「本当は世界が羨む最強の日本経済」

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イェスパー・コール
日本人は物事を悲観的に考える。本当は、そんなに思い悩む必要は無い。日本は様々な面で、世界が羨む水準にある。日本の価値は、捨てたモノではない。
日本は失われた20年の傷から、未だに立ち直っていない。いつの間にか中国にGDPで追い抜かれて、明るい展望は何一つない。そんなネガティブなイメージを多くの人が持っている。
しかし、それは見当違いである。他の国と比べて、日本の持つ優れた点は多い。日本は他の国と比べて、格差が小さい。アメリカでは、純金融資産が1万ドル未満の人が28%もいるのに、日本は9%しかいない。逆に、アメリカでは純金融資産を100万ドル以上持つ人が6.4%いるにも拘らず、日本は2%しかいない。アメリカでは、「カネという指標がすべて」なので、際限なく利益を求める強欲な経営が目立つ。資本家は、より資産を増やすが、そうでない人は厳しい状況に追い込まれる。
一方、日本は株主利益が唯一無二の目標ではない。従業員や取引先、消費者などステークホルダーの利益をバランス良く確保する経営だ。日本が悲観論に陥り易いのは、データで物事を語る習慣が無いからだ。そして、エリートの信頼感が欠如しているからだ。世界から見れば、日本の社会は安定し、足元の経済が悪くない事を考えれば、自らを過小評価する必要は無い。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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