『威張らない、偉そうにしない』

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高田純次さん。

テレビのお散歩番組の中で、すれ違うおばちゃんの集団から声をかけられれば、気さくに挨拶を返して、「どこの女子高生?」なんて、笑わせます。その軽妙さが実にイイ。

あるときは、こんなこともありました。高田さんが街を散歩していると、通りすがりのおばちゃんが高田さんに気がついて大感激。とんでもないことを言ってきたのです。「すぐ近くで私の妹がバーをやっているのよ!案内するから、ちょっと一緒に来て!」ちょっ、ちょっと、おばちゃん、今、高田さんは本番中ですぞ!しかし、言われた高田さんは軽快でした。
「何?妹?美人?」などと言いながら、おばちゃんのあとに着いていくではありませんか!
「そうそう、私と違って美人だから安心して」とおばちゃん。
「そう、美人なんだぁ、でも、バーなんだから、こんな、真昼間から行ってもまだやってないよねぇ」などと、反論とも独り言とも分からないことをつぶやきながら、結局は、そのおばちゃんのあとに続く高田さん。

このシーンで、私は高田純次というタレントの「敷居の低さ」にすっかり感心してしまったのです。1947年生まれ、1977年デビューというのですから、年齢も芸歴もすっかり大御所と言ってよいキャリアです。
それなのに、素人のおばちゃんに「一緒に来て!」と言わせる「声のかけやすさ」と、それにヒョコヒョコと乗ってしまう軽さ。
年齢を重ねて、それなりの地位になってからも「敷居が低い人」でいることって、実は簡単ではない。でも、「敷居が低い人」でいた方が、「一緒にいて楽しい」と思ってもらえるし、イイ情報が飛び込んでくる確率がグンと上がります。だって、声をかけやすいのですから…。

ちなみに、年をとって、「さん付け」されるならまだしも、周りから「〇〇先生」なんて呼ばれ出したら、「実は、陰で煙たがれている敷居が高い人」になっている。ご注意ください!

《歳とってやっちゃいけないことは「説教」と「昔話」と「自慢話」》
(高田純次)

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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