創業者目線(ファウンダーズ・メンタリティー)

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火浦俊彦

3つの要素がある。革新志向、オーナーマインド、現場へのこだわり。これらは、企業を立ち上げる創業者の目線に特長的に表れている。彼らに、成長を阻害する要素を聴く。

組織の複雑性、フォーカス不足が挙げられる。成長機会の欠如を挙げる経営者は、意外と少ない。彼らは、既存の業界では満たしきれない顧客ニーズを捉え、業界秩序を変える大志と革新の気概を持って、攻め続け、行動し続ける。その行動を鈍らせる事が、最大の成長阻害の要因である。

「市場がない」というのは、やる気のない部下の言い訳に過ぎないのだ。優れた企業も組織が成長するのに従がって、仕組みやプロセスばかりが肥大化し、創業者目線が失われることが多い。

事業を自分の事として捉え、負ければ将来がないとの切迫感を持つ。自分のお金を扱うがごとく無駄を嫌い、勝つための投資に回す目線を忘れない。その目線を忘れて、新たに台頭する創業者が率いる会社や、創業者目線を持つ会社に後塵を拝して、窮地に追い込まれる例も多い。

創業者目線を取り戻す事は、日本企業活性化の最大のテーマである。大企業は雇用を減らす。雇用を増やすのは、新興企業だからである。新たな創業企業が群生し、創業者目線が百花繚乱する事が、将来の日本に不可欠だ。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

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