究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント・井上 健一郎

目的と目標の違いをわきまえ、理想と現実のギャップを認識して具体策に落とし込む力が必要。

人の行動の背景には【意欲】【意識】【思考】の3つがあります。
【意欲】とは、自分を動かすエネルギー。エンジンです。たとえば、達成意欲と言ったとき何を達成するのかは【意識】の方向性によって違うし、意識が1つの方向を向いていても【思考】の仕方によっては具体的な策が違ったりします。だから【意欲】【意識】【思考】は3つで1セット。

【思考】とは、
1)理想を掲げる
2)現状を的確に分析できる
3)そのための目標設定ができる
4)具体的なアイデアを生み出せる
この4つのことができる力。

4つのうちどれかひとつができればNo.2、右腕になれる可能性はありますが、どれもができない人はNo.2には不向きです。
では、この【思考】は鍛えられるかというと精神的な話でどれだけ粘れるかということなんですよね。そして、どれだけ粘れるかは【意欲】によるんです。
【意識】はたとえば問題意識があるか、当事者意識があるかって人の心の中はわからなくて行動を見るしかありません。ところが、【意欲】があるのかないのかは発言や、きらきらした雰囲気とかで一見はわかるかもしれませんが単純にテンションが高いだけじゃダメ!

そうしたときに、何を見るのか?それは、初動の速さ。物事への着手の速さなんですよ。No.2の人(上の立場の人)は1つの動きだけではなくいくつかの階層を超えないとたどり着けない課題にぶちあたります。というか、抱える。
ということは「3か月後までにこの問題を解決しなきゃいけない」となればそのために「今」動き始める。これが大切なんです。

多くの人は「3か月後まででいい」と考えがちで、締め切りの2週間くらい前からやっと動き出したりする。これ、すごく多いんですよ。で、動いてみたら「あれ、意外と難しいぞこれ」って気づきさらに「相当時間がかかるぞ」とわかったらどうなると思いますか?何が起こるかというと締め切りが守られないですよね。締め切りとは何日までにこの課題を提出しなさいよ、という締め切りではないのです。「今年はこの課題に向かおう」と半期の計画を立てた、その期限のことです。

【初動の速さ】と、【締め切り】。これがしっかり守れない人はNo.2には向いていません。そして、この【意欲】。【意欲】がない人は【意識】があっても動かないんですよね。自分を動かそうとする、奮い立たせるエネルギーが根本です。

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