究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント井上 健一郎

トップに立つ人が自分の右腕となるNo.2を選ぶなら?有事、平時と言いますが【有事】のときこそNo.2にふさわしい人物を見極めるチャンスです。基準は何か問題やトラブルが起こったときまたは難しい案件に直面したときにどういう行動をとるか。【初動】が早くしっかりとした【時間意識】があって途中で「無理かもしれません」なんてこともしっかりと言えるかどうか。そういうところを見極めるといいですね。

あえて有事に放り込んでみるというのも1つの手段。修羅場体験をさせていま言ったような点を見極めてみるのもアリでしょう。例えば、【重みのある仕事】や【難易度の高い仕事】を積極的に振ってみる。社内において大きなクライアントの責任者をやらせるとか…。社長に代わってトップ営業をやらせるとか…。
売上やトラブル解決など会社に大きくかかわる意思決定をさせてみましょう。修羅場体験を通ると自分の身をそこに投じることができる人は【覚悟】をつくっていくんですよね。要は、不安を乗り越えるということだから不安を経験してこそ覚悟ができ上がるのです。

No.2ともなると、その覚悟とは事業が失敗して収入が途絶えるくらいの覚悟が必要かな。自分の私財を投げ打ってでもすべてを捧げる…(そこまでしなくてもいいけれど気持ちとしては!)…それだけ責任を持つという覚悟が備わっているかどうか。それも見極めたいですね。なぜなら、トップとNo.2は本当の意味で言えば生死を共にするような感覚。

ただトップ(自分)との相性は重要でしょう。向かっている方向に対して同じような感覚、センスを持っているか?そこは、見極めたいところ。その人がいることでトップが精神的に安心感を持てるような物事の捉え方が似ている人がいいですよね。
さらに自分と相性が合わなくても【意欲】【意識】【思考】の3セットにポテンシャルが感じられたとしたら?それはそれでNo.2に匹敵するポジションに抜擢していいのではないかと思います。
精神面だけでむしろ、機能が伴わないNo.2ならやめておいたほうがいいでしょう。そうやって自分の右腕、No.2を見極められたら強い組織は必ずできます。

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾