所有者が不明の不動産

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日本の人口減が一段と深刻になっている。1年間に生まれてくる子供が100万人を割り込んでいる。一方、死亡者は130万人に迫る。
減少が顕著な地方は、近未来日本の縮図である。

2017年1月の日本人の総人口は、1億2558万人。5年間で107万人減少した。多死社会のなか、管理の手間などから親族が死んでも相続登記されない不動産が多い。
かつて、土地は価値の源泉だった。人口減が本格化する中では、放置されたままの資産が随所に出現している。全国の土地の2割が所有者不明の状態である。
地方の人口減は、全国の先を行く。秋田、青森などでは5年間の減少率が4%を超えている。熊本県人吉市では、市内の墓の4割が引き継ぐ人のいない無縁墓である。

不動産の放置は、都市部でも顕在化している。その典型が空家である。2015年の東京都足立区では、2350棟が空家である。持ち主を探しても、分からない不動産がある。それが問題である。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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