船井幸雄

『すべての事柄にプラス発想で取り組み、

前向きな心で生きるための条件を具体的に考えてみると、

2つの点に集約されるように思います。

それは、「現状肯定」と「感謝」です。

現状肯定とは、たとえば

あなたがリストラの憂き目にあったとします。

それは望んだことではないでしょうが、

その事実はもう変えられない。

そういうとき、その事実を後ろ向きにとらえるのはやめて、

そこを出発点として、できるだけ前向きに

現状打破に取り組む。

そういう姿勢のことです』

■肯定

行徳哲男

『江戸末期、九州の日田(ひた)に江戸時代の儒学者

広瀬淡窓(ひろせたんそう)が作ったという

咸宜園(かんぎえん)という私塾がありました。

大村益次郎や高野長英が学んだことで知られています。

「咸宜(かんぎ)」というのは三千年近く前の中国の教えで、

「ことごとくよろし」という意味です。

不況だっていいじゃないか、と

徹底的な肯定の思想がベースにあるわけです。

だから、どんな人材でも来たらいいじゃないかというわけで、

咸宜園には、身分性別に関係なく誰でも入門できたといいます。

そのため全国から四千人もの人がやって来たそうです。

こういう包容力というか、おおらかさというか、

磊落(らいらく)さというか、これが感性の力ですよ。』

「起こることにはすべて意味がある」

否定からは、感動も、真のパワーも生まれない。

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