人工知能は人間を超える

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AIと従来のコンピューターとの違いは、深層学習による暗黙知の習得が出来ることだ。暗黙知は、形式知であるプログラムでは書けない。だから、人間が経験を通して身に着けるしかないと思われてきた。ところが、AIもビックデータから、暗黙知を学習できるようになった。
この深層学習が普及すれば、日本企業が得意な暗黙知や職人芸が機械に取って代わられる。

シンギュラリティについて。
AIは人間の脳を模した機械である。原理的には、人間を超越する訳ではない。課題のフレームを固定すると、そのフレーム内で、人間の能力を簡単に超えてしまう。しかし、フレームを与えなければAIは学習できない。
今後も、画像処理やボードゲームなど、個々の産業領域で、職人芸が機械化される。職人芸重視の日本企業には不利である。

しかし、それなら、まだ普通の技術進歩だ。AIに自己や自己の保存という目標を与えてしまうと、AIは自己を目的とし、人間を追い越すかもしれない。その時、AIは世界認識のフレームを自分で設定し、人間に理解できない新しいロジックを生み出して、対象を操作するだろう。人間以外の自己目的を持つ存在を人間が作り出す社会とは、いったい何だろう。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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