『運命をひらく 生き方上手松下幸之助の教え』

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本田健 

衆知を集める

世にいう失敗の多くは、成功するまでに諦めてしまうところに原因がある

<上に立つ人が、自分の部下は自分より偉いなと思うかアカンなと思うかによって、商売の成否が分かれてくる>(『経営心得帖』)

<単なるかけひきでは偉大な仕事は生まれない。私は心の琴線にふれるような、真心のこもった行動においてこそ、いっさいを超越して、ものが生まれてくるというふうに感じるんであります>(松下幸之助 若き社会人に贈ることば)

<物とともに心を売り、そしてお金とともに心をいただく、つまり物や金が通い合うだけでなく、お互いの心というものがその間に通い合うことが、きわめて大切なのです。そこに、商売の真の味わいというものがあると思います>
(『販売のこころ』)

<人に何か指示し、命令するにあたっては、「あんたの意見はどうか。僕はこう思うんだが、どうか」というように、その人の意見にあてはまるか、また得心できるかどうかを、よく聞いてあげなくてはいけない。そしてその聞き方にしても、相手が返事のしやすいようにしてあげないといけない>
(『人を活かす経営』)

人を叱るときに重要なポイントは、個人的な感情で叱るのではなく、相手の成長を願うこと<いくら能力があっても、愛敬のない人間はあきませんわ>(『Voice』1979年1月号)

<君、部下が上司に何か提案を持ってくるとするわな。その時に上司が、“ありがとう。よう持ってきてくれた”という気持ちで受け取る場合と、“どうせ、たいした提案ではないやろ。面倒やな”という気持ちで受け取る場合がある。部下はそこに天地の違いを感じるもんや。上司の仕事は、結局は部下に良い仕事をしてもらうことであり、部下にさらに良い提案を持っていこうと思わせることやろ>(『松下幸之助 元気と勇気がわいてくる話』)

わずか3人から、70年で従業員20万人規模の世界的な企業を作り上げた幸之助ですが、生涯傲慢になることはありませんでした
1976年3月、幸之助が81歳のときに出演したテレビ番組のものですが、その番組で印象的だったのは、視聴者からの「松下さんが、わしもこれで男になったな、これで一人前になったなと思われたのは、いつ頃ですか」との問いに、
「おまへんな、まだ道を求めてるほうやから。これで一人前になったというような、そんな安気な気分にはなれまへんね、まだ」と答えたことです

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

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