人間は「何を伝えるか」に心を捕らわれる。

どんな言葉を使うか。

それに執着してしまう。

だが、真実は真逆。

「なにを伝えるか」よりも、

「どう伝えるか」のほうが圧倒的に大事だ。

人は聞いているようで、聞いていない。

実は、言葉を言っている人を見ている。

プレゼンでもまったく同じ。

「私の話を聞いてもらえますか?」

そう言って注意を引きつけたとき、

そのときの自信のある顔や落ち着いたたたずまい。

それこそがプレゼンだ。

言葉を発する前に、決着はつく。

「この人がこれからする話は、面白ろそうだな」

開始10秒で観客の心を「つかむ」

それができなければ、

そのあとは長く苦しい戦いを強いられる。

一度失った興味や関心を取り戻すことは、

上り坂の途中で自転車を止めてから、また漕ぎ出すように、

とてつもないエネルギーが要る。

最初が肝心だ。

お笑いには正に、それを表す言葉がある。

「つかみ」。

最初に心をつかめるか。

それはまさに、ネタ全体がウケるかウケないかを左右する、

最初の大勝負だ。

プレゼンとは戦い。

聞き手の心をつかむか、それともつかみ損ねるか。

話し終わったあとに、伝わったか、伝わらなかったか、

それを痛烈に感じる。

プレゼンは勝敗が不明瞭な「芸術」ではない。

勝敗が歴然とついてしまう「格闘技」なのだ。

しかも、「言葉だけの格闘技」ではない。

「表現の総合格闘技」だ。

総合格闘技とは、パンチやキックといった打撃技だけでなく

投げ技、関節技などのさまざまな攻撃法を駆使して

勝敗を競う格闘技。

言葉は、あくまでも攻撃技の1つにすぎない。

そこに捕らわれていたら、プレゼンでは敗北する。

達人は、凡人がパンチを発するよりも前に、

違う技を繰り出しているのだ。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より