『10秒で伝わる話し方』

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桐生稔

『できるビジネスマンは、例外なく「話が短い」』。
常に結論がハッキリしています。

発言も行動も、すべて簡潔でわかりやすく
一切無駄がありません。
どこを目指すのか、何がやりたいのか、何が言いたいのか、
非常に明快です。

逆に成果があがらない人は、
1. あれもこれも言いたがる
2. 不要・必要の区別がつかない
3. 頭の中が整理できていない

結果、言いたいことがたくさんあって、話が長くなり、
話がまとまらない…
不要なことに時間を使い続け、
いつも忙しそうなのに成果が出ていない
そんな負のスパイラルに陥っている人が多い。

1990年以降、インターネットや携帯電話が普及し、
情報技術が加速しました。
総務省の調査によれば、1996年~2006年の10年間で、
選択情報可能量、つまり人々が接することのできる情報量は
530倍に増加しています。

これだけ情報が氾濫する時代において、
あなたの言葉はどれだけ相手に届いているでしょうか?
どれだけ深く伝わっていると思いますか?
残念ながらほとんどスルーされている。

現在のような超情報化社会で、
とてつもないスピードで社会が進行する時代に、
旧来の「なんとなく伝わるだろう」的な憶測で
コミュニケーションを図ろうとすれば、
間違いなく失敗する。

時代は変わり、
コミュニケーションの手法も大きく変わりました。
たくさんの情報の中で、
いかに大切なことを正確に伝えるか…。
これが21世紀型のビジネスコミュニケーションにおける
命題です。

「できるビジネスマンは話が短い」
これまで私がお会いした、できるビジネスマンは例外なく、
的確で、簡潔で、話が短い。
メールやフェイスブックのメッセージも極端に短い。

これ以外に、もう一つ我々は重要な共通点を発見しました。
それは…「要約力」。
要約力とは、多くの情報から、
大切な部分を短くまとめて表す力。

できるビジネスマンは、例外なく「多読家」です。
常に多くの情報を取り入れています。
1日1冊は必ず本を読むという方もいらっしゃいます。

できるビジネスマンは忙しいはず。
いつそんなに読む時間があるのか?
不思議に思い、多くのできるビジネスマンを観察すると…
できるビジネスマンは、
本をすべて読んでいるわけではありません。
では、どうしているか…
それは、要約しているのです。
要約とは、伝えたいポイントを絞って特定することです。

タイトル、目次、見出し、太文字の文章から、
著者が言いたいことは何か?
自分なりにまとめる作業です。
パッと見て一瞬でそのページの言いたいことを把握する。
そこの力が異常に強い。

〇スティーブ・ジョブズ
「シンプルにすることは、
複雑であることよりも、ずっと難しい。
物事をシンプルにするためには、
思考をシンプルにしなければならないからだ。
だが、そうするだけの価値はある。
なぜなら、そこに到達できれば、山をも動かせるからだ」

情報量が格段に増えた現代、何かを真剣に伝えたいなら
「シンプルであること」が必須だ。
複雑で分かりにくいことは、何も伝わらない。

つまり、ワン・シングという一点集中が大事。
その結果として、話が短い。

だらだらとした話は、「いったい何がいいたいの?」とか
「それ、一言でいうとどういうこと?」と言われてしまう。

大事であればあるほど、シンプルに考え、一点に絞る。
できるビジネスマンは話が短い。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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