本田晃一
人から魅力的に思ってもらえる自己アピール、
自己紹介の方法は覚えておいて絶対に損はない。
それは「そもそも堀り」です。
そもそも自分は、なぜこれをしてきたのだろう。
これにこだわっているんだろう、という
「そもそも掘り」をしていくわけです。
「そもそもどうして?」「そうなったのはそもそもなぜ?」
「それはどうして?」と「そもそも掘り」をしていくと、
「おおっ!」というダイヤモンドの原石が出てきます。
その輝きが人を惹きつけるのです。
僕が「そもそも掘り」に気がついたのは、
父の会社のホームページを作ったとき。
「そもそもなんでゴルフ会社をやったの?」
と父に聞くと、
最初は「もうかるからだよ」
みたいなことを言っていました。
「でも他にもうかる仕事はあったでしょ?
それなのになぜ、ゴルフを選んだの?」
そうやって、父がこの会社を作った
「そもそも」を掘っていったんです。
そしたら、こんなことを言い出しました。
「だってさ、20歳ぐらいの時にゴルフを始めたんだけど、
ゴルフやる前って、遠足のときのように
ワクワクして眠れないんだよ。
それぐらいゴルフって楽しくってさ。
そういうのを伝えられる会社だったら、
なんかいいんじゃないの、と思ってさ」
あれ、意外といいこと言うな、と僕は思いました。
それで父の会社のホームページに
「そもそも」の動機を書いてみたんです。
「明日ゴルフだ!と思うと、
遠足のときのようにワクワクして
眠れないことはありませんか?」みたいなことを。
そしたら、いきなり売上げが3倍になりました。
もちろん他にもやりましたけれど、
ホームページに「そもそも」を書いたことが、
売上げに大きく貢献したのは間違いありません。
ゴルフの会員権を扱う会社は、いろいろありますが、
どうせ買うなら、
「そもそも」の原点に共感できるところから
買いたいじゃないですか?
父と「そもそも」のハートで、つながった人たちが、
買ってくれたんだと思います。
そのときから僕の座右の銘は
「ハートが開くと、財布も開く」になったんです。
「そもそも」の深いところでハートがつながると、
財布が開きます。
僕は最初、このやり方を商売のために使っていました。
お金もうけのことしか考えていなかったので、
他の会社のコンサルタントをするときも、
「こうやれば、もうかりまっせ」みたいなことで
教えていたんです。
ところがある社長が、このスキルを婚活に使ったんですね。
会社の魅力アピールに使うんじゃなくて、
自分の魅力のアピールに使ってみた。
「そもそも僕は、こういう両親に育てられて、
こういうものが本当に大事だと思っていて、
こんな夢を持っています。
それを分かってくれる人と結婚したいなと思います」
そしたらモデルのような奇麗な奥さんがゲットできて、
その人をつれて、僕の前にさっそうと現れたんです。
「うお、奥さん、モデルさん?」と聞いたら、
「うん」と言うので、
当時彼女がいなかった僕は心の中で
「マジ、ふざけんなよ~」と思いました。
こうやって「そもそも掘り」していくと、
必ず美しいものが根底にあります。
「目的はお金もうけだ」と豪語している人でも、
「そもそも」を掘っていくと、
そのお金で家族を安心させたいとか、
親にラクをさせたいとか、美しい愛の原点にだどりつくんです。
「もしかして、これって愛かも?」というところまで
掘っていって、
原点をパカーンとオープンにすると、
そこに共感して素敵なものが、いっぱいやってきます。
お金だけじゃなくて、理想のパートナーにめぐりあえたり、
いろんなチャンスや幸運がやって来るんです。
「そもそも」から広がっていく世界観を語ることができたら、
立派なビジョン、つまり夢になります。
「その『そもそも』が広がっていったら、どうなると思う?」
と掘り下げていってください。
美しい原点から出発していますから、
必ず世の中にいい影響を与えられるビジョンになります。
アップルのスティーブ・ジョブズは
プレゼンテーションが上手だったことが有名ですが、
彼の話の特徴は世界観を雄弁に語る点にありました。
新しいiPhoneが出るときもiPhoneのスペックは語りません。
「これがあると、どんな新しい生活ができるのか」という
世界観を語るんですね。
すると、聞いている人は、まださわったこともない
iPhoneを持って生活している自分の姿が
ありありと浮かんできます。
ちなみに、先ほど話した友人ですが、
結婚した後のビジョンを、ありありと書いたそうで、
奥さんもそれを読んだら「この人だ!」とピンと来たそうです。
こんなふうに「そもそも」を掘って、それを広げ、
世界がどう変わっていくのかをビジョン、
つまり夢が示せれば、
あなたの魅力が最大限相手に伝わりますし、
夢にも一歩近づけるでしょう。
エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

