『『ダークサイド・スキル』

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木村尚敬 0経営共創基盤(IGPI)パートナー木村尚敬

普段から「うちの部は実はこういう問題があって」「あそこの部では、こんなことを言っていた」ということを社長の耳に入れておくと、あなたは社長にとっての神経回路の一部になる

日本の会社の不思議な点として、リスクをとって果敢に散った人は、短期的にはバッテンがついて閑職に飛ばされたとしても、何年か後にはまたメインストリームに復帰するという、なぜだか分からないがが不思議かつ健全なブーメラン作用が残っている

部下のために七割の時間を使う

財務三表が読めるというのはどういう状態かというと、一つは自分の事業の儲けのメカニズムが分かること、二つ目はきな臭い部分を発見できるかどうか、三つ目は施策と数字が紐付いているかどうか

重すぎる住宅ローンや子どもの教育資金など、毎月の固定費が高止まりした状態だと、いまの収入を失うわけにはいかないという強いプレッシャーがかかる。固定費を上げてしまうと、現状を維持するだけで大変なので、保身に走りやすくなる

独自のルートを作り上げるとすると、必ずどこかで発見される。上になればなるほど、下の人間が発見するんです。すると、堤さんや僕の初期の時のように、いじめられる人間が出てくる。必ず見つかる。だから、そういう独自ルートではなくて、オフィシャルな組織にしたんです。
監査室という組織に行かせる。監査室も「ご用だ」と粗探しに行くのではなく、店長の相談役として行かせるようにした。そうすると、嫌われ者の監査室が頼りになる組織とみなされるようになる。さらに報告のときに販売部長たちも同席させる。つまり、利害が反対の人たちが同席することによって、言った先を追及するような行為も同時になくなる。会社のいちばんの目的は現場が良くなることですから、利害が反する人たちも同時にいることにしてあげれば、表面的には対立しても、最終的な利害は一本になる。一本になるというところまで企業力を上げれば、今度から、反目はなくなる(松井忠三氏)

傍流に行って腐らなかった人というのは、自分の生き方を持っている人なんです。普通は主流を外れると、サラリーマン人生はここでお終いだと思うわけです。そうすると、どうしても腐ってしまう。でも、腐らずにやっていける人は、一歩離れることによって、人間模様がよく見えるようになる。自社の欠陥もよく分かるわけです(松井忠三氏)

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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