『心を豊かにする言葉』

Pocket

精神科医、斎藤茂太

《幸も不幸もない。 要は心の持ち方一つなのだ。》
(シェークスピア)

何でも他人のせいにする人がいる。それを「他罰」と言うが、晩年、生きがいもなく、孤独になり、わが身の不幸をかこつ人が現役時代にいかなる生活を送っていたかを調べると、他罰傾向が強く、すべてを不幸と結びつけていた。
私もこの頃「失敗」が増えた。つい先日、羽田空港の公衆電話の上に帰りの航空券を忘れた。私は大喜びで「自分史」の老化への過程の中に書き加えた。「失敗は成功のもと」とつぶやきながら。

〇「太郎を呼べば太郎がくる」時実新子
これは、時実さんが祖母から教えてもらった言葉だが、「不幸を呼べば不幸がくる。幸せを呼べば幸せがくる」という意味だ。
我々は日ごろ、色々なものを呼んでいる。グチや不平不満・文句とかを言っていれば、グチや不平不満を言いたくなるような状況がやってくる。
つまり、グチや不平不満を呼んでいる。ツイてるとか、うれしいとか、楽しいと言っていれば、運や、うれしいこと、楽しいことがやってくる。つまり、運や、うれしいこと、楽しいことを呼んでいる。
すべての今起きている現象は、自分が呼んだからやってきている。「幸も不幸もない」世の中には、「幸」という現象も、「不幸」という現象もない。自分がある現象を見てそう感じただけ。つまり、「幸せ」を呼べば「幸せ」が来る。だからこそ、「呼ぶ」ことが大事

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

Pocket