『アファメーション』

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カート・モーテンセン

自分の行動に不安を感じていても、それを人前で言えばその行動を最後まで一貫してとり続ける強い動機になる。たとえば、結婚を申し込まれて「イエス」と言えば、そこに自分の言葉への責任が生まれる。さらに、婚約を発表すれば、第2の責任が生じる。そして、その後の行動はすべて、責任を重くすることになる。親に言う、親戚に言う、友だちに言う、職場の同僚に言う、指輪を買う、記念写真を撮る、式場を選ぶ、など。どちらか一方、あるいは双方が結婚をとりやめようと思っても、人前で何度も公言した手前、予定どおり式を挙げてしまったほうが楽だと感じる。

自分の立場を正式に表明すればするほど、それを変えづらくなるものだ。学校や会社、さまざまな団体の伝統や習慣、儀式などは、責任感を生み出すことを目的に確立されたものだ。自分の誓いや信念、発言、努力目標などを公言すると、それを守らなければならないと感じる。自分が公言したことを撤回するのは可能だが、それには心理的な代償を払わなければならない。しかも、公言した対象が多ければ多いほど、心理的な代償は大きくなる。

自分の夢を紙に書いて貼っておき、それを毎日唱えることは夢の実現に最も近い道だと言われる。それは、「アファメーション」と言われ、自分自身に対する肯定的な宣言のこと。「肯定的な口ぐせ」と言ってもいい。会社において「経営方針の発表会」などを、社員だけでなく銀行や取引先等まで呼んでやるのも「アファメーション」の一種。広く周囲に言えばいうほど、責任感は増し、それをやらざるをえなくなる。

エジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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辞任するみずほFG坂井社長が菅前首相と似ている理由

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最も感じる類似点は、人事権を振るって部下を怖がらせる強権的なスタンスです。坂井氏の人事は、ナンバー2不要論の下、自分の脅威となる人物の排除が目立ちました。人望や見識、胆力のある人材が追い出されていったからです。
結果として、グループにとって極めて重要であるはずの銀行・証券には、営業や商品に精通しているだけの(=企画部門など本部を通じて培った経営感覚や社内外の経営人脈に乏しい)人をトップに送り込み、銀行・証券などを持ち株経営の駒として軽い存在にしようとしていた——。こう見えるのです。

加藤勝彦・みずほ銀行常務執行役員の頭取昇格人事が典型的でした。システム障害の発生で昇格はその後ストップしていましたが、加藤氏は東京の情勢に疎く、営業人材としては優秀ですが野心の少ない人物とされます。坂井氏の権力を強め、銀行の傀儡化を進める人事としては妙手でした。
こうした振る舞いが、官邸主導の名の下に人事権で官僚を委縮させた菅氏とかぶるのです。菅氏はマキャベリズムの信奉者でした。菅氏が愛読していたマキャベリの『君主論』をひもとくと、こんな言葉が出てきます。「君主は、良くない人間にもなれることを、習い覚える必要がある」「愛されるより恐れられる方が、はるかに安全である」。坂井氏の人事、権謀術数と通底、共鳴するものがあります。人事権の使い方だけではありません。坂井氏と菅氏は共に組織の内外に人望がなく(それ故、人事で部下を脅すわけですが)、経営者・首相としての発想の柔軟性、創造性に乏しいようにも思っていました。マキャベリは権謀術数を一時的な必要悪として看過しますが、一方で民衆の支持は必須という立場を取っています。「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」と武田信玄も言います。

恐怖政治下の面従腹背で組織の機能不全を招き、みずほFGも霞が関の官僚も人心が荒廃しました。みずほFGの社長は代わりますが、「これまで冷や飯を食わされた。やられたらやり返す」といった考えの人物がもし立てば、報復の連鎖が起きかねず、組織が持たなくなるでしょう。社長の後任人事は今後、指名委員会で議論されます。人望や見識、胆力のある人材が次のトップに就くことを願うばかりです。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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ウイズコロナ

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今後も変異株が出てきそう、世界経済の不確定要素が増大する。生き残るためには、身軽になって損益分岐点を引き下げる。収益を得やすい体制に整備することが重要だ。交通や飲食、宿泊業なども元には戻らない。

エンジンオイルOEM仲間の経営塾より

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『Think different』

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《相手と同じことをしようとした瞬間に負け》

昨今のマーケティングの重要課題は、顧客の関心(アテンション)の奪い合いです。経済が成熟化した結果、多数の商品が市場に溢れているからです。競合とは明確に違うことを行い、顧客に強く印象づけることが求められるのです。

〇スティーブ・ジョブズはこう言いました。
「美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい?そう思った時点で君の負けだ」
「ライバルが何をしようと関係ない。その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めることが重要なんだ」
マーケティングでは、ポジショニング(差別化イメージ)が非常に重視され、近年特にその意味合いが大きくなってきていますが、その理由も結局は同じことです。なお、マーケティングでいうポジショニングは、戦略論のポジショニングとは意味が異なり、顧客の頭の中に、競合とは違う明確な差別化イメージを植えつけることです。

〇ライバルとは異なる明確な差別化軸を打ち出し、成功した例にシルク・ドゥ・ソレイユがあります。
彼らは通常のサーカスとは一線を画し、動物を使った曲芸は行いません。その代わりに、芸術性の高いパフォーマンスを全面に打ち出し、オペラやロックなども積極的に取り入れています。それが彼らを唯一無二の存在にし、世界中で人気を博すことにつながっているのです。

この例からもわかるように、ターゲットとポジショニング、製品コンセプト、提供価値は表裏一体のものであり、密接に連関していることが必要条件です。逆にいえば、これらがバラバラだと、顧客も混乱し、その製品が市場で地位を築くことはできません。
想定顧客を明確にイメージした上で、彼らの頭の中に強烈な差別化イメージを作ることが大事です。いかなるときも、同じ土俵の上に乗ってはダメ。同じ土俵に乗った途端、力と力の勝負、血で血を洗う壮絶な消耗戦に突入するからだ。
しかし、戦うフィールド(土俵)が違えば、勝負にならないし、戦いにもならない。そのためには、相手が何を望んでいるのかを知ること。全てのビジネスの基本はそこにある。

エンジエオイル、OEM仲間の経営塾より

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「ロシアは意外と負けてない」

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田中宇

欧米日マスコミは、ウクライナの諸都市がロシア軍の攻撃で破壊されて廃墟になっているかのような報道をしている。

廃墟になっているならウクライナの市民が数万人の単位で死んだはずだ。しかし国連が発表した、3月2日まで戦闘で死んだウクライナ市民の総数は249人だった。この死者数は、ロシア軍がウクライナの市街地をほとんど攻撃していないことを示している。

ロシアは、ウクライナ政府との交渉が続いている限り、これ以上の侵攻をしない。攻撃してくるのはウクライナ極右民兵団の方であり、露軍は極右を潰すための反撃をしている。
露軍と極右の戦闘で、498人の露軍兵士と2870人以上のウクライナ極右民兵(政府軍を含む人数だが、政府軍は戦っていない)が死んだと露政府が発表した。戦闘のほとんどは露軍と極右の間で行われており、ウクライナ市民はあまり巻き添えにされていない。

極右は市街地に入り込み、市民を「人間の盾」にする非人道戦術で露軍を攻撃してくるが、露軍は市民をできるだけ殺さず、極右だけを殺すようにしている。だから市民の10倍の極右が戦死している。プーチンは、ウクライナでの軍事作戦が予定通り進んでいると発表したが、多分それは正確だ。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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多極化の始まり

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ロシアの軍事侵攻を批判しなかった40カ国。国連は機能不全、1極から多極へと世界は分かれる。自分たちの極を作り上げる時にも、ロシアのように軍事侵攻することはアリだと思っているかもしれない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『3年後に結果を出すための最速成長』

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赤羽雄二

現在、AI(人工知能)や自動運転などの言葉を聞かない日はありません。インターネットの普及以来、技術の発展が驚くほど加速してきました。たとえば囲碁は非常に複雑な競技なので、AIが囲碁の世界のトップレベルの棋士に勝つのは、かなり先だと言われていました。ところが昨年、グーグルの子会社、ディープマインド社が開発した「アルファ碁」が世界の囲碁界の最強棋士のひとり、イ・セドル9段に勝ってしまいました。

2012年から急速に研究が活発になったディープラーニング(深層学習)により、教え込まなくても、勝手に賢くなるシステムが普及し、AIのレベルが一気に上がったのです。ディープラーニングにおいては、AIが膨大なデータから特徴を見つけ出し、情報をより深く伝達しながら学習を繰り返すことで急速にレベルアップしました。プログラミングですら、人が書かなくても一部あるいは大部分をAIが進めてくれる時代が迫りつつあります。人が構想をまとめれば、それに沿って自動に作業を進めてくれようになると期待しています。

自動運転にしても、ここにきて世界中で実証実験が行われるようになりました。運転手のいないロボットタクシー、無人トラックが一般道路を走るのもそれほど遠いことではありません。インターネットの事業機会をもっともうまく活かした、米国のフェイスブック、グーグル、アップル、アマゾンが4強と呼ばれ、全世界で圧倒的な力を発揮しています。時価総額も40~80兆円と日本企業の数十倍になり、次々に有力ベンチャーを買収してさらに競争力を上げています。AIや自動運転への巨額投資も彼らの特徴で、日本企業が逆立ちしても追いつかない状態です。自動運転の普及に伴い、車を買うよりも必要に応じて使えばいい、というシステムになっていきます。自動運転になると、必要なとき、「運転手のいらないタクシー」、すなわち「ロボットタクシー」をさっと家の前に呼べるようになります。移動先で駐車場を探す手間もいりません。もちろん、車を保有する税金も必要ありません。通勤や週末用に自動車を購入していた個人にとっては、その分費用が浮き、余裕が生まれます。車が保有から利用される時代には、車を購入する人が大きく減ります。トヨタ、ホンダなど、世界的な競争力を持つ国内自動車メーカーも、急速に業績が悪化する可能性があります。自動車メーカーだけではなく、それらに大量の部品を提供している部品メーカー、あるいは組み立てメーカーの仕事も減っていくでしょう。その結果、整備工場、自動車保険などの仕事も大幅に減っていきます。

電気自動車専業の米国のテスラモータースの販売台数が好調で、時価総額も5兆4000億円と、ビックスリーの一角を占めるフォードを抜いて、全米の自動車メーカー2位になりました。勢いからいって、最大手GMを抜く可能性も出てきました。EV(電気自動車)の最大の特徴は、ガソリン車と比べて部品点数がはるかに少なく、モーター、バッテリー、制御装置、タイヤなどの部品を購入すれば、技術力がそれほどなくても比較的簡単に製造できることです。自動運転により事故がほぼ起きなくなるため、剛性の高いボディやシャーシが不要になります。家電製品や携帯電話のほうが自動車より参入しやすいように、EVメーカーへの参入障壁はぐんと下がります。その結果、トヨタ、ホンダなどは、競合が増えて業績が悪化する可能性が高いでしょう。代わって経営力があり、センスの良いメーカーが多数登場するはずです。

今後10年間、ブロックチェーンが産業、企業、個人に大きな影響を与えていきます。ブロックチェーンは、AI、ロボット、自動運転、ドローン、IOTなどを安心して動かすベースになります。簡単に言うと、ブロックチェーンとは、インターネット上に構築される「改ざんの心配がほぼない分散型台帳」です。ただのデータベースですが、参加者それぞれが同じデータベースを持ち、新しい取引の記録がどんどん足されていくので、誰かの悪意で書き換えたりすることができなくなっています。お金の動きだけではなく、契約内容やそのほかの取り決めも合わせて、改ざん不可能な状態で記録するものです。参加者がそれぞれ記録しますので、中央の組織がすべをコントロールする中央集権型から、フラットな分散自律型に変わると言われています。また、どこかが攻撃されても多数のコピーがあるので、貴重なデータが失われる心配もないというのが最大の特徴です。ブロックチェーンは、暗号通貨で有名なビットコインのベースでもあります。こうした暗号通貨や金融だけではなく、ブロックチェーンは、あらゆる産業で有用であり、大きな影響を与えます。世界を代表する政治家や実業家が討議するダボス会議では、ブロックチェーンについての議論がメイントピックでした。多数の世界的企業がブロックチェーンを本格的に取り入れようと、真剣な取り組みをしています。

1.AI、ロボット、自動運転、EV、ドローン、IOT、ウェアラブル、ビッグデータ、医療、ブロックチェーンなどの技術の発展に伴い、今後少なくても10年以上、激動の時代が続く。企業は何とか生き残ろうとしますが、変化できない大企業、中小企業、ベンチャーは退場することになります。
2.今後、能力が高く貢献できる人は、年齢に関わらず活躍し続けることになる。3.かなり多くの肉体労働や単純な事務作業は、10年もしないうちに減っていく。4.人間でなければできない高度な判断業務、クリエイティブな仕事、接客などが、一番最後まで残る。それ以外の仕事は、技術の発展により減っていくでしょう。つまり、仕事をしたくても仕事がなくなっていく、という状況が当分の間続くということ。

歴史上、何度も今が一番「激動の時代」と言われ続けてきた。しかし、今度こそ、本当の意味での激動の時代がやってきた。たった10年の間に、大半の職業が無くなる、などという事態は今までなかったからだ。時代に乗り遅れないために…時代の変化に対し、常にアンテナを立て、情報をとり続ける努力が今最も必要とされている。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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エネルギー危機

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ウクライナ危機の前から始まっていた。不安定な再生エネルギーに依存したので、欧州発のエネルギー高騰が起こる。それを代替したためにロシア産の天然ガスが高騰、つられて石油石炭までもが高騰した。脱炭素化は既に失敗している、こんなんで大丈夫かな。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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