激しい変化に対応できる筈の日本

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山折哲雄

日本人は、無常ということを、よく理解している。
無慈悲な自然にさらされた縄文時代からのものだ。

現代こそ、米同時多発テロ事件、リーマンショック、
東日本大地震、が起こった。
これらは、経済学者や政治学者が
全く予知・予測できなかった無常に満ちている。

日本人は、昔から無常を受け止め、
じっと時を過ごしてきた。

これに勤勉性が加わり、近代も経験している。
だから、予測不可能なことが激増する時代には、
意外と適応して行けるように思える。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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2040年仕事とキャリア年表

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「プロフェッショナル」マインドへ
国際経営コンサルタント・弁護士、植田統(おさむ)

1980年代には、世界の時価総額ランキングで
上位を総なめにしていた日本株式会社は凋落し、
今や世界トップ30に入る日本の企業はトヨタ1社だけです。

上位は、言うまでもなくGAFAM(ガーファム。グーグル、
アップル、フェイス ブック〈メタ〉、アマゾン、
マイクロソフト)に代表されるアメリカ企業ばかりです。
そして、そのアメリカ企業で採用されているのが、
「ジョブ型雇用」です。

ジョブ型雇用では、
職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)が用いられます。
そこには、そのジョブ(職務)で行なう仕事の内容が
明確に定義され、そのジョブに就くために必要な
学歴や経歴も記述されています。

会社は、そのジョブに合う人を採用し、
その人の能力に応じて給与を決めます。
日本のように年齢で給与を決めるのではないのです。
若くても高いスキルを持っていれば、高い地位に就けます。
高い地位に就けば、高い給与がもらえます。

ジョブ型雇用を採用する会社は、
専門家の集団となっていますから、
当然、生産性が高く、競争力も高くなります。

日本株式会社のようなジェネラリストでできあがった
生産性の低い素人集団とは根本的に違うのです。
これが、日本企業の雇用がこれから変わっていく方向性です。

では、これから2040年までに何が起こってくるのでしょうか。

2023年には、新卒学生の就職ランキング上位は
外資系の会社ばかりとなります。

2025年には、団塊ジュニアが50代となり、
その人件費負担を避けるために
「大リストラ時代」が始まります。

これに対応するために、2027年には、サラリーマンの間で
「学び直し」が大ブームとなっていきます。

そして、2029年になると、
若手社員は転職をまったく苦にしなくなり、
「大転職時代」が到来します。

2031年には、日本企業にもジョブ型雇用が浸透します。
スキルの高いジョブに就けた人は高給を取り、
そうでない人は低い給与で我慢する
「超格差社会」が到来します。

2033年には、実力のある外国人や女性が
社長のポジションに就くことが当たり前になります。
その一方で、日本企業の中には、
変われない企業もたくさん残っています。

2035年には、変われない企業の衰退が明らかになってきます。

2037年には、若手社員の中から、
変われない日本企業と少子化で縮小する日本市場を見限り、
外国に脱出する人が数多く出てきます。

2039年には、放漫財政を繰り返してきた日本の財政は崩壊、
少子高齢化のインパクトに耐え切れなくなり年金も崩壊し、
生涯現役社会が訪れます。

2041年には、こうした混乱の中から
這い上がろうとする人が現れ、
スタートアップ企業が急増してきます。

そして2043年には、メンバーシップ型雇用に固執してきた
日本企業が完全に消えてなくなり、
ついに「サラリーマン」が消滅します。
つまり、日本国民はすべて何らかの専門性を持った
プロフェッショナルに生まれ変わります。

こうした激動の時代を生きていくために、
私たちは何をすればいいのでしょうか。
周到な準備が必要なことは言うまでもありません。
しっかりとしたキャリア・ビジ ョンを持ち、
それに向かって日々懸命に努力していくことが必須です。

「サラリーマン」生活に慣れてしまった私たちにとって、
特に重要なことは、「サラリーマン」マインドから、
「プロフェッショナル」マインドへの切り替えでしょう。

アメリカの「ジョブ型雇用」や「転職」の元にあるものの
一つが「解雇」に関する考え方です。
『アメリカでは、社員も経営者も、いつでも解雇される。

では、アメリカの雇用は、
どういう場合に終了するのでしょうか。

アメリカでは、オファーレターに
Employment At Will と書かれています。
こ れは、「任意に基づく雇用」と翻訳されます。
その意味は、労働者も雇用者も、いつでも理由なく
退職、解雇できる雇用であるということです。

日本でも、労働者は理由なく退職することができますが、
雇用者はそうはいきません。
しかし、アメリカでは、雇用者も理由なく
解雇することができるのです。

たとえば、重要なクライアントを失ってしまった社員は
解雇されても文句を言えません。
クライアントを失わずとも、クライアントを怒らせてしまい、
上司に苦情が入れば、即刻解雇ということも起こります。

この2つの例は理由のある場合ですが、
理由がなくても解雇できるのですから、
上司とそりが合わず、いつもたてついている社員は、
気にくわないというだけで上司が 解雇することもできます。

アメリカの映画を見ていると、従業員が突然解雇され、
段ボールに私物をまとめて
会社を去っていくシーンが出てきますが、
まさにあれがアメリカ企業の解雇です。』

アメリカの解雇に関する法律や考え方が
全面的にすぐれているとは思わない。
しかし、この考え方があるので、
雇用者も自分の身を守るために、
たえず次の就職先を探していたり、
自分をレベルアップするため
大学や大学院へ入り直したりする(リカレント)ことを
せざるを得ない。

しかし、日本では、会社に入ったら
定年まで安泰という暗黙の了解のもと、
自分をアップデートするための学びをする人が極端に少ない。
多くの人は、崖っぷちに追いつめられて、
はじめて行動が変わる。
せっぱつまらなければ動かないのだ。

いつまでも、ぬるま湯に浸かっていれば、
「ゆでがえる状態」となるだけだ。

世界の大勢と違い、日本だけが未だに
終身雇用の時代の名残のようなのんびりした考えでいるから、
世界から取り残されてしまう。

これからの大変化の時代…
「サラ リーマン」マインドから、
「プロフェッショナル」マインドへの切り替えが出来なくてはならない。。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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アマゾンエフェクト

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アマゾンが参入する業界で、
既存の企業が苦境に追い込まれること。
アメリカで著しい。

日本でもアマゾンの猛威に、
多くの小売業が経営手法の見直しを迫られている。

「変化が速く、前年越えを目指すだけでは、
立ち行かなくなる。」

イオンの新中期経営計画は、アマゾンを迎え撃つ戦略だ。

1.2020年度に売上高10兆円
2.IT・デジタルなどに3年で5000億円投資
  21年以降は、更に倍の投資をする。
3.仮想現実を活用した商品提案などの導入
4.仮想商店街型の通販サイトを構築
  様々な事業者が出店する方式を取る
5.グループのスーパーを地域ごとに再編・統合
6.総合スーパーの衣料や住居部門は専門会社化
7.3000㎡規模の新型スーパーを出店する
8.ディスカウント事業の売上高を1兆円にする
9.実店舗も拡大し、ネットでは体感、体験できないことを
提供する

ネット勢の強みは、圧倒的な便利さと価格の安さである。
彼らがやっている事に追いつかなければならない。
既存モデルを壊す覚悟はできている。
これまでの延長では、歯が立たない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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神の領域

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高度な遺伝子操作技術を手にした人類は、
既に神の領域に踏み込んでしまった。

引き返せないルビコン川を渡ってしまった。
個人情報は丸裸にされる。
親が求める容姿や能力を持った
デザイナーベイビーも生まれてくるだろう。

東京大学、濡木教授
「異常になった遺伝子を正しい状態に戻せば癌は治る。
武器となるのがゲノム編集という最新技術だ。
遺伝子を自在に切り貼りし、
異常個所をピンポイントで修復する。
癌も注射1本で治せる時代が来るだろう。」

自治医科大学では、花園教授らが
豚を使い遺伝病などをゲノム編集で治す研究を始めた。
遺伝子をくまなく調べて望みどおりに書き変える技術が
不治の病の治療に画期的な進化をもたらすのは間違いない。

遺伝子の検査サービスが3万円でできるようになった。
しかし、これらは事業者によって、
病気になるリスクの高低に違いが出たり、
科学的根拠の乏しい評価があったりする。
これは、またまだ発展途上のサービスである。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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簡単な能力開花の教育法

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「人生を創る言葉」より

大の里という大相撲の大関のお話。

小柄な体で新弟子のころは「鼠」と呼ばれて
兄弟子にこき使われていた。
苦労の末に大関にまでなったので後輩の指導には熱心であった。

後輩で後に同じく大関になった鏡岩という力士がいた。
鏡岩は大の里と同郷。
二段目で出世が止まりやる気を失い、
真面目に相手をしてくれる人がいなくなっていた

その時大の里が声を掛けた。
「おい、鏡岩。お前稽古が嫌ならしなくてもいいからな。
ただ、朝早く起きて稽古場に出てみろ。
俺に騙されたと思って人より早く出てみろ。
そうすればお前はきっと出世できる。うん、
俺が請け合うよ」

先輩から勧められたので断りかねて
鏡岩は騙されたと思って早く稽古場に下りた。
稽古をする気はまるでなかったが、
人の稽古を見ているうちに、だんだん身が入ってきた。

二日、三日と人より幾分早く稽古場に出ると、
自分も一番やろうという気が湧いてきた。
ついに一番とってみると面白い。それでまたやる。
というように、だんだん稽古をやって
いるうちに。停滞から脱出することができた。

関脇の綾川も同じく二段目で出世が止まって足踏みをしていた。
面白くないから稽古にも身が入らず、
気持ちにも僻みが出ていた。
その時にも大の里は同じことを言った。
「とにかく朝早く稽古場に出ろ。人に負けない時間に出ろ。
出さえすれば後はどうにかなる」
妙なもので、人より早く稽古場に出ると
多少なりとも優越感を感じて
稽古に励む気になってくる。
ちゃんこ飯もうまくなって体が大きくなり、
いつの間にか成績が上がって関脇になった。

大の里は常々こう話をしていた。
「これは相撲だけの話ではない。
どんな職業でも身を入れてやることができれば大したもの。

そうするのはわけはない。
勤め人なら人より5分早く出勤してみればいい。
それで”おお、お早う、お前はいつも早いなあ”と
友達に言われたら、それできっと仕事に身が入る。
それに引きかえ、”ああ、俺はダメだなあ。
誰も相手にしてくれない”などと、自分から遅れていちゃあ、
自分で穴を掘って自分を落とすようなもんじゃないか」

とにかく人より早く仕事場に行く。
それだけを続けているうちに、
全てが変わると大の里は教えている。

周りの見る目が変わり、本人自身もやる気になってくる。
そうなればしめたもの。
あとは放っておいても勝手に変わっていく。
これほど簡単な能力開花の教育法はないのではないか。

1日、与えられた時間は24時間。
これだけは人間だれにも与えられた平等なもの。
この時間を如何に自分が使えるようにするか。
効果的に使うことができるか。
私の場合、夜はすぐに眠たくなってしまうので、”朝”でした!

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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大きな成功を遂げた人は

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幸田露伴

 大きな成功を遂げた人は、
 失敗を人のせいにするのではなく、
 自分のせいにするという傾向が強い

いろんな失敗だけでなくいろんな困難も
何かと自分以外に原因を求めてしまいがちです。
でも、そこで自分に何が至らなかったか問いかけ、
自分ができたことがあったのではないかと
自らを質す人がより成長していくのだと思います。
私も日々反省です。

人のせいにすると、自分が反省する機会が無くなってしまう。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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幸福とは

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「修身教授録」森信三より

「幸福」について話をするさい、私はいつも、
「幸福というものは、これを求めようとしたら
かえって得られないものであり、
逆に自分の為すべきつとめを真剣にやっていれば、
自然に与えられるもの]
ということを、よく申して来たものであります。

つまり幸福というものは、それ自身を追求すると、
かえって得にくいものであり、
かりに得られたとしても、
すぐに消えてゆくものだと思うのであります。

そこで、それではいったいどうしたら
幸せが得られるかと申しますと、
それはその人が人間として為すべき事柄と、
真剣に取り組んでいれば、
自然と与えられるものだと思うのであります。

では、その人が人間として為すべき事がらとは、
一体どういうことかと申しますと、それは、
(一)その人が自分の天分を十分に発揮し実現することであり、
(二)「人のために親切にする」ということであります。

そしてこの二つの事に真剣に取り組んだなら、
どんな人でもいつかは、自然に幸福に恵まれて、
幸せになると思うのであります。

したがって私は、この二カ条を
人生の生き方の上から考えて、
もっとも大切な根本的な二カ条だと考えるのであります。
同時に、それ故にこそ、この二つの事を守りさえすれば、
やがてその人は幸せになれると確信するわけであります。

人はいつも他人と比較してしまいますが、
そうではなく自分がよりよく頑張っているか、
そこに焦点を当てなくてはいけないですね。
昨日より今日。どれだけ成長できたか。
他人と比べるのではなく、自分がいかに役割を果たせたか。
とても身につまされるお話です。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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「政治経済の生態学」

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スヴェン・スタインモ

〇スウェーデン
第2次大戦後、福祉国家の代表と語られてきた。

ベルリンの壁の崩落後、新自由主義は世界に拡大した。
1990年代に社会民主党が下野した時、
「福祉国家の終焉」と論評された。
これも新自由主義の影響だった。

まもなく社会民主党は政権に復帰したが、
その政策を、変化する現実に適用・進化させねばならなかった。

高い教育水準、公共サービスの充実、
社会への信頼の高さは、変化の激しい世界経済の中でも
強みだった。

その強みを生かして、従来の製造業から、
知識生産で比較的優位を持てる方向へ舵を切った。

国家は、適応するか、消滅するかである。
進化は、変化を必要とする。

〇アメリカ
天然資源に恵まれ、分権的な政治制度を採り、
平等的な理想と反政府感情を重視する国に進化した。

リーマン・ショック以降、富・所得の不平等や
社会保護の弱さが前面に出て、
新たなシステムを構築できていない。

20世紀後半には、政治権力の分散が
統一性のある福祉国家の構築には不向きで、
大衆の政治権力への信頼が減退していたことは分かっていた。

一時、新自由主義の波に乗って、
金融を中心に繁栄を謳歌しているように見えたことが
国民の覚醒を遅らせてしまった。
状況は、今も変わらない。(2010年の時点で)

〇日本
敗戦後からバブル崩壊まで、
軽い税負担と雇用主ベースの福祉国家で高度成長を成し遂げた。

伝統的で階層的な社会が残存し、
強い中央官庁と弱い民主主義の組み合わせが、
少子高齢化やグローバル化に対応できなくなった。

21世紀に入って小泉政権が、
新自由主義的な改革を進めた。
しかし、進化論の立場からすると、
「グローバル・スタンダード」など存在しない
と悟るべきであった。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『偉き人と完(まった)き人』

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渋沢栄一著作『論語と算盤』から

偉い人の要途は無限とは云へぬが 
完き人なら幾らでも必要な世の中である
 渋沢栄一

一般的に、リーダーシップが必要であるといいます。
リーダーとは目指すべき方向を定め、他を動員し、
ゴールを達成して成果を出す偉い人です。

ただ、栄一は指摘します。
偉い人はもちろん必要である。
しかしながら、そんなにたくさん必要ないのではないか、と。
偉い人は、ある意味で特殊な人物で、
どこか角が尖っているところがあります。
そのような尖った人たちがたくさん集まると、
角が多くなってコトが回らなくなり、
むしろ、逆効果になるかもしれません。

一方、「完き人」とは智情意というバランス感覚がある人
を示します。
それを栄一は「常識の人」としています。
バランスを保ちながら向上し続ける人材であれば、
共に働きながら共創することができます。

このような人材であれば、
世の中に活躍の場は無限にあるはずだ。
栄一はそのように考えました。

『偉き人』と『完き人』の違い
・偉き人
 性格等に問題があっても、その欠点を補って余る程に
 卓越した長所や能力がある者
・完き人
 性格的に偏りが無く、一切の常識を理解している 
 人間的に成熟した者

渋沢栄一いわく、完き人とは『常識人』であり、
それと比べると偉き人は『変態』である、とのことです。

「常識人とは、一切の偏りが無く、
智恵/情愛/意思のバランスが良い者」
ここから、『完き人』は智恵/情愛/意思の三要素の
バランスとれた常識人であり、
逆に『偉き人』とは智恵/情愛/意思のバランスは悪いが
いずれかの力が突出している人と言えます。

その視点から観ると、『完き人』と何かをやる時、
一緒にやっていき易(やす)いなと思います。
逆に『偉き人』はクセが強く、何かをやるにしても
上手く合わせてやらないと難しいなと思います。

完き人の輩出
渋沢栄一は、出来るだけ多くの『完き人』が
社会に必要であると言っていて、
『偉き人』も必要ではあるがそこまで多くなくて良いとも
言ってます。
確かに、能力があってもクセが強い人が多くいると
色々衝突とかありそうで一緒に何かをやる時大変そうですね。
ですので、出来る限り『完き人』の様なバランスが良い
万能な人を増やしたほうが
スムーズに物事は運びそうだなと思いました。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『教養としての上級語彙』

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宮崎哲弥

古代ギリシャにおける
「ヘレネス/バルバロイ」ではないですが、
人が語彙によって人を区別しているのは、
今でも変わらないと個人的には思っています。

それが専門用語であれ、組織内の言葉であれ、
教養語彙であれ、
人が語彙によって結びつきを強めるとすれば、
語彙を知っているか知らないかは、
個人が所属できるコミュニティを決定づける。

語彙は、偉そうにするために重要なのではなく、
自らが動ける経済圏を決定づけるからこそ、
重要なのです。

また、語彙があると、
世界を違って捉えられるようになる。

どれだけ多くの言葉を使いこなせるかが、
その人の認識や感覚の細やかさ、
思考の分明さや複雑さーー
総じて生きてある世界の豊かさを表す。

●しょけん【諸賢】多数の人に対して
敬意を込めて呼ぶ語。代名詞的にも用いる。
皆さん。「読者諸賢のご<健勝>を祈ります」

●じょうぼく【上木】印刷するために
版木に図書を刻みつけること。
書物を出版すること。上梓すること。
「自叙伝を上木する」

<ちりばめる>という動詞はよく使われる。
「散りばめる」とも書かれるが
正規ではなく、この表記から
「一面に散らしてはめる」という誤用というか、
正確ではない語釈が広まってしまった。
正しい表記は<鏤める>である

◎ちりばめる【鏤める】彫ってはめ込む。
ところどころを彫って、金銀や宝石、
真珠、螺鈿などをはめ入れること

●地(ち)を易(か)うれば
皆然(みなしか)り 
人はそれぞれ地位、境遇を異にするから、
行いや考えも異なるのであるが、
その立場を取り替えてみれば、
皆各々の立場にふさわしい言行となる

●謦咳(けいがい)に接(せっ)する
(目上の人物に)直接お目にかかる。
(敬している人に)お話をうかがう。
会うことの尊敬語

◎繁簡(はんかん)宜(よろ)しきを得る
詳密な部分と簡潔な部分のバランスが
程よいこと

●琴瑟相和(きんしつあいわ)す
琴と瑟とで合奏して、その音色が
よく調和している。
転じて、夫婦間の相和して睦まじいたとえ

●とが【都雅】洗練された上品さを
持っていること。
都(会)風の趣味のよさ。
雅やか。「都雅な暮らし」「都雅を極める」

●さんび【酸鼻】ひどくむごたらしいさま。
大変痛ましい様子。惨状。
「酸鼻を極める」

●糟粕を嘗める(そうはくをなめる) 
何の独創性や<創見>もなく、
先人の残したものをただなぞること。
「糟粕を嘗めるような、
新味のない企画はいらんよ」

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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