『額に汗する幸福論』

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本田直之

今の若い連中はお酒も飲まなければ、車を所有したいという願望も強くない。それをみて覇気がないと憤る人がいるが、そういう人たちはすでに時代感覚を失っている。
ダーウィンの進化論と同じ、環境の変化に合わせて、進化してきた結果が、彼らの生き方や行動スタイルなのだ。だから、時代の空気を知りたければ、年配者ではなく若者とつきあうべき。

自分たちと違うといって敬遠していても何も始まらない。そういう人は、やがて淘汰されていくようになっている。
「今は暗い時代だ、どんどん悪くなっていく」という人がいる。しかし、よく考えてみればわかるが、昔に比べて今の時代はすべてが格段に便利になり、社会も少しずつよい方向に進んでいる。

時代の変化が分からなくなると、変化を否定するようになる。昔はよかった、と。
1200年以上前に建てられた法隆寺の塔にも、「最近の若者はしょうがない」という意味の落書きがある。「時代の空気を知りたければ、年配者ではなく若者とつきあうべき」時代の変化を否定してはいけない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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