齋藤孝
「消費者」なのです
読書は人に「深さ」をつくります
単に情報を拾うだけでは、
ネットも読書も大して違わない。
では、人生に深みをつくる読書とは
一体どのような読書なのか?
古典名著には現代的な意味が含まれている。
たとえば遺伝子工学を学んで、
遺伝子操作の技術がわかったとしても、
生命倫理と、どう折り合いをつけるべきかという
難しい問題に対処していくには
歴史や宗教、哲学など幅広い知識が必要
一流の認識力の持ち主の本を読むと、
私たちの認識力も磨かれていく
読書には大きく分けて二つあります。
情報としての読書と、人格としての読書です
今月一人の著者にはまったら、翌月は別の著者にはまる。
さらに次の月はまた別の著者というように、
時期をずらして広げていくといい
たとえばサン=テグジュペリの『星の王子さま』を
ただ読んでストーリーを理解しただけでは
思考は深まらない。
しかし、王子さまが自分の星に残してきたバラとは
自分にとって何だろう、
狐とはどんな存在だろうと考えてみると、
深まりはじめます
驚くべきことに驚けるのは、実は教養があるからです。
知識豊富で教養豊かな人は、
もうあまり驚くことがないのではないかと
思うかもしれませんが、逆なのですね。
知れば知るほど、心の底から驚くことができる。
知識がないと、何がすごいのか分からない。
「難しそうだから、あとにしよう」
「もうちょっと知識を得てからにしよう」と言っていると、
ブームは去ってしまいます
「ベストセラーは読まない」と言う人もいますが、
それではどうしても間口が狭くなってしまう。
たくさんの人が読んでいるのは
何かしらいいところがあると考えて、
素直にブームに乗るほうが知識は増えていきます。
流行りものに乗るのも、
知的な人生の楽しみ方の一つだ。
自分が悩んでいるのは辛いものですが、
他人の悩みは勉強になります
私たちはアメリカ式の資本主義に慣れてしまっているので、
「成功したい」という欲求を自然のように感じています。
でも、文学の世界に浸ってみると、
成功や勝ち負けなんてどうでもいい、というか、
意味がわからないという感覚になるはずです。
文学とは経済的成功や勝ち負けとは違う次元で
成立しているものだからです
私たちは「生きる意味」が実態として存在しており、
それを探すようなことをしてしまいがちですが、
それではダメだとフランクルは言っています。
逆に自分自身が問いかけられている対象なのだと
気づかなければなりません
「クライマックスだけでも音読する」ことです。
あらすじを知ったうえで、
重要なシーンを声に出して読むのです。
そうすると、かなり読書体験に近づきます
「この本を読んだ自分、かっこいい」と思うのも、
読書の習慣化に大事なこと
エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

