『驚異のストーリープレゼン』

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カーマイン・ガロ

人を感動させるスピーチには、「構造」や「基本要素」があります。騒がしい世界で、我々のことを覚えてもらえる可能性はほとんどない。どの会社もそうだ。

だから、知ってもらいたいことをはっきりさせる必要がある。科学的発見にはオリジナルなアイデアとクリエイティブな思考が不可欠であるが、世界を変えるほどの発見をした科学者は、それに加えて特徴的な性質を有していることをスナイダーは発見した。

みな、向こう見ずだというのだ。つまり、なんでもやってみようとするし、信念と自信をもって自分のアイデアを追求する。また、「鼻っ面を殴られても」そのアイデアを発信する優れたストーリーテラーは、なにが大事かをわからせてくれた上で、それがなぜ大事なのかまでわからせてくれる(マリア・ポポバ(ブロガー)

感動的な映画とするには、序盤に、ヒーローの人生が実感できるシーンを入れなければならない。主人公とその苦闘に共感してもらえなければ、逆境の解消などどうでもよくなってしまうからだ。

きっかけ、転換、教訓の3部で構成する人を動かす。ストーリーテラーというのは、自分の人生で一番大事な目的がなんであるか、はっきりわかっている

個人的なストーリーで命を吹き込む。ミッションをストーリーに組み込む期待に違反するのは「優れた」コミュニケーション戦略だとバーグーン博士は言う。そのほうがスピーカーの魅力も信用も説得力も高まる。その理由は、人間の脳が目新しいものを無視できないからである

複雑なことはアナロジーと個人的な話で語る。具体的な描写で自分の世界に引き込む優れたストーリーには、奮闘努力、障害、解決が用意されている

一人ひとりの肉声を届けるスティーブ・ジョブズは、常識では考えられないことをして音楽業界を変えた。ピアツーピアのファイル共有プログラムを使ってタダで手に入れていたものに対し、実はお金を払ったほうがいいのだと音楽ファンを納得させたのだ。

そこで使ったのが、悪玉とヒーローという典型的な物語テクニックである。最初に悪玉、つまり解決すべき問題点の数々を登場させ、その後、ヒーローとしてアップル製品を紹介という手順である。みんなの自尊感情を刺激する大きな仕事をしたければ、大勢の人とコミュニケーションする方法を学ぶこと。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

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