『お客さんがホイホイ集まる法則』

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竹内謙礼

「『土用の丑の日には、肉は売れない』が、いつの間にか社内の常識になっていました」そんな諦めモードを打開するために、盛岡さんは食感がうなぎに近い豚のばら肉を蒲焼にし、土用の丑の日に販売してみた。
蓋を開けてみれば、前年の土用の丑の日には5万円だった豚のばら肉の売上が、53万円に10倍増した。「若いお客様の中には、うなぎより豚肉が食べたい人が多いことがわかりました。また、うなぎが苦手だという人が意外に多いことも、今回初めて気づきました」

熊本県東区にあるデイケアサービス「ホコル健軍」。施設の玄関にはレトロなバイクが展示されておりアパレルの店舗のような雰囲気が漂う。最新のトレーニング機器を取り揃えており、お洒落なカフェもある。とても高齢者が通う施設には見えない。
「みなさん身体が思うように動かせなくなって、気持ちが暗くなっています。そんな状況で『病気を治す』『健康を取り戻す』というイメージの施設ばかりでは気持ちは前向きになりません。そうならないためにも若々しいデザインの施設が必要だと思いました」

静岡県伊東市で宿泊業を始めた岸本昭男さん。宿の名前は「こころね」と決めたが、打ち出すコンセプトがなかなか思いつかなかった。そんな時、奥さんから「“金目鯛の宿”はどうかしら?」とアドバイスを受けた

〇鳥居食品「オムライスをおいしくするソース」「300人のモニター調査を行い、自宅で作るソースで関連のある料理を列挙してもらいました。するとカレーとハンバーグに次いで、3番目にオムライスがあったんです」

〇埼玉県本庄市にあるベーカリーズキッチンオハナ本店味や店舗デザインの他に人気の秘訣は何なのか尋ねたところ、「大きめの店舗を構えたことですね」と意外な答えが返ってきた。確かに一軒家の店内は広く、店頭には150種類以上ものパンが並んで賑やかである。「事業を始めるとき、パンの種類が多くなければお客さんに飽きられると思ったんです。だから大きな売り場を構えて、パンの種類も多めにして、お客さんに頻繁に来店してもらえるようなお店作りを目指しました」

バーベキューの“面倒”を全部解消しているのが、新潟県新発田市にある「いじみのバーベキュー王国」である。約200坪の敷地内にバーベキュー施設を完備している。食材や容器はもちろん従業員によるバーベキューの着火や後片付けまで、いたれりつくせりで、“非日常”を体験することができる施設だ。
手ぶらでバーベキューができることから、瞬く間に地元で評判の施設になり、オープン初年度は年間400名のお客さんが集まり、2年目には初年度の約7倍の売上を達成することに成功した。うれしい誤算は法人のお客さんが多かったことだという

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『JASRACと著作権、これでいいのか』

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城所岩生

日本のITが他国に遅れをとったのは、頑な過ぎる著作権法のせい。
検索サービスにしろ、P2Pにしろ、日本には素晴らしい技術があったのに、この国はその若い芽を摘んでしまった。

問題なのは、この著作権が、今後日本の主力となる観光産業、文化事業の妨げにもなるという点です。その例として、「街から音楽が消えた」ことを指摘しています。店がJASRACの使用料聴衆を恐れるあまり、街から音楽が減ってしまったのです。音楽のない街なんて歩いていて面白くありませんし、音楽が流れないことで音楽教育もなされない。

検索サービスの技術は日米とも1994年に誕生しました。フェアユース規定のない日本は、一つひとつのホームページに検索サービスに掲載してもいいか、事前に許可を取る必要がありました。これをオプトイン(原則許諾)方式といいます。対して、アメリカにはフェアユース規定がありましたので、許可を取る必要はなく、検索されたくないホームページは自分たちで検索されないよう回避する技術を組み込むことで検索対象から逃れることができました。これをオプトアウト(原則自由)方式といいます。

この結果、アメリカの検索サービスはたくさんのホームページを検索対象にすることができ、グーグルといった世界を席巻する検索サービスを生み出すことができたのです

日本のIT化を遅らせたのは著作権法だけではありません。ただでさえ厳しい著作権法をさらに厳しく解釈する裁判所も原因の一つです

Q.5葬儀で故人の好きだった曲を流すのも使用料を払わなければ行けない?
A.遺族が持ち込んだ曲でもJASRACに使用料を払わなければならない!

2017年5月、京都大学の山極寿一総長が入学式の式辞でボブ・ディランの「風に吹かれて」の歌詞を引用し、大学のホームページで公開したら、JASRACから連絡が来た

〇基本的に、新聞の見出しのような短いフレーズは著作物とはみなされないため、使用料は発生しない。
〇しかし、JASRACはある特定の曲を連想させる歌詞をツイートしたら使用料が発生すると主張している!

ライブハウスなど包括契約の店舗に関しては、支払った著作権料が適切な著作権者に分配されていない可能性がある音楽教育を守る会の訴状によると、ツイッター上では約60万ものJASRACに対する批判的なツイートが寄せられた

坂本龍一さん、大政直人さんなど著作権者もJASRACの方針に反発

JASRACは本来、音楽の普及を考えなくてはならない立場であるのに、自身の短絡的な利益を求めるが故に、このような場でBGMをかけることに対しても課金を求めています。

この行為が結果的に、街から音楽を消し去り、将来的には権利者、管理団体にとっても不利益な構造を生み出すことは明らかであるにもかかわらずですこれから「クリエイティブJAPAN」を実現するには、この著作権法の問題は絶対にクリアしなければダメ。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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