エレガントな男

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ジョー・エリソン

エレガントな男は絶滅危惧種なのか。 
ハリウッドにも趣味の良い俳優は大勢いる。 
しかし、気取り過ぎたり、 
契約企業の商品ばかり身に着けている。 
そんなのは除外だ。

最終的に決めたのは 
俳優にして作家、映画監督、歌手である 
ドナルド・グローバー35歳だ。

グローバーはダンサー的な優美さがあり、 
趣味が良い。 
服を見事に着こなし、ガッチリした体格も 
人目を惹きつける。 
なによりも、博識かつ雄弁で、 
異なる文化的領域を軽々と行き来できる。

我々が暮らしている世界には、 
エレガントさが少ない。 
文化や社会、政治の中で、 
優美さや分別という資質は、 
乱暴な振る舞いで粉々にされている。

私たちの指導者は、強気でがさつで傲慢だ。 
トランプ大統領は、ネアンデルタール人のように 
どしどし歩き回る。

EC離脱に向かう英政府の紳士たちも 
利己心の泥沼の中でよろめいている。

ソーシャルメディアで生まれ育ったスターたちは、 
粗野で自然体であることを良しとしている。

果たしてエレガントであることは 
大事なことなのか? 
もうすでに価値を置く資質ではなくなっているのでは?
だが、人を優雅にしたり、 
柔和な感じにしてくれる要素を無視することで、 
我々は野蛮な人に見え始めていることも事実だ。

エレガンスは意義を無くしたように 
思えるかもしれない。 
だが、その価値をないがしらにすると、 
我々はカッコイイという 
外見以上のものを失ってしまうだろう。

エンジンオイルのOEMもエレガントにやりたいですね。

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