老いとは ユング

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ユングは、人間の人生を 前半と後半に分けた。  

前半は、自我を確立し、社会的な地位を得る。結婚して子供を育てるなどの課題を  成し遂げる為の時期とする。
人生の後半は、来るべき死を  どのように迎えるのか。自分は、何処から来て、何処へ行くのか。 という、根源的な課題に取り組む時期である。

つまり、老いるという事は  ただ年をとるという事ではない。その人なりの人生の課題をクリアしていく過程でもある。老いを、どう受け止めて行くかは、  その人の有り様、そのものなのである。

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死を生きた人々

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小堀謳一郎

患者を看取るのは医師ではなく、家族です。患者が息を引き取る時、私が傍らで「お亡くなりになりました。」と頭を下げることには、何の意味も無い。

家族は、病院での医師の振る舞いに馴れ、大切な事に気付かないでいる。
私の医療の目指すところはカルミネーション(最高点、頂点、最高潮、全盛)だ。死に行く人とともに、その人のカルミネーションを目指す。死は医療の敗北でも、単なる生の消滅でもない。

そこに人生の頂点があるような、一人一人に個性的な死に方があるのだ。単に死ぬのではなく、死を生きる事、それが多死社会での幸せの核心となるだろう。

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美しい制約

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A・モーガン、M・バーデン

多くの革新的なビジネスモデルや商品・サービスは、ヒト、モノ、カネ時間などが限られ、制約のある中で生まれる。制約はチャンスと捉えなければならない。

制約が把握できたら、その問題を解決する方法を見つけなければならない。その過程で大切なのが「~ならばできる」と思い続け、やる気を維持することだ。
自分には無い他社のリソース(資源)を利用し、限られた自分のリソースとどう組み合わせればいいのか。ここに注力することが大切だ

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「Our Leadership Principles」

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Amazonの顧客満足度の向上を支えるリーダーシップ理念。Amazonは妥協やなれ合いで判断を下す事はない。Amazonは意思決定された事に100%全力を尽くす。決して「だから言ったじゃないか!」という後出しジャンケンは認めない。Amazonは結果がすべて!結果を導く要因に集中する。

■Customer Obsessionリーダーはカスタマーを起点に考え行動します。カスタマーから信頼を獲得し、維持していくために全力を尽くします。リーダーは競合に注意を払いますが、何よりもカスタマーを中心に考えることにこだわります。 

■Ownershipリーダーにはオーナーシップが必要です。リーダーは長期的な視野で考え、短期的な結果のために、長期的な価値を犠牲にしません。リーダーは自分のチームだけでなく、会社全体のために行動します。リーダーは「それは私の仕事ではありません」とは決して口にしません。 

■Invent and Simplifyリーダーはチームにイノベーション(革新)とインベンション(創造)を求め、常にシンプルな方法を模索します。リーダーは状況の変化に注意を払い、あらゆるところから新しいアイディアを探しだします。それは、自分たちが生み出したものだけには限りません。私たちは新しいアイディアを実行する上で、長期間にわたり外部に誤解されうることも受け入れます。 

■Are Right, A Lotリーダーは多くの場合正しい判断を行います。強い判断力を持ち、経験に裏打ちされた直感を備えています。リーダーは多様な考え方を追求し、自らの考えを反証することもいといません。 

■Learn and Be Curiousリーダーは常に学び、自分自身を向上させ続けます。新たな可能性に好奇心を持ち実際に追求します。 

■Hire and Develop the Bestリーダーは全ての採用や昇進において、パフォーマンスの基準を引き上げます。優れた才能を持つ人材を見極め、組織全体のために進んで人材を活用します。リーダーはリーダーを育成し、コーチングに真剣に取り組みます。私たちは全てのメンバーのために新しい成長のメカニズム(例:Career Choice*)を創り出します。 

■Insist on the Highest Standardsリーダーは常に高い水準を追求します。この水準は高すぎると感じられるかもしれません。リーダーは継続的に求める水準を引き上げていき、チームがより品質の高い商品やサービス、プロセスを実現できるように推進します。リーダーは不良を下流に流さず、問題を確実に解決し、再び同じ問題が起きないように改善策を講じます。 

■Think Big狭い視野で考えてしまうと、大きな結果を得ることはできません。リーダーは大胆な方針と方向性をつくり、示すことによって成果を導きます。リーダーはお客様に貢献するために従来と異なる新たな視点をもち、あらゆる可能性を模索します。 

■Bias for Actionビジネスではスピードが重要です。多くの意思決定や行動はやり直すこともできるため、大がかりな分析や検討を必要としません。計算されたリスクをとることも大切です。 

■Frugality私たちはより少ないリソースでより多くのことを実現します。倹約の精神は創意工夫、自立心、発明を育む源になります。スタッフの人数、予算、固定費は多ければよいというものではありません。 

■Earn Trustリーダーは、注意深く耳を傾け、率直に話し、人に対して敬意をもって接します。たとえ気まずい思いをする事があったとしても間違いは素直に認め、自分やチームの間違いを正しいと言ったりしません。リーダーは常に自分たちを最高水準と比較、評価します。 

■Dive Deepリーダーは常に各業務に気を配り詳細も認識します。頻繁に現状を確認し、メトリクスと個別の事例が合致していない時には疑問を呈します。リーダーが関わるに値しない業務はありません。■Have Backbone; Disagree and Commitリーダーは、賛成できない場合には、敬意をもって異議を唱えなければなりません。そうすることが面倒で労力を要することであっても例外はありません。リーダーは、信念をもち、容易にあきらめません。安易に妥協して馴れ合うことはしません。しかし、いざ決定がなされたら、全面的に責任を持って取り組みます。 

■Deliver Resultsリーダーは、ビジネス上の重要なインプットにフォーカスし、適正な品質で迅速にそれを実行します。たとえ困難なことがあっても、立ち向かい、決して妥協しません。

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赤字、無配続きでも、積極投資を可能にしたアマゾンのファイナンス思考経営とIR力1.

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朝倉祐介:シニフィアン株式会社共同代表

アマゾンは顧客満足を実現するために、長期目線の経営を徹底している。ファイナンスの4機能に即して同社を評価すれば、下記のようになります。
A.外部からの資金調達:低金利の市場環境を活用し、十分な現金がありながらもデット・ファイナンスでホールフーズ買収資金を調達
B.資金の創出:フリー・キャッシュフロー最適化を重視し、事業成長やキャッシュ・コンバージョン・サイクルの徹底改善を通して資金を最大化
C.資産の最適配分:自社株買いや配当といった株主に対する還元を抑え、市場リーダーになるために果敢に投資
D.ステークホルダー・コミュニケーション:市場リーダーの地位確立による株主価値の向上が本質的な成功と訴え、投資家からの信任を獲得

1995年に書籍のECサービス業者として設立されたアマゾンは、長らくPL上の利益を出さず、巨額の先行投資を続けてきたことで知られている。それにもかかわらず、同社が資本市場から高く評価され、2018年2月時点で約7000億ドル(75兆円超)もの高い時価総額を誇っている背景には、投資家をはじめとしたステークホルダーに対するコミュニケーション力が重要な機能を果たしている(D.ステークホルダー・コミュニケーション)。

アマゾンの成長戦略についての考え方が象徴的に表れているのが、創業者のジェフ・ベゾス氏から株主に宛てたレターです。ベゾス氏が最初に書いた株主レターには、「果敢」「投資」「市場リーダーとなる」「長期的な」といったキーワードが頻出する。
97年の株主レターには、「市場のリーダーとなれる可能性が高いと感じた時は、小さく賭けるのではなく果敢な投資を行う」ことが掲げられ、以下のように同社の基本思想が宣言されている。「本質的な成功の度合いは、長期的に我々が生み出す株主価値で測られるべきである。株主価値の向上は、会社を拡大して、市場リーダーとしての立場を強化した結果として得られる。市場リーダーとしての立場が強くなるほど、我々の経済モデルはより強固になる。市場でのリーダーシップが売上、利益の増加、資本の循環速度の向上につながり、結果として投資に対するリターンも大きくなる」
「我々は、世界でもっとも顧客志向の企業を作り上げることをめざす」。顧客への価値提供と株主価値の向上は、長期的に見ると一致する。こうした同社の宣言は、ファイナンス思考の定義そのものであります。

フリー・キャッシュフローを重視しているアマゾンの開示資料それを象徴するように、同社の四半期開示資料の冒頭には毎回、フリー・キャッシュフロー(営業キャッシュフロー+投資キャッシュフロー)の推移が掲載されており、フリー・キャッシュフローを最適化することが長期の目標である旨が明記されている。3ページ目にそれが示されていることからも、同社がいかにフリー・キャッシュフローを重視しているかがうかがえる。創業以来、常にフリー・キャッシュフローを創出するという意思を一貫して発信し続けてきた点に、アマゾンの特徴がある。ここで、フリー・キャッシュフローの最適化はあくまで「長期的な」目標であるという説明がなされていることに注意が必要です。

実際、アマゾンのフリー・キャッシュフローが減少に転じていることもありますが、それはあくまで、投資の増加によるものです。実際、直近の営業キャッシュフローは対前年比10%以上で増加していますが、それ以上のペースで投資を実施している。営業キャッシュフローが増加傾向にある一方で、アマゾンの営業利益が低い水準でとどまっているように見える原因は、会計基準にある。
US-GAAP(米国会計基準)においては、研究開発(R&D)に関する費用は、原則としてPL上にコストとして全額計上される。アマゾンのR&D費用は226億ドルと全米1位を誇り、2位アルファベット(166億ドル)、3位インテル(131億ドル)が続く(2017年、Facset調べ)。

こうした積極的な研究開発の結果、会計上は同社の営業利益は大きく圧迫され、押し下げられてしまう。実際、同社の営業利益にR&D費用を足し戻した数値は、一貫して増加傾向にある。
資金調達を絶妙に使い分けているアマゾンは、事業買収と自社内における研究開発に向けた投資に関して、資本市場の状況を鑑みながら、資金調達の手法を使い分けている。たとえば2017年、ホールフーズ(Whole Foods)を137億ドル(当時の為替レートで約1兆5000億円)で買収するに際してアマゾンは160億ドルのデット・ファイナンスを実行した(A.外部からの資金調達)。
当時、同社は210億ドル余りの手元現金を有しており、債券を発行することなく、買収に必要な資金を十分に準備できる状況にあったが、低金利の市場環境を活用し、低コストで柔軟性のある資金を調達することに成功した。

ホールフーズの買収に並行して、アマゾンは引き続きR&D投資を行うため、自社保有の現金はR&Dに充て、キャッシュフローが見込めるホールフーズの買収については、金利が低いデットによってまかなった。
その一方で、AWS、アマゾン・プライムといった新領域への投資について、アマゾンは既存事業から創出される潤沢なキャッシュを活用している(B.資金の創出)。

既存事業からのキャッシュ創出に向けた同社の取り組みは、単なる事業の拡大にとどまらない。ECサービスで販売する商品のメーカーや卸に対する支払いサイトを有利に設定することで、潤沢なキャッシュフローを得ている。アマゾンのフリー・キャッシュフローは、継続的に当期純利益を大きく上回り続けるという特異な状況にある。同社におけるフリー・キャッシュフローと純利益の大きな差は、キャッシュフローとPLの計上タイミングの違いによるものです。

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『ほめ言葉の力』

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精神科医、和田秀樹

人をほめるのが苦手という人はたくさんいます。「照れくさくていい出せない」「どうほめていいかわからない」そういった素直な理由だけでなく、中には複雑な理由をあげる人もいます。「下心があるみたいでイヤだ」「わたしがほめて喜ぶんだろうか」と考えてしまう人です。

ところが相手は違うのです。特別な評価を求めているわけではなくて、「たまにでいいから」「少しでいいから」ほめてもらうと嬉しくなり、いい気分になったり、安心したりするのです。
たとえば仕事が終わらなくて遅くまでデスクに向かっているときに、上司や先輩がひと言、「頑張ってるな」と声をかけてくれるだけでも嬉しくなります。

ほめ方は、短くてかんたんな言葉でいいのです。「いいね」「ちゃんとしてるなあ」「羨ましいなあ」といった、自分の気持ちをそのまま表した言葉でいいのです。そういった言葉をふわっと投げかけるだけで、相手は嬉しくなります。嬉しくなったらそれで十分ですね。ほめられたのと同じです。

だからたとえば、「ありがとう」とか「助かった」といった何でもないひと言でもいいのです。言ってもらうだけで嬉しくなるような言葉はすべて、ほめ言葉です。そう考えていくと、「ほめる」というのは温かい言葉をかけることなんだと分かってきます。短くてかんたんなコミュニケーションですね。

人をほめるというと、構えてしまって、「相手のいいところを見つけて」「相手が感動するような言葉かけよう」などと思ってしまいがちです。しかし、ほめるとは、相手が喜ぶこと、嬉しくなるようなこと、だと思えば、もっと簡単な言葉で、気軽に言える。

簡単な言葉とは「よくやったね」「みんなのおかげ」「あのときは嬉しかった」「それ、おもしろいね」「元気そう」「たいへんねえ」「お疲れさま」「調子はどう?」「よかった」

誰に対しても、温かい言葉をかけられる人になろう。

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『ツキの大原則』

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サンリオ会長、西田文郎

優秀なビジネスマン、プロのビジネスマンに「一番大切なもの」は何でしょうか?国際感覚でしょうか?景気動向を見極める洞察力でしょうか?違います。「人にどう思われるか」…これが一番大切です。それを聞いた人たちは、目を丸くして仰天します。

私たちは、「自分のことを人がどう思うか」は気にするなと教えられて育ってきました。他人の思惑、人目を気にするのは、軟弱な人間だと言い聞かされてきました。
ただ、それは「内実」というものが信じられた時代のことです。現代は「内実」というハードウェアも大切だが、消費社会の世の中はソフトウエアの方がより重んじられる時代なのです。商品でも中身が同じなら、時には中身が同じでなくても、ラップのきれいな方が売れるのです。

ツキも運も、自分以外の他人が運んできてくれるからです。つまり、どういうことかというと…サラリーマンの中には、「一生懸命働いているのに会社が認めてくれない」とか、「上司が分かってくれない」とこぼす人がいます。実力勝負のプロスポーツの世界でさえ、「首脳陣が評価してくれない」「監督に嫌われた」と訴える選手がいます。明らかにツキと運に見放された人たちです。なぜなら彼らは、「認めてもらえなければ、どんな才能も能力も無いのと同じである」という真理に気づいていないからです。もし本人が言うように、才能や能力があるのに、それを認めてもらえないとしたら、才能や能力が無いために当然認めてもらえない人間より、さらにツイていないことになります。

誤解を恐れずに言ってしまえば、「実際に優秀であること」より、「あいつは優秀だと思われること」の方が大事なのです。
実際に努力家であるより、努力家だという評価の方が大切であり、実際に能力があるより、能力がある人間だという評判の方が重要なのです。

なぜならば「あの人は成功しそうだと思われること」が、ツキや運を得る必須条件になるからです。ツキや運とは他人が運んできてくれるものです。どんなに優秀であっても、どんなに努力家でも、またどんなにすごい能力があっても、そう認められない人間のところに、わざわざツキを運んでくる人はいません。

だから、自分に運がないのは、「監督や首脳陣、上司、会社のせいだ」と考えるのは間違いなのです。「自分のイメージ」がすべての原因なのです。
したがって、「自分はツイていない」「運がない」と思う人は、姓名判断で運勢を改善しようなどと考える前に、まず人目を気にすべきなのです。「他人の目に自分がどう映っているか」を検証すべきなのです。自分のイメージの悪い点に早く気づき、イメージデザインを早急に変えなければなりません。

『あるJリーグの選手に、「決してクサるな」と指導したことがあります。「監督の前では、どんな時も元気をアピールしろ。本当は落ち込んでもいい、心ではフテくされてもいい。ただ監督の前では元気をアピールしろ」
その選手は、なかなか試合に使ってもらえず、監督との不仲さえ噂されていました。「このチームにいる限り、自分の出番はない」とひそかに思っていたのです。しかし、「クサらない自分」「落ち込まない自分」というイメージデザインをアドバイスした翌週、久しぶりに試合に起用されるというツキがあり、すっかりレギュラーに定着しました。

実際に自分をそう変えようなどと、無理をする必要は少しもありません。「見た目」だけでいいのです。「評判」でいいのです。
大切なのは「内実」ではありません。あくまでもラッピングであり、「他人にどう思われるか」が大切なのです』

自分を他人にどう見せるかはとても大切だ。たとえば、SNSで、毎晩飲んだり、食べたりしているシーンばかりをアップしていたら、その人は「毎日、遊んでばかりいる人」「仕事より飲んだり食べたりするのが好きな人」というイメージができあがるだろう。
自分のイメージをどうデザインして、それを伝えるのか。これは、「新製品を出す」と考えたら、よく分かる。高級なイメージにしたかったら、高級に見えるデザインと、ラッピング、そして、細部にわたって、上品でラグジュアリーでセンスのいいプレゼンをする。

会社のイメージをアップすることも同じだ。つまり、ブランド価値を高める。
自分の評判を高める努力を重ねること。

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『これからを稼ごう』

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堀江貴文

「お金というのは経済を回していくための道具に過ぎない」「今後、さらに紙幣や硬貨は電子マネー化し、どんどん便利に、同時に実体がなかなかつかめないものになっていく」「お金そのものも進化している。だから、使う人間も知識で武装し、便利な道具として使いこなしていけばいい」

10年ほど前から、僕はすでに仮想通貨の基本的な解釈を、世に問うていた。先見の明を自慢したいわけではない。これは、お金の本質を正しく理解して、真っ当にビジネスをしていれば、自ずと確立できる普通の考え方だ。なのに当時から、正しく理解している人があまりにも少なかったのは、不思議でならなかった。

近年、仮想通貨ブームである。「億り人」なる、新興富裕層の出現や、人気タレントの参入などで、広く世間に知られるものとなった。それによって硬貨や紙幣の示す効力が、以前ほどの強さではなくなってきている(まだ最強には違いないが)。

「お金とは単なる信用を数値化した道具であり、中央集権国家の管理下でなくとも、人々の知恵で使い方を創造できる」という、僕が訴え続けていた事実が、ようやく一般的なところまで理解されるようになってきた。それ自体は嬉しいと思う。しかし、仮想通貨を新たな儲け話としか認識していない人たちも、かなりいるようだ。

そう思いたければそれでもいいが、結局はまだみんなお金の不安から解放されていない。仮想通貨は、貯金や投資にとって代わる画期的な財テク術ではない。儲かる、儲からないの考え方で捉えていると、本質を見失う。

仮想通貨は、僕たちの“これから”の未来を豊かな方向へデザインする、テクノロジーの1つだ。このテクノロジーは自走式であり、進化と成熟の行く先は、まだ誰にもわからない。従来型の貨幣については有用性のパターンは出尽くしたようだけど、仮想通貨に関しては未知数だ。仮想通貨の浸透は、お金の正体を社会全体へ問いかけている。さらなる一般化で、古い市場観が覆され、数え切れないほど多様な経済圏の出現が実現されるのではないか。

そうなると、人々を管理する国にとっては困るかもしれないが、非常に面白い。僕たちは本当の意味で、お金の不安、ひいては何者かにマインドを縛られる生き方から、開放される転換点を迎えているのだ。

勘違いしてほしくはないが、僕はお金が役割を終えると言いたいわけではない。お金はお金で、みんなまだ使い続けるだろう。けれど、お金の役割とは何なのか?国家の仕切る経済圏は、終わりつつあるんではないか?という大きな問いかけが、テクノロジーを通して、世に投げかけられている。

『社会は今、急速に「評価社会」に舵をきっている。お金にできない評価を多く集めた人が残っていく。お金より、信用稼ぎだ。仮想通貨の世界は、その思想と相性が非常に良い。誤解してはいけないが、信用は通貨にとって代わると言いたいわけではない。信用という大きな概念の一種のツールとして、通貨が使われている。逆に言うと、通貨はその程度のものだ。

とにかく、信用の概念をみんなで共有できれば、別に通貨に頼る必要がないよね?ということを、僕は伝えたい。今のところ仮想通貨やトークンエコノミーが、信用の共有の実践に便利だということだ』

SNSは「信用」がとても重要視される。あの人が言ったから、あそこのお店に行ってみようと、〇〇を買ってみよう、という消費行動を起こさせる。反対に、信用のない人が、いくらSNSで発信しても、それはなんの影響力もない。誰が何を言ったのか、誰が何をしたのかが、問われるのだ。

信用とは「ブランド」のこと。誰もが自分のブランドを高めていかなければ、生きていけない時代となった。
それが魅力ある人。いつの時代も、新しいことを恐れず、それを取り込み、自分のモノにしていく人は魅力的な人だ。

まさに、仮想通貨もその一つ。この世界が地球規模で変わろうとしている今…常に、新しいことを知り、行動を変えていかねばならない

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『前向きに生きるなんてばかばかしい』

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黒川伊保子3

0代は失敗適齢期、40代は幸せ期、50代半ばは脳の完成期

少し前まで、外国語教育は早いほどいいと言われたが、最近になって、早期外国語教育を受けた子の理系の成績が、そうでない子に比較して伸び悩む傾向にある。脳科学的には想定内だ。

脳は、全方位に才能を伸ばすことはできない。言語能力に使う信号は、空間認知力に使う信号とはモデルが違う
一人でオールマイティを生きる必要はない。だって脳は、インタラクティブ(相互作用)を求めて生きているのだから。「自分がいなければ生きていけない存在」と人生を紡いでいくことは、最高のインタラクティブでしょう

自然体で生きる。好奇心に駆られてがむしゃらに走ることはあっても、前向きだから努力するという考え方はしない。
本人はただ遊んでいるだけ。なのに、その「遊び」が限界を超えて究極を作り出し、どこまでも高みへ行ってしまう。それこそが、人類の脳の理想形なのだ

右脳が、その豊かな世界観を創生するには、感じたことを言葉や記号にしないまま、ぼんやりとする時間が必要不可欠だ。さらに、その裏側で、左脳のすみずみにまで信号が行き渡ると、世界観が理念になっていく

「輝かしい自分」を思い描き、成功を信じて邁進するポジティブ思考は、脳科学的にお勧めできない。
顕在意識が目指すイメージがその脳に合っている可能性は、意外に低いからだ。脳の特性に合わないものを目指しても、人は一流にはなれない
「夢語り」はしてはいけない。夢語りは、自分を素敵に見せるためにすることだ

「自分」にスポットライトを当てるのはとても危ない。自分が世界観の真ん中だと、自分の失敗が世界の崩壊になってしまう
他人本意の人(プロフェッショナリティや顧客にスポットライトを当てる人)は、生きるのが楽なのである。自分を責めなくてすみ、カッコつけなくていいからだ

人は、愛されるか、憧れられるか、そのいずれかを選択せざるをえない。人間の脳の構造上、どちらもは追えない。愛されて、素敵な私になり、輝かしいキャリアを手に入れる人生か、信念のために愛する者にも苦言も呈し、どこまでも突き進む人生か。
前者を選んだならば、どこかで身の程を知る必要があり、後者を選んだならば、自己責任で、どこまでもいけばいい

「年よりずっと若く見えるなんてばかばかしい」
「友人がたくさんいるなんてばかばかしい
」「男子は夢や目標よりもテストステロン」
「脳のピークは56歳」

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『ファンベース』

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佐藤尚之

大企業がオフィシャルにSNSに参加し、有名人、専門家、地下アイドルまでもがオンラインサロンやファンコミュニティをやる時代、「ファン」について考えることは、意義がある。
ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベース(ここでは土台、支持母体などの意味)にして、中長期的に売上や価値を上げていく考え方。

ファンとは「企業やブランド、商品が大切にしている『価値』を支持している人」
瞬間的なリーチは意味がない

主要SNSの月間アクティブユーザー(月に1回以上使うユーザーは以下の通り。
・ツイッター:4500万人(2017年10月現在)
・フェイスブック:2800万人(2017年9月現在)
・インスタグラム:2000万人(2017年10月現在)
これらの総利用時間の80%をたった20%のヘビーユーザーが専有している。一番多いツイッターで言うと20%とは900万人だ。たった900万人が、ツイッター総利用時間全体の80%を消費している。

検索を活用している人はほぼ東京に一極集中している
価値観が近い人が愛用しているモノは自分も愛用する可能性が高い

■ファンミーティングの典型的な進行例
・最初に企業側(商品担当者)からの挨拶と感謝の言葉
・商品に関するクイズやトリビア大会
・知られざる商品開発ストーリーや開発者の本音の話
・ファン会議と発表
・開発者や現場の社員へのメッセージ
・ファン認定証を受け取ってもらう
・思い出に残る記念撮影

まずファンであることに自信を持ってもらわないといけない。それにはまず「他のファンのオーガニックな言葉を読むこと」だ。そうすると、彼らは急に「あぁファンでよかったんだ」と自信を持つ

マツダは、ロードスターの新車発表会をファン・ミーティングで行った
カゴメは、20年かけて、企業理念に共感してくれた個人株主をじわじわ増やしてきた。そして今や、なんと総株主のうち99.5%が個人株主であり「ファン株主」なのである(そのうち3分の1が主婦層だというのもすごい)

ファン・コミュニティで稼ごうとしない
「この企業はちゃんとしている」という感情が社員に湧くようにする

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