯で最後かもしれない。
だから、その人を大事にしなさい」という教えですが、
それを知っていることは、「知識」です。
「目の前の人を大事にし、大切に扱う」ことを実践して、
はじめて「知恵」になります。

たくさんのことを勉強し、知ってはいても、
実践しない人がいます。
一方で、何も知らないけれど、
笑顔で「実践」している人がいます。
どちらが「実践者」でしょうか?
勉強をして「知識」を身に付けるのは楽しいことです。
けれど、どんなに凄いことを知っていても、
「実践」していなければ、
「知らない」のと同じではないでしょうか。

仕事も順調で、人間関係も良好。健康にも問題がないとき、
ニコニコすることは誰にでもできます。
しかし、仕事も家庭もトラブル続きで、
家族とも同僚ともケンカばかりしている、体調も悪い、
そんなときにニコニコしていられるかどうかが、
まさに「実践」なのです。

「謙虚さ」を保つのは難しい
「知識」を持ち、それを実践して「知恵」にすれば、
それなりに賞賛されたり、評価されたりするでしょう。
ですが、「尊敬」されたり、
「敬愛」されることにはなりません。
「尊敬」や「敬愛」を集めるには、
3つ目の知である、「知性」が必要です。

「知性」とは、わかりやすく言うと、「謙虚さ」のこと。
どれほど賞賛され、どれほど評価されても、
決して威張らない、自惚れない、慢心しないことです。
「実るほど 頭を垂れる 稲穂かな」という諺があります。
「人間も、学問や徳が深まるにつれ謙虚になる」という
たとえです。

社会的な地位や評価、身分、経済的優位性を身に付けると、
人は自分を見失い、「謙虚さ」を保つのが難しくなります。

認められれば認められるほど、頭を垂れる。
これが私の考える「知性」=「謙虚さ」です。
「知識」と「知恵」に加えて「知性」を持つ人は、
多くの人に尊敬されることでしょう。

〇神様が味方をしてくれる人になる習慣
人は1人で生きていると「ヒト」ですが、
喜ばれるように生きていくと、
人と人の「間」で生きる「人間」に変わります。

人の間で生きるということは、
「自分が必要とされている」ということです。
「人間」の生きる目的は、ほしいものを得たり、
何かを成し遂げることではなく、
「人の間で喜ばれる存在になること」
「『ありがとう』と言われる存在になること」
にほかなりません。

発する言葉や表情など、その人のふるまいが
「まわりを喜ばせるもの」になっていれば、
投げかけた結果として、
まわりの人があなたにとっての
「よき仲間」になってくれるでしょう。

〇ありがとうの神様
「しあわせ」の語源は「為し合わせ」です。
お互いにしてあげることが、「幸せ」の本質なのです。

努力をして、頑張って、必死になって、
自分の力だけを頼りに生きていこうとする人のもとには、
人は集まりません。
「孤独という状態」が続いてしまいます。
 一方で、「自分の力なんて無いんだ」と思っている人は、
まわりに支えられて生きていることがわかっているので、
「謙虚」です。

「謙虚」とは「感謝」すること。
「感謝をする人(「ありがとう」を言う人)」の
もとにはたくさんの人が集まってきて、
「よき仲間」に囲まれます。
教え合い、学び合い、交歓し合う「よき仲間」に囲まれたなら、
それだけで「天国度100%」。
頑張りも努力もいりません。
ただ、「喜ばれること」を続けていけばいいのです。

「思いを持たず」、
よき仲間からの「頼まれごと」をただやって、
どんな問題が起こっても、
すべてに「ありがとう」と感謝する(受け入れる)こと。

「そ・わ・かの法則(掃除・笑い・感謝)」を
生活の中で実践することであり、
「ありがとう」を口に出して言い、
逆に、「不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句」を
言わないこと。

すると、神様が味方をしてくれて、すべての問題も出来事も、
幸せに感じて「よき仲間に囲まれる」ことになり、
「喜ばれる存在」になる。

これこそが「人生の目的」であり、「幸せの本質」なのです。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

Pocket