■掃除、すなわち整理、整頓、清掃の3Sを説くのは二宮尊徳だけではない。
パナソニックの創業者で「経営の神様」といわれる松下幸之助氏も、
彼が創設し塾長となった松下政経塾塾長として
最初の講義で語ったのは、掃除だった。

欧米の経営コンサルタントも、企業に招かれ、
ひととおり職場を点検したあとに必ずいう言葉は、
「整理・整頓・清掃を徹底しなさい」だ。

■経営不振の会社を次々と吸収合併し再建させ、
“社長が選ぶベスト社長”にも選ばれた、
日本電産の永守重信

「倒産しようという会社の再建を頼まれ、
その会社のオフィスや工場に行ってみると、
きれいなところは1つもなかった」

永守氏は、そういう企業に対し、まず「会社をきれいにするように」と指示をする。

■逆境のときこそ「整理・整頓・清掃」
「整理・整頓・清掃」10の効用についてまとめてみる。

1 職場がきれいになり心地よい気持ちになれる
2 職場の安全と衛生のレベルが向上する
3 設備や機械が長もちする
4 ものを大切にする気持ちが育まれる
5 捜しものがすぐに見つかる
6 職場のみんなで掃除することにより、職場内に良好な人間関係がつくられる
7 お客さまから見た職場のイメージがよくなり、営業増進につながる
8 段取りの大切さを学べる
9 いろいろなことに気づくようになる
10 いま、何をしなければいけないかがわかる

10「いま、何をしなければいけないかがわかる」
ということが、整理・整頓・清掃の効用の最たるものだ。
身のまわりの整理・整頓・清掃は、頭の整理・整頓・清掃につながる。
いま何をいちばん優先すべきか、いま何がいちばん重要かが見えてくる。


■イエローハットの創業者で、掃除の伝道師
鍵山秀三郎氏。

掃除を始めたからといって、すぐ儲かるというようなことはありません。
ただ、掃除をして環境をきれいにしますと、場の雰囲気が穏やかになります。
穏やかな環境は、心の荒みをなくし、怒りを抑える効果があります。
特に、逆境のときは身の回りをきれいにしておくことによって、
救われるような気持ちになるものです。
掃除の大きな効用です。


5sは更に、清潔、躾が加わる。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より