安らかな死を阻む厚労省

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緩和ケアの専門医
「まともな緩和ケアが受けたければ
自分で必死に探すしかない。」

掛かり付けの患者が、主治医に緩和ケアを希望した。
すると、宛名無しの紹介状を渡された。
「自分で探せ」と同義語だ。
その後、体調は悪化した。
主治医に連絡すると、
「あなたは、もううちの患者ではない」と拒絶された。

緩和ケアの看板を掲げる病院に電話したが、
緊急受診は受け付けないと言われた。
外来予約は、2か月後。
待つ間に、救急車で近所の病院に運び込まれる事態に。

これは特殊な事例ではなく、日常の風景だ。
緩和ケアは、癌が進行し、手術や抗がん剤が施せない
患者を病院から追い出す格好の免罪符となっている。

背景には、その制度設計の杜撰さがある。
緩和ケアを実施できる施設の態勢整備の基準がきわめて高く、
大学病院や国立がん研究センターなど
大きな施設でないと満たせない。
ゆえに病床が少なく、ニーズに応えられない。

運よく入院できても、大往生できるわけではない。
「入院したら、早く死んでしまわないと、
追い出されて緩和ケア難民に逆戻りしてしまう。」

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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