ファンダム・レボリューション

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ゾーイ・フラード=ブラナー、アーロン・M・グレイザー

ヒット作に大事なのは、数ではなく「熱気」、
もっと言えば「熱狂」なのです。

ファンダムとは、人々が愛するさまざまな文化の周囲に
できあがる構造や習慣を指す。
それは、大昔から存在するとても人間らしい現象だ

特定の人やモノへの執着と、それに対する活動を
引き起こすようなもの。
今どきの言葉で言えば、それが「ファンオブジェクト」だ

ファンオブジェクトを手に入れて楽しむのに
ほとんど労力を使わずに済むようになると、
ファンたちはさまざまな方法で対象への愛を
表現することに精を出すようになった。
余った時間と労力をいろいろなファン活動に
充てるようになったのだ

音楽業界といわゆる「キャラクタービジネス」の
はざまの市場を一気にかっさらったのが、クリプトンだ。
どちらの業界もしゃかりきに著作権を守ろうとする点で
評判が悪かった。
クリプトンは著作権を守るのではなく、
ファンたちにミクというキャラクターとその音楽を、
できるだけ遠くまで広く拡散してもらうことに励んだ。
その結果、ファンがほとんどすべての創作を行う世界が生まれた

彼らはバークシャーの株を持つことに
新しい意味を見出している。
たとえば、経済的な自由。
アメリカ的な強さ。似たような人たちと知り合う機会。
バケーション。特権

ただの消費者をファンに変えるには、
活動に参加させるのが一番いい。
できれば、消費から切り離された活動で、
大きなグループの一員と感じられる経験がいい

巡礼とは、その場所の景色や立地やもともとの価値ではなく、
その場所が象徴する何かのためにそこを訪れることだ。
その場所が聖地なのだ

欠陥品だとわかっていても、ファンが復活を支えてくれていた
(ポラロイド)

翌月にはジョージア州アトランタのコカ・コーラ本社脇の
道路に新しい看板広告が上がった。
そこには「親愛なるコカ・コーラ様、
サージを買えなかったので、代わりにこの看板を買いました」と書かれていた

〇ファンダムの3種類
「ユートピアとしてのファンダム」
「下克上としてのファンダム」
「自己表現としてのファンダム」

他人にどう見られるかを気にせず自己表現したいという方が、
今のファン心理に近い

入会の理由として「家族」を挙げるメンバーは多い

グループ活動の原動力になってくれる初期のメンバーを
励ますことが、コミュニティ構築の上で一番大切

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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