ハルメクホーディングス社長、宮沢孝夫

通信事業では補正下着を扱っていた。販売する理由は、シニア女性には体系を補正したいニーズが強い、という思い込みだった。自分たちの解釈を優先してビジネスを考えていた。先入観や思い込み、主観的な見方に基づいた「~らしい」かどうかで判断することは、結果としてお客様を理解することを怠ってしまう。

シニアの女性が望んでいることを、先入観を持たずに等身大で理解する意識改革を促した。顧客を理解することは、企業経営にとって本質的なことだが、あくまでスタート地点に過ぎない。社員には常にチャレンジすることを求めている。

従来の延長線上で仕事をしていても、数年後には陳腐化してしまう。絶えず新しい切り口や方向性を見つけ、チャレンジすることの重要性を説いている。発想の転換を促す挑戦をしたことで新しい市場を作ることができた。だからこそ、社員には私を持って欲しい。

発表者に対しては「分析結果を受けて、あなたはどうすべきだ考えるのか」「発表内容に対してどうすべきか」と質問すことを心掛けている。同僚の発表を聴いた社員にもあなたの意見はどうなのかと問いかける。会議では調査報告に終始してしまうことを許さない。社員一人一人が自分の思いを表明しない組織からは、新しい挑戦は生まれない。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾