ダグ・スティーブンス

音声認識により買い物を済ませてくれる

AIスピーカー「アマゾン・エコー」

デジタル技術を駆使した破壊的なイノベーションは

小売業の常識をはるかに超えている。

しかもネット通販はデジタルシフトの

始まりの終わりに過ぎない。

世界中の店にバーチャルに行ける仮想現実VR、

自分がいる環境が本物そっくりの店に変わる

拡張現実ARなど。

小売りに関連したデジタル技術の開発は急ピッチだ。

もう小売店は、店をたたむしかないのか。

小売りの行く末を決めるのは、

いかなる時代でも消費者だ。

デジタルシフトの時代だからこそ、

逆に生の購買体験の場、

実店舗こそが消費者に支持され、

小売り再生の基盤、競争優位の源泉に成り得る。

アップルストアで喜々としてアップル製品を体験する若者たち。

そこは単なる販売拠点ではない。

若者たちがアップルブランドを実際に体験し、

認知する場である。

五感でブランドを体感・体験できるのは実店舗以外にない。

店舗は生の体験を通じてブランドを伝え認知させる媒体になり、

最終的に商品購入に繋げる空間になる。

商品販売の場を超えた実店舗のメディア化である。

アマゾンですら、実店舗を展開していることに

着眼すべきである。

現に米国では、

本格的なリスニングルームで視聴できる

スピーカ販売店。

クライミングが出来るアウトドア用品店、

調理もできる調理器具店など、

体を使って商品を体験できるショップが

急成長しつつある。

業界で成功をおさめた故に、

抜本的な再生が難しい大手小売業の行方が注目される。

かのウォルマートですら転換に苦闘している。

いかにイノベーション力を回復し、再生できるか。

鍵は創業者メンタリティーの復活にある。

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