働いている人の意識は、大きく3つに分けられる。

それは「当事者意識」「お客さん意識」「被害者意識」。

〇「当事者意識」を持っている人は、

何でも「自分ごと」としてとらえ、

常に責任を持って仕事をする。

自分に直接関係があってもなくても、

率先して親身になって仕事に取り組んでいく。

あらゆることを「自分ごと化できる」人。

〇「お客さん意識」を持っている人は、

「仕事はあって当然、給料はもらえて当然」と考えがち。

与えられた以外の仕事には取り組もうとしない。

全体的に、会社や上司などに対する感謝の念や、

「会社に貢献しよう」という意識が希薄。

〇お客さん意識以上にやっかいなのが、「被害者意識」。

被害者意識を持っている人は、

常に「仕事をやらされている」と思っており、

たとえ自分が関わる案件でトラブルが発生しても、

自分の責任を認めようとはしない。

それどころか、自分が被害者であるかのように振る舞い、

他人に責任をなすりつけたり、言い訳をしたりする。

被害者意識は、いつの間にか芽生えてくるので、

注意が必要だ。

仕事や勉強をしているときに

「なんでこんなことをしなきゃいけないんだ」と

思ったら、それが被害者意識だ。

被害者意識を持っているときは、

恐ろしく効率が悪かったり、

成果が上がらなかったりしたはずだ。

■日本マクドナルドや日本トイザらスを設立した藤田田

「傍観者はダメである。

どんな仕事も当事者になることが肝心である」。

あらゆることを「自分ごと化」し、

当事者意識を持つことこそが、成功への近道だ。

■セオドア・ルーズベルト大統領

「ボクシングを見ている奴はいろいろなことを言うが、

リングで戦っている奴を褒(ほ)めろ」

戦いを見ている観客は評論家になりやすい。

当事者は、灼熱のフィールドや土砂降りのグランドで

泥だらけになって戦っている。

だが、危険の及ばないリングの外や、

空調のきいた室内でテレビを見ている観客は、

勝手なことが言える。

我々の日常でも同じようなことが毎日のように起きている。

戦っている者、当事者を

褒め称(たた)えなくてはいけない。

当事者は、「熱狂する」「リスクを取る」「挑戦する」

「勇敢に立ち向かう」「何でも面白がる」

そして、人を喜ばしたり驚かせたりすることができる。

しかし、「お客さん意識」や「被害者意識」の傍観者は、

自ら熱狂もしない。なんでもひとごとして考える。

人の気持ちを冷やしたり、

がっかりさせたりして、

他人のやる気まで奪っていく。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より