デール・カーネギー

“私はイチゴクリームが大好物だが、魚は、どういうわけかミミズが大好物だ。だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える。”大ベストセラー『人を動かす』の著者、デール・カーネギーは、かつてこう言った。

これは、マーケティングの基本中の基本だけど、つい忘れてしまいがちなとっても重要な原則。特に、良い商品や良いサービスを扱っている人が、この罠にハマってしまう。
ちなみに…「マーケティング」は、とても複雑な概念なので、分かりやすく理解するために、しばし「魚釣り」に例えられる。お客さんが魚で、海が競合や市場。釣り人が僕たち売り手で、魚を釣る餌が商品。不思議なことに、こうやって例えると、今までマーケティングというぼんやりしていたイメージが、具体的な絵になる。そうすると、行動のアイディアも湧いてきやすくなる。

さて。この絵を頭に入れて、もう一度最初の言葉をじっくり読んでみる…
“私はイチゴクリームが大好物だが、魚は、どういうわけかミミズが大好物だ。だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える。”どうだろう?きっと、最初に読んだ時よりもすっと頭に入ってきたはず。

かくして、僕ら事業をやっている身からすると、自分の商品やサービスに愛着が湧いてくるもの。もちろん、それ自体が悪いことじゃない。でも、気をつけておかないと、自分の商品やサービスに惚れ込みすぎて、お客さんが見えなくなってしまう。
カーネギーの例えを借りると、イチゴクリームに惚れ込みすぎて「魚も絶対イチゴクリームが好きだ。だってこんなに美味しいんだもん!」と思い込んでしまう。でも、イチゴクリームで魚は釣れない。なんとも馬鹿らしい話だが、現実の世界では、これと同じような現象をよく見かける。

「これは売れる!」と思って出した新商品が、全く売れなかった…
世の中には、こうした『売り手の思い込み』で作られた商品の残骸たちが、山ほど転がっている。お客さんが見えていない証拠だろう。これに関して、ウォルト・ディズニーも同じことを言っている。“自分たちのために商品をつくってはいけません。人々が求めているものを知って、人々のために商品をつくりなさい” と。自分たちが売りたいものじゃなくて、お客さんが欲しいものを売ろう

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