「トーマス・エジソンの発想法」

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「天才とは、1%のひらめきと99%の努力の賜物である」

残念ながら、この言葉ほど 間違った意味が世の中に流布し、 多くの人の誤解を受けている言葉はないのです。

エジソンは、肉体や精神、宇宙などに対し、 独特の世界観を持っていて、 自身の発明の原動力について、こう述べています。 「人間、自然界すべての現象は、 我々の思いもよらぬ遥かに大きな未知の知性によって 運命づけられている気がしてなりません。 私自身も、これらのより大きな力によって動かされて、 数多くの発明を成し遂げる事ができました」。

この「遥かに大きな未知の知性」の事ことを 「リトル・ピープル・イン・マイ・ブレイン (頭の中に住む小人)」 と呼んでいたエジソンは、 発想の原点であるリトル・ピープルの声を聞くこと、 つまり1%のひらめきを得ることが大事だと、 日記の中で繰り返し述べています。

「最初のひらめきが良くなければ、 いくら努力しても無駄である。 ひらめきを得るためにこそ、努力はするべきなのに、 この事を分かっていない人が、あまりにも多い」 と、自分の発言が世の中に誤った解釈で 伝わってしまったことを嘆いているくらいです。

エジソンは、発明や研究に行き詰まると、 海辺に行き、釣り糸を垂れるのが常でした。 ただし糸の先に餌はつけません。 潮風に吹かれ波音を聞き、自然の中に身を置くことで、 不思議と頭を悩ませていた問題の 解決策が浮かんでくるというのです。 自然界や宇宙から流れてくる未知の知性のアイデアを キャッチし、新しいひらめきを釣る。 エジソンの釣りには、そんな意味が込められていました。

しかし、これは天才・エジソンだからこそできることです。 では、私たちは、どうすればよいのでしょうか。 エジソンは、研究に行き詰まったエンジニアに、 こんなアドバイスをしています。

「問題は、君の考え方にある。 大事なことは、頭の中に巣食っている『常識』という理性を きれいさっぱり捨てることだ。 もっともらしい考えの中に新しい問題解決の糸ロはない」

努力も、やみくもにやっても駄目なのですね。 最初の閃きが正しくないといけない。 閃きを得るためには、考えて考えて 沢山の努力を重ねないといけない。

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