究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント井上 健一郎

目標と目的の違いがわからないという人がいます。目的とは目標の上にあるもの。目標というのは目的が果たせたかどうかを推し量るためのもの。つまり、目標を達成することによってどれだけ目的に近づいているのかわかる。本来、目標と目的は違うものなのです。
ある人の人生の目的が「家を建てること」だとします。これは、目的でしょうか?「何で家を建てたいのか?」と聞くと「自分が成功者になった証として」と言う。これこそが目的。「家を建てたい」は目標です。

No.2である人はまずこの目的と目標の違いを理解しておかなければいけません。トップは理想を掲げます。現状を知っているその下の人たちが課題設定をします。その課題は目的を達成するための目標だといってもいいでしょう。
そこで大事なのはトップが立てたのとは違う【旗】を部下たちに対して立て【方向性を示す力】です。そして、【方向性を示す力】と問題を把握するために行う【現状分析をする力】のふたつが揃うと課題設定ができます。さらに「具体策はどうしよう?」というときには発想やアイデアが必要だから【思考力】すべてをフル回転するわけです。
できればNo.2の人間が。トップが理想を掲げる→現状分析する→課題を設定する→具体策に落とし込むこの一連の流れで思考をすること。

単にトラブルを解決するだけではなく理想と現状のギャップから問題を捉え、具体策に落とし込むこと。これが、トップの下の人たち、特にNo.2に求められる【問題解決型思考】です。

No.2に必要な力をまとめると
1)理想を掲げる
2)現状を的確に分析できる
3)そのための目標設定ができる
4)具体的なアイデアを生み出せる
この4セットですね。全部揃っていなくてもいい。どこかに可能性がある人物はNo.2として育つ可能性がありますがどれもができない人には無理でしょう。

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