丸亀製麺はなぜNO.1になれたのか? 小野正誉

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コンセプトも間違いと分かれば修正する勇気がいる。
納得できたエンジンオイル、OEMの櫻製油所でした。

運営会社のトリドールは他社との競争を意識しなかった。 
売上競争に消耗せず、客のニーズを最優先に考えて 
店舗運営に反映させた結果、 
気が付くとナンバーワンになっていた。

素材への徹底したこだわりも大きい。 
讃岐うどんの多くの店では豪州産の小麦粉を使っている。 
丸亀製麺は「きたほなみ」という北海道産のみを使っている。 
これは国産でありながら豪州産小麦に匹敵する新品種で 
小麦の香りや甘味が強い。

出汁は讃岐うどんの特徴である旨味と透明感を出すために、 
すべて天然の素材を使っている。 
真昆布にサバ節、本枯節の鰹節などを使って 
1時間じっくりと煮ている。

あえて非効率とも言える体制を取っている。

丸亀製麺に入ると、入り口に小麦粉の袋が 
山積みになっている。 
これを使って製麺機で塩と水を混ぜてうどん生地を作る。 
客に提供する時、天ぷらは売れ行きを見ながら 
タイミング良く揚げる。 
おむすびも炊き立てのご飯で握る。

店内で展開されているのは、手作りのライブ感。 
にぎやかで、湯気と熱気が立ち込める讃岐うどんの 
本場そのものである。

従来の経営セオリーから言えば、 
こうしたやり方は非効率である。 
それでも、信じたこだわりを譲らなかった所が 
成功の秘訣だ。

中高年スタッフを意識的に採用し、 
客とのコミュニケーションや 
様々な地域情報を店舗運営に活かしていることも 
大きな力になっている。

試行錯誤を経て、経営者がたどり着いたのは 
「地元密着型で、幅広い年齢層の客が 
日常的に足を運んで楽しむ店」というコンセプトだった。

 
 
 
 
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