山本教夫

人前で話す時に緊張するかしないか、

その境目は人数です。

「人と思うな、カボチャだと思え」は

間違ったアドバイスです。

イメージトレーニグはハードルを高くして

多い目の人の前で話すように想定しましょう。

今まで会った事も無い人の前で、

経験した事の無いたくさんの人の前でプレゼンをやる。

そのことに対応できる経験値を持ってないので

あがって当たり前、完全なアウェー状態です。

それならば、心の中のブラック・ボックスを

書き換えればいい。

ブラック・ボックスは経験で出来ている。

プレゼンの場所が分かっていたら、

その場に出向き、見ておく。

それが一つの経験になって、

あなたのブラック・ボックスに組み込まれる。

会議室のような場所で行われる

セミナーやイベントがあれば参加してみて、

どんな雰囲気が在るのを五感で感じとる。

ほんの数秒でもいいから、

前に出てその場にいる皆の顔を見ておくのもいい。

数秒のことでも、人前に出るという経験の材料になる。

五感でリアルに感じたことをイメージで再現する。

そのための材料は沢山仕入れた方がイメージしやすくなる。

ブラック・ボックスを構成する要素の1つが

無意識と呼ぶ領域だが、

ここは騙されやすい。

リアルなイメージトレーニングを繰り返すと、

実際にそうしてきたんだと勘違いしてしまう。

イメージトレーニングは、

その勘違いを利用することだ。

イメージする絵に自分の姿があってはダメ。

あなたが壇上でプレゼンする姿を思い浮かべてはいけない。

実際のあなたは、鏡でも見ない限り、

自分の姿は見えない筈。

壇上で話すあなたに見えているのは、

あなたの事を見ているたくさんのクライアントの顔のはず。

壇上から人の顔を見ているという絵にしなければ

イメージトレーニングにはならない。

プレゼン中は、楽しそうにしている人、聞いてくれそうな人、

よく頷いている人を探す。

そして意識してその人向けにプレゼンするといい。

肯定的な雰囲気の中に自分を置くと、

気分は安らぎ、元気も出て来る。

一番大切なのは、何のためのプレゼンか、

目的をしっかりと捉えておく。

何を伝えたいのか。私はこの商品やサービスの

こういう所にほれ込み、

これを最大限に生かす素晴らしいアイデアを考えてきた。

このアイデアは、御社にとって必ず利益をもたらすという

熱意を伝える事。

それがプレゼンでは何よりも必要だ。

目的に向かう熱意が無いと、いくら材料を仕入れてきても

うまくいかない。

あくまでも、プレゼンは目的に近づくための手段の一つ。

熱意があれば、プレゼンそのものも変わってくる。

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