事業再生、陣屋

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陣屋は神奈川県秦野市の旅館。
三井財閥の別荘として始まり、来年で100年になる。

古めかしい感じがするが、情報武装は進んでいる。
従業員はタブレット端末で
宿泊客のお酒や料理の好みを記録し、
次にその客が訪れた時に役立てる。

2009年、赤字体質から抜け出そうと
旅館経営の情報システムの開発に着手した。
手書きだった宿泊予約の管理は、機械化でミスは無くなった。
食材の仕入れ費用も正確につかんで、
着実に利益を出せるようになった。

しかし、宮崎知子社長の話では、
経営再建は、ITのおかげばかりではなかった。
従業員の意識改革も大きい。

以前は、炭をおこすだけ、料理を運ぶだけの人が居た。
パートを含め120人の全従業員と面談をした。
接客が苦手なら掃除というように、
仕事の範囲を広げて貰った。
各種の神聖は、紙では受け取らず、
情報端末に慣れるように促した。

こうした積み重ねが生産性を高める土台となった。
職場を去る人も出たが、それだけ改革は真剣だった。

生産性の向上ではIT活用への期待が高いが、
肝心なのは働く人のやる気を、いかに引き出すかだ。

陣屋は、火・水曜が定休日で、従業員は、月2回、週休3日になる。
休日の確保も働く意欲の持続には欠かせない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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