鈴木 喬:エステー取締役会議長兼代表執行役会長(CEO)

新商品を年に一点に絞った以上、

商品開発は社長としての僕の存在意義そのものになった。

ちなみに80年代後半頃から「空気をめぐるニーズ」は、

「芳香」から「消臭」へと移り始めていた。

そこで考えたのが「消臭ポット」だった。

丸い、かわいらしいポットのような形の消臭剤を出した。

当時のお店の売り場には

女性に喜んでもらえるような商品がなかったので

発想したのだが、

役員会では「一つの商品に絞り込むのは危険だ」と

大反対された。

でも僕は、大反対されたからこそ「やる!」と決めた。

前例のないことをやろうとすれば必ず反対が出る。

これは人の当然の心理だ。

だが、それが的確かどうかは別問題だ。

僕自身も内心は不安だったが、

「消臭ポット」を売り出したら大ヒット。

当時としては未踏の年間販売目標1000万個を達成できた。

それからは快進撃だ。

「消臭力」「脱臭炭」「米唐番」などのヒットを生み出し、

2005年3月期には過去最高の純利益を達成し、

株価も2300円台に回復させた。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より