デキるリーダーは何事も全体的、長期的に考える

常勝チームを作るには、

選手が不安なくプレーできる環境を整え、

時には選手がベンチの指示で動くのではなく、

自分の考えと判断でプレーすることが肝要だと

考えていたので、

無闇にコーチから教えることを禁じ、

選手から求められた場合だけ

的確なアドバイスをするように厳命した

監督としてユニフォームを着る時に、

肝に銘じたのは次のことだ。

「自分ができたことを伝えるのではなく、

自分ができなかったことを勉強する」

走ってアウトになると

「なぜあそこで走るんだ」と言ったりするから、

選手は、なかなか走れなくなる。

そこで、戦術的に走ってほしくない場面では

「走るな」というサインを出すから、

それ以外は自分で二盗を狙えと指示し、

アウトになっても何も言わなかった。

アウトになって一番悔しいのは走った選手本人である。

アウトになったことを叱責されるのではなく、

それでも「走れ」と言われれば、

次はどうにかセーフになりたいと考える。

その“考える”ことが大切なのだ

何事も否決された物事をすぐに忘れてしまうのではなく、

いつか日の目を見ることはないのかと

記憶に留めておくことは大切だ

勝負事を最後に左右するものは何かと問われれば、

「諦めた者が負け、諦めさせた者が勝ち残る」ということ

何かを変えてみようかと考えるには、やられてからでいい。

「同じことを続けても通用しない」と、

やられる前に自ら手を打つ必要はない

稲葉さんのクセは、カーブを曲げようという

心理的な面が体に作用するのが原因だった。

だから、クセを直してしまうと

カーブが曲がらなくなるのではないかと不安になる。

それならば、クセがバレていても

鋭いカーブを投げていたほうがいいという

結論に達したそうだ。

「それに、俺のカーブをあんなに簡単に打ったのは、

おまえくらいだった。

けれど、他の打者は抑えていたからいいんだ。

おまえだけと野球をやっているわけじゃないからな」

クセを修正しようとして、

肝心な自分のフォームを崩してしまった投手も

私は見てきた。

クセは直せばいいというわけではないのだ

投手陣は「9点取ってもらった試合は8点までに抑えよう」、

野手陣は「5点取られたら6点取り返してやろう」と

プレーするのが勝てるチームだ

受け取る側になる選手が心がけなければいけないことは何か。

それは、聞き上手になれ、ということだ。

次は、「アドバイスされたことを試してみよう」という

姿勢を持つこと

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より