天に徳を積む

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天理教本部長、山田清治郎

日々通らせていただく心によって、人は埃を積むか、徳を積むか、いずれかである。

世の中に、こういう人がある。おれは他人の世話にならぬが、その代り他人の世話もせぬと言うて、これが当たり前と思っている。こんな人は、如何に徳が在ろうとも、日々に減らす一方である。

それを、日々に人の助かるよう、喜んでいただくようにと、心がけたなら、徳はますます積まれ、埃も払わせていただけるのである。
今日の人は、なるだけ働かないで得を取ろうと頑張っている。人の見ている所では人一倍働いて、人のおらぬ所では怠ける。十分のうち八分しか仕事をしないで十分のお礼を受ける。それは、人は知らぬけれど天が知っている。後の二分は、天に借金していることになる。

世の中では、そういう人を才子や、出来る人と言うが、神様から見れば、埃を積んでいるのである。その埃が積もり重なって、病気災難に遭うようになるのである。
それを反対に、八分すべきものを十分働いて、人の為に尽くしてやったならば、世の中では、馬鹿や阿呆と言われるけれど、神がお見通しである。
余分に働いた二分は、天に徳を積んでいるのである。そして、その徳により、日々自由を叶わせていただく事ができるのである。

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東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法とは? 

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 山口真由

超速「7回読み」勉強法とは、テキストなどを7回読むだけという勉強法です。 「30分の流し読み」を7回繰り返そう

【1回目】全体像を感じ取る ここでは、「見出し」を頭のノート上に写し取る感覚で読みましょう。 全体像を大まかに感じ取ります。

【2回目】こんな話がこの順番で書いてある、を把握 1回目を読んで「見出し」が頭に入った段階で、全体を流し読みします。 項目だけではなく、より細かいレベルで読んでいきます。 このクールを終えると、「こんな話が、こういう順番で書いてある」ということが把握できます。

【3回目】より全体像を強化
この段階も2回目と、基本的に同じです。つまり、全体を軽く流し読みしている段階です。

【4回目】キーワードを意識
ここからは、文章の中のキーワードを意識して読みます。よく出てくる単語、詳しく説明される用語を目に留めておきます。ただし、それを「理解しよう」「覚えよう」とはしないこと。 「理解しよう」「覚えよう」と考えると、止まったり悩んだりしてしまいがちですね。 とにかく「流す」のが大事というわけ。

【5回目】キーワード間の説明文を意識
作業内容は4回目と同じです。4回目との違いは、キーワードとキーワードの間の説明文を意識すること。つまり、そのキーワードがどのように説明されているのかに目を向ける段階です。 やってみないと分からないと思いますが、頻出キーワードなどが目につくようになるので、その説明に注目するわけです。

【6回目】答え合わせ
ここからはディテールにも目を向けます。 なお6回目以降は、「答え合わせ」の感覚を持ちながら読むのがおすすめです。 これまでの5回で確認済みの要旨について、「そうそう、このキーワードの意味はこうなんだ」「このキーワードとこのキーワードの関係はこうなんだ」などと思いながら読み進めましょう。

【7回目】定着させる
6回目を終えたら、頭の中のノートにだいたい本が写し取れているはずです。しかし、まだ鮮明ではないので、7回目でしっかり定着させます。

私は受験時代、分からない所を分かるまでやろうとしていたため、 やる気が落ちる、 時間がかかり、テスト範囲全てを勉強できない 一度やっただけの場所を忘れる などの問題がありました。
超速「7回読み」勉強法なら、分からなくても先へどんどん進むことから、やる気が維持でき、手付かずの場所がなくなり、また繰り返すことで記憶も強化されそうです。

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『上司力を鍛える』

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究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント、井上 健一郎

■上司がすべきこと、するべきじゃないこと人材育成のステップ。
まずは【教える】。やるべきことができるよう「こうしなさい」って、教える。一通りできるようになったら自分で考えて、コツを掴めるよう
【導く】。「どうしたらいいと思う?」と問いかけながらです。
そして、最後が【任せる】。よく、一人前にならなきゃ任せられないというけれど部分的に任せるでもいいんです。部分的でもいいから上司が【任せる】と言った瞬間、その仕事は任された人のものになって思考するようになるんです。
任せた仕事に対して絶対にやっちゃいけないのが求めたレベルに達していないからといって「ここがダメだ」と細かく分析すること。これはクリエイティブじゃなくてコントロールの世界になっちゃいますから。だからこそ【フィードバック】が重要なんです。

■仕事の結果をどうフィードバックする?
任せた仕事に対しての結果が上司にとっては物足りないものだったら?
目標設定や考え方が誤っていなければまずは【認める】こと。その上で「どうだったと思う?」「もうちょっと工夫できた気がしない?」と、任せた後、また【導く】んです。ク
リエイティブな人材は【教える】【導く】【任せる】を循環させながら育てていきます。そこで!大事になるのが【上司力】。
上司「うちの会社としてはもうちょっと質をあげたいと思うけどどう思う?」
部下「思っていたほど、成果に繋がりませんでした」
上司「何でだと思う?」
部下「お客さんのかゆいところに手が届いてないです
」上司「それってどこだろうね?」
終始【導く】問いかけをすることが大切。頭がぐるぐる動いている状態をつくってあげるんです。それでも、部下から答えが導き出せなかったら「僕の経験だとこの辺りがポイントかもよ」ってヒントを出すくらいは言ってもOK。
「僕だったらこうする」と言うのはコントロールの世界だから、アウトです。なぜなら本人に腹落ち感がないと、結局「言われたからやった」だけになるから。

■【上司力】はどう鍛える?!
究極を言うと導くのが上手な上司は決め手となる言葉を持っています。私がお世話になった上司は「面白いのか、これ?」でした。
企画とかを確認してもらうときにそう言って一言だけ。
またある人は「他にないんだろ?」だった。そう言われると「ないことはないんですけど」とか言っちゃうんですよね…つまり、一言でフィードバックしているんです。
もちろん、「一言」で返すには【上司力】も鍛えなければなりません。問いかけて、問いかけて問いかけざるを得ないという訓練をマネジメント教育で行うといいですね。

30代、40代の仕事人黄金期、この実行力のいちばん高い時期にスーパースターをつくるには20代のうちから創造性を育む準備をしておかなければならない。

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『斎藤一人 俺の人生』

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斎藤一人

最近、セクハラの問題が外国なんかでずいぶんあります。あのね、セクハラって、あんたが嫌いってことなの。だって好きな人だったら、誘われたら嬉しくてしょうがないでしょ?

だから、好かれる人間になることだよね。神様ってね、ユーモアが大好きなんです。で、面白いことに、人は笑うと、一瞬にして心が開きます。だから私はいつも、いろんな話を「これをどう表現したら、笑える話になるだろうか」って考えてるんです。
でね、まずは自分が笑える話にするわけです。自分が笑おうと思うとね、ものすごく面白くしないと笑えないんだよね。ところが、人を笑わせようと思うと、自分を笑わせたときの半分とか3分の1くらいの面白さでも笑ってくれるの。
もっと言うとね、相手の人数が多くなればなるほど、わずかな面白さでウケるんだよ。1000人集まれば、ちょっとした冗談でもワッと笑うよ。いちばん笑わせるのが大変なのは自分なんです。だから、いつも自分を笑わせてるとね、人に会ったとき、相手を笑わせるくらいの冗談を言うのはワケないんです。

で、私は何か面白い話があると、この話をどうやって表現したらもっと笑えるだろうかって考えるんです。だから、私はいつも、とても人には言えないような面白いことを考えては、1人でクスクス笑ってるの。
そうすると、周りから、「今、何考えてるんですか?」って聞かれるんだけど、言えないって(笑)。

幸せって、楽しいのと同じです。例えば、俺は野球の選手になるんだって決めて、野球選手になって大喝采されているところや豪邸に住んでいるところを想像すると、それだけで楽しくなるものなんです。
練習してようが、トレーニングしてようが、野球に関することなら何をしてても楽しいはずなの。だから、本物の野球選手になるまでのトレーニングなんかは楽しくないっていうのは、本物じゃないんだよね。本物っていうのは、想像しただけで楽しくなるものを言うんです。

ところが、世の中には楽しんじゃいけないと思っている人が一定数いる。そんなこと思う必要はないんだよ。あのね、一人さんって、とにかく面白くなきゃいけないと思ってるんです。
で、そう思ってるから、私の人生は面白いわけです。四六時中、面白いこと考えてるんだから、毎日面白くてたまらいんだよね。もし、1日に3人を笑わせることができたら、あなたの人生は大正解だと思います。同じ人ばっかり、毎日笑わせてもいい。やってごらん。

『面白いことってね、面白くないことから生み出されるものなんです。私の場合だったら、納税日本一になったとき、周りの知り合いから判で押したように、「斎藤さん、儲かって笑いが止まらなでしょう」とかって言われたんです。そういうときには、すかさずこう返しました。
「笑いが止まらない段階はもう過ぎちゃった。今は、あんまり儲かるものだから、夜になると笑いすぎて涙が止まらないんですよ」そうすると、だんだん何も言われなくなってくる(笑)。
そんなことないよって否定したり怒ったりするから、あれこれ言われるんだよね。こんなのもあったよ。ちょっと太るとね、「斎藤さん、金太りですか」って。幸せになることで太ることを幸せ太りって言うよね。それと同じように、私にお金が入ったから太ったと言いたいんでしょう。それにたいする答えは、こうです。「いや、金太りじゃないんだよ。金むくみで、今はもうむくんじゃって」私のは、金むくみだって返すんです(笑)。
こんなふうにね、笑えるような答えがいちばんだよ。相手も笑えて、こっちも笑える。それができると、変なことを言ってくる人はいなくなります。
だから私がいつも考えるのは、こっちも笑えて相手も笑える答えは何だろうっていうこと。要するに、相手よりちょっと楽しい知恵が勝っていればいいんだよね。』

いつも、人の心を冷やす名人がいる。愛のない言葉を発して、一瞬にして、相手の心を傷つけたり、嫌な気持ちにさせる。しかし、大事なのは、その挑発に乗らないこと。自分はいつも愛ある言葉を発し、相手を明るくして元気にさせると心を決めるのはもちろんのこと、相手の言葉に乗せられて、不機嫌になってしまっては元も子もない。
この世に生を受けた我々にとっての一世一代の大事な修業は、どんなことがあっても、愚痴や、悪口や、不平不満、文句、泣き言を言わないこと。そして、言わないだけでなく、いつも愛ある言葉を発し、相手を笑わせることができたら、周りも自分も幸せになれる。

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『斎藤一人 俺の人生』

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斎藤一人

最近、セクハラの問題が外国なんかでずいぶんあります。あのね、セクハラって、あんたが嫌いってことなの。だって好きな人だったら、誘われたら嬉しくてしょうがないでしょ?だから、好かれる人間になることだよね。神様ってね、ユーモアが大好きなんです。

で、面白いことに、人は笑うと、一瞬にして心が開きます。だから私はいつも、いろんな話を「これをどう表現したら、笑える話になるだろうか」って考えてるんです。
でね、まずは自分が笑える話にするわけです。自分が笑おうと思うとね、ものすごく面白くしないと笑えないんだよね。ところが、人を笑わせようと思うと、自分を笑わせたときの半分とか3分の1くらいの面白さでも笑ってくれるの。
もっと言うとね、相手の人数が多くなればなるほど、わずかな面白さでウケるんだよ。1000人集まれば、ちょっとした冗談でもワッと笑うよ。いちばん笑わせるのが大変なのは自分なんです。だから、いつも自分を笑わせてるとね、人に会ったとき、相手を笑わせるくらいの冗談を言うのはワケないんです。

で、私は何か面白い話があると、この話をどうやって表現したらもっと笑えるだろうかって考えるんです。だから、私はいつも、とても人には言えないような面白いことを考えては、1人でクスクス笑ってるの。そうすると、周りから、「今、何考えてるんですか?」って聞かれるんだけど、言えないって(笑)。

幸せって、楽しいのと同じです。例えば、俺は野球の選手になるんだって決めて、野球選手になって大喝采されているところや豪邸に住んでいるところを想像すると、それだけで楽しくなるものなんです。練習してようが、トレーニングしてようが、野球に関することなら何をしてても楽しいはずなの。だから、本物の野球選手になるまでのトレーニングなんかは楽しくないっていうのは、本物じゃないんだよね。本物っていうのは、想像しただけで楽しくなるものを言うんです。

ところが、世の中には楽しんじゃいけないと思っている人が一定数いる。そんなこと思う必要はないんだよ。あのね、一人さんって、とにかく面白くなきゃいけないと思ってるんです。で、そう思ってるから、私の人生は面白いわけです。四六時中、面白いこと考えてるんだから、毎日面白くてたまらいんだよね。

もし、1日に3人を笑わせることができたら、あなたの人生は大正解だと思います。同じ人ばっかり、毎日笑わせてもいい。やってごらん。『面白いことってね、面白くないことから生み出されるものなんです。私の場合だったら、納税日本一になったとき、周りの知り合いから判で押したように、「斎藤さん、儲かって笑いが止まらなでしょう」とかって言われたんです。そういうときには、すかさずこう返しました。「笑いが止まらない段階はもう過ぎちゃった。今は、あんまり儲かるものだから、夜になると笑いすぎて涙が止まらないんですよ」そうすると、だんだん何も言われなくなってくる(笑)。

そんなことないよって否定したり怒ったりするから、あれこれ言われるんだよね。こんなのもあったよ。ちょっと太るとね、「斎藤さん、金太りですか」って。幸せになることで太ることを幸せ太りって言うよね。それと同じように、私にお金が入ったから太ったと言いたいんでしょう。それにたいする答えは、こうです。「いや、金太りじゃないんだよ。金むくみで、今はもうむくんじゃって」私のは、金むくみだって返すんです(笑)。

こんなふうにね、笑えるような答えがいちばんだよ。相手も笑えて、こっちも笑える。それができると、変なことを言ってくる人はいなくなります。だから私がいつも考えるのは、こっちも笑えて相手も笑える答えは何だろうっていうこと。要するに、相手よりちょっと楽しい知恵が勝っていればいいんだよね。』

いつも、人の心を冷やす名人がいる。愛のない言葉を発して、一瞬にして、相手の心を傷つけたり、嫌な気持ちにさせる。しかし、大事なのは、その挑発に乗らないこと。自分はいつも愛ある言葉を発し、相手を明るくして元気にさせると心を決めるのはもちろんのこと、相手の言葉に乗せられて、不機嫌になってしまっては元も子もない。この世に生を受けた我々にとっての一世一代の大事な修業は、どんなことがあっても、愚痴や、悪口や、不平不満、文句、泣き言を言わないこと。そして、言わないだけでなく、いつも愛ある言葉を発し、相手を笑わせることができたら、周りも自分も幸せになれる。

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『マサカの時代』

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五木寛之

近ごろ、専門家や情報通と呼ばれる人たちの予想が外れることがしばしばある。少し前まで私は、その種の「マサカ」には、あまり驚かないほうだと思っていた。それでも最近、現実に起きる出来事には驚かずにいられない。メディアを含めて大方の予想が外れ、マサカの現実にぶつかる。そのたびに、「やっぱり、確実な未来予測などないものだな」、あらためてそう痛感することが増えている。

先年の衆議院選挙でも、一時は小池総理の可能性まで取りざたされたのが、結局は自民党が圧勝したように、先が読めないことがつぎつぎに起こる。2016年は海外でもイギリスのEU離脱が決まり、トランプ大統領当選があった。昨今の相撲界の不祥事もそうである。経済を見ても、株価がバブル崩壊以降で一時最高値を更新する一方で、東芝や神戸製鋼、日産、東レといった大企業が、経営危機や不祥事に揺れている。自動車業界は電気自動車シフトに雪崩を打ち、AI(人口知能)を業務に導入する大手銀行が、相次いで大リストラを打ち出すようになった。ひと昔前、就職すれば親戚一同にも鼻高々だった大企業でさえ、一生安泰というわけではなくなった。まさに時代の大転換期なのだ。

もちろん、いつの時代も「マサカ」という出来事は起こる。しかし、今の時代はそれが非常にドラマチックな形で、目の前に迫ってきているという実感がある。「マサカ」の上に「マサカ」が続く、そういう時代だと感じないではいられない。

私の趣味の一つは、十年ぐらい前の経済雑誌を読むことだ。そこでは、様々な学者やエコノミストが日本経済の先行きを予測しているが、そのほとんどが、外れているのが痛快である。後になって、自分が間違っていたと反省する本を出された人もいるが、ごく少数派だろう。
本として刊行される大半は、なぜバブルは起こったのか、なぜ崩壊したのか、という後付の話ばかり。後からの理屈は誰でもつけられる。そうではなくて、その道の専門家として、十年後はこうなる、という見通しを聞きたいものだといつも思うのだ。

『本物の「マサカ」の時代。その中で、個人にできることは何なのか。一つ言えるのは、人は自分の死生観を持つべきだということだ。いま自分が生きていること、やがて確実に死ぬということに対して、自分なりの答えを用意しておかなければならない。』
これからはますます、あらゆる予測という予測が外れる時代に入ってきた。AIやITなどの急激な進化や、変革が及ぼす影響が読めないからだ。まさに、「マサカの時代」。
その中で、一つ絶対に確実なことは、「人は生まれたら必ず死ぬ」という現実。これは、どんな金持ちだろうと有名人だろうと、この現実は免れることはできない。つまり、どんなことが起ころうと覚悟を決めるといこと。覚悟を決めるということは、生きている限り、己の人間力を磨き続け、少しでも善き人間となること。どうせ死ぬのだからと、自暴自棄になったり、享楽的になって努力を放棄してしまっては、この世に生まれた意味がない。

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『AIvs.教科書が読めない子どもたち』

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数学者、新井紀子

私は日本人の読解力についての大がかりな調査と分析を実施しました。そこでわかったのは驚愕すべき実態です。日本の中高生の多くは、詰め込み教育の成果で英語の単語や世界史の年表、数学の計算などの表層的な知識は豊富かもしれませんが、中学校の歴史や理科の教科書程度の文章を正確に理解できないということがわかったのです。

これは、とてもとても深刻な事態です。英語の単語や世界史の年表を憶えたり正確に計算したりすることは、AIにとって赤子の手をひねるようなことです。一方、教科書に書いてあることの意味を理解するのは苦手です。あれ、日本の中高生と同じなのでは?…そう思われましたか。そうなのです。現代日本の労働力の質は、実力をつけてきたAIの労働力の質にとても似ています。

それは何を意味するのでしょうか。AI楽観論者が言うように、多くの仕事がAIに代替されても、AIが代替できない新たな仕事が生まれる可能性はあります。しかし、たとえ新たな仕事が生まれたとしても、その仕事がAIで仕事を失った勤労者の新たな仕事になるとは限りません。

現代の労働力の質がAIの似ているということは、AIでは対処できない新しい仕事は、多くの人間にとっても苦手な仕事である可能性が非常に高いということを意味するからです。では、AIに多くの仕事が代替された社会ではどんなことが起こるでしょうか。労働市場は深刻な人手不足に陥っているのに、巷間には失業者や最低賃金の仕事を掛け持ちする人々が溢れている。結果、経済はAI恐慌の嵐に晒される…。残念なことに、それが私の思い描く未来予想図です。
実は、同じようなことはチャップリンの時代にも起こっています。ベルトコンベアの導入で工場がオートメーション化される一方、事務作業が増えホワイトカラーと呼ばれる新しい労働階級が生まれました。
でも、それは一度に起こったことではありません。タイムラグがありました。大学が大衆化し、ホワイトカラーが大量に生まれる前に、多くの工場労働者が仕事を失い、社会に失業者が溢れました。それが、20世紀初頭の世界大恐慌の遠因となりました。

その時代、ホワイトカラーという新しい労働需要があったのに、なぜ失業者が溢れたのか。答えは簡単です。工場労働者はホワイトカラーとして働く教育を受けておらず、新たな労働市場に吸収されなかったからです。
AIの登場によって、それと同じことが、今、世界で起ころうとしています。そうならないために、数学者として、今、できることは何か。それは、実現しそうにない夢のような未来予想図を喧伝することではなく、現実的に、今、起ころうとしていることを社会に伝えることだ。

日本の学校では長い間、テストや入試においては、覚えたものを再生する「記憶再生能力」を問うことが多かった。しかし、覚えたものを正確に再現する動画記録やボイスレコーダー的な機能は、もはや、すべてのスマホにアプリとしてついている。
「記憶再生能力」と対極にあるものが「感性」だ。境野勝悟氏は、かつて進学校の教師をしていた頃、東大に楽々と現役入学する生徒を何人も見て、「記憶再生能力」プラス「感性」イコール10、という方程式が成立することに気づいたという。つまり、ボイスレコーダー的記憶再生能力が8だとすれば、感性は2しかないということ。
読解力を身につけるには、感性の力が必要だ。感性とは、「相手の気持ちなれる」、「人の気持ちを感じとる」といった、喜怒哀楽を感じる力だ。AIに人間が勝つために必要なことは、AIにできないことを身につけなければならない。これからの時代は、ますます…人の気持ちを感じ取る「感性」を身につけることが必要だ。

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『「つながり」で売る!』

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藤村正宏

今、もっとも大事なこと。それは、世の中の変化を認識することです。世の中に流通する情報量が爆発的に多くなりました。そんな環境ですから、あなたの会社の販促物を見てもらえるというのは奇跡的なこと。あなたの会社の販促物もその膨大な情報の1つなのですから。

スマートフォンの普及が、人々の消費を変えました。スマホを使っている人は、場所も時間も選ばず、24時間365日インターネットにつながっている。だから、真夜中に商品が欲しくなっても、すぐに買い物ができる。実際の店舗で商品を見て、その売り場でスマホを使って値段の比較も瞬時にできる。品揃えが多いとか、価格が安いとか、そんなものはもはや「価値」ではありません。さらにスマホでゲームをしたり、音楽を聴いたリ、映画やドラマを観たり、娯楽の部分で活用している人も多い。あなたのお店にわざわざ行く時間、あなたのブログを見てもらう時間、あなたの会社の販促物を見てもらう時間は、確実にスマホに奪われています。

SNSの日常化で、人々はつながりやすくなり、友達や知り合いとのコミュニケーション時間が増えています。これが、マーケティング的に社会に影響を与えないわけがありません。好むと好まざるとにかかわらず、SNSを利用している人々の行動は、すべての企業活動に影響を与えます。さらに、SNSは、リアルのソーシャルに近づこうと加速度をつけて進化しています。もはや水道や電気のようなインフラに近づいている。いや、もうすでに完全にインフラ化している。Facebookやツイッター、インスタグラム、LINEなど、年代や性別を問わず、みんな普通に使いまくっていて、特別なものではなくなっています。

そういう環境で、今までのような新規客獲得を目的にしたマーケティングをやっていたら、なかなかうまくいかないのは当然のことです。従来のマーケティングは通用しなくなってきている。こんな状況下では、たくさんの人との「つながり」が一番重要になってきます。だから、買ってもらう前から、SNSでコミュニケーションすることが大事なのです。SNSで楽しみながら、関係性をつくり出し、深めていく。あなたを中心として、お客さまのコミュニティができあがったら、これほど強いことはありません。

そのためにどうしたらいいか。それは気前よく役立つ情報や興味深い情報を発信して、お客さまとのコミュニケーションをとって、共感を得ること。そうしたら、あなたやあなたの会社を中心とした「コミュニティ」ができあがります。古いビジネスでは「お客を囲い込む」という言葉をしょっちゅう使っている人がいましたが、もうそんなことを考えていると、知らず知らずのうちにお客さまから敬遠されます。囲い込みをしようとした途端、それを敏感に感じ取り、お客さまは遠ざかります。理想は、あなたの発信に共感してくれた人たちが自然に集まってくるコミュニティです。なんの規制もない、会員制でもない、出入り自由のコミュニティを、あなたのSNSを中心につくること。これが今の時代の繁盛の法則です。

SNSの情報発信においては、ケチな人の評判は悪い。自分の情報を、無料で、気前よく発信する人に人気が集まる。もちろん、もうすでに有名な人が発信する情報については、有料の場合もあるが、それはごく限られた人たちだけの話。
情報は出さなければ、入ってこない。先に与えるからこそ、自分の欲しいものが後から入ってくる。出し惜しみをしない人に運がやってくる。けち臭い人には運はやってこない。「SNS時代に繁盛するには」楽しみながらSNSを活用し、多くのつながりを得てることです。

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『「産業革命以前」の未来へ』

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野口悠紀雄

いま、世界のビジネスモデルは大転換しようとしている。これに伴って、組織のあり方や人々の働き方も大きく変わる。そうした変化を先導できる国や企業や個人が発展し、変化に対応できない国、企業、個人が遅れを取り、衰退する。大航海時代から産業革命を経て、現在にいたる長い歴史の流れをみる。

いまどき「大航海時代を振り返る」などと言うと、「なんたる時代錯誤」と思われるかもしれない。確かに、これは500年も前のことだ。しかし、世界は、その時と同じような大変化を迎えようとしている。それは、一言でいえば、産業革命以前の独立自営業の世界への「先祖がえり」だ。
産業革命以降続いてきた流れが、いま大きく転換しようとしているのである。産業革命以降のビジネスモデルの基本は、さまざまな工程を1つの企業の中に統合し、組織を大規模化することによって、効率化を図ろうとするものだった。
しかし、1990年代以降、新興国の工業化や情報・通信技術の進歩によって、この基本が変わりつつある。新しい経済において重要なのは、大組織の中で決まりきったことを効率的に実行することではなく、まったく新しいビジネスのフロンティアを見出すことだ。それに成功するかどうかが、これからの企業や個人のあり方に大きな影響を与える。

「産業革命によって垂直統合化・集権化・組織化が進展したが、新しい経済の最先端は、それ以前の時代の分権的ビジネスモデルへと先祖がえりしつつある」ということになる。
ただし、「大組織か、小組織か」ということについての先祖がえりは、まだ現実には生じていない。現在の社会において大組織がいまだに支配的であることは、否定できない。だが、経済活動の中心が産業革命前のような小組織や個人に移る萌芽はすでに見られる。人々の働き方においても、フリーランサーが増えつつある。『アメリカでは、組織を離れて働く「フリーランサー」が増えている。

情報技術が進歩した結果、仕事の進め方に関する自由度が高まり、1ヶ所に集まって仕事をする必要性が薄れたからだ。高度の専門家について、とくにこのことが言える。こうした仕事を斡旋するためのスマートフォンアプリもある。これまでフリーランスと言えば、農業や小売業などが主だった。最近の特徴は、それが高度な専門家に及んでいることだ。アメリカにおけるフリーランサーの数は、5730万人だ。これは、アメリカの労働人口の35.8%になる。このレポートは、2027年には、フリーランサーが8650万人で、50.9%と過半を占めるだろうと予測している。

ダニエル・ピンクは「フリーエージェント社会の到来…“雇われない生き方”は何を変えるか(ダイヤモンド社)」において、人々は、組織から離れ、独立自営業になり、肉屋と燭台職人の時代になるだろうとした。
これは、まさに、工場制工業出現以前の社会だ。それが現実のものになろうとしているのである』現在、働き方改革が声高に叫ばれている。今後、色々な改革が進むが、その中でフリーランスのことはあまり多く語られていない。しかし、これからの時代はフリーランスという働き方が、様々な職業で出現してくるはずだ。

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マーケティングのレジェンド7マイケル・マスターソン

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年商10億円企業を10社以上立ち上げたスーパー起業家

年商1億までは、〇〇だけすれば良い。と言った男がいた。彼が立ち上げた事業はこれまで、・2社が年商100億以上の会社に…・2社が年商50億の会社に…・10社以上が年商10億を超えてる…という、ハンパじゃない実績を持つスーパー起業家。その男の名前は、マイケル・マスターソン。
1社だけでも年商10億を超えるのが難しい中で、それを何度も成功させている彼は、「秘密」を知っていると言っても過言ではないだろう。そんな彼が、「年商1億を超えるまでは〇〇が最も重要で、まずはそれに集中しろ」と言っている。

ちなみに、彼はビジネスを4つのステージに分けていて、それぞれのステージで最も重要なことを教えてくれている。それぞれ、ざっくり言うとこんな感じになる。
・年商0~1億までは「〇〇〇〇」
・年商1~10億では「新商品の開発・販売」
・年商10~50億では「組織構築・人材採用」
・年商50~100億以上は「現場から離れる」
もちろん、年商規模が大きくなればなるほど、やることは増えてこんな単純な話にはならない。でも、最初のステージ、つまり年商1億円までのステージでは、これがとっても大事なガイドラインになる。言ってしまえば、これを知らずにビジネスを始めるのは、地図を持たずに旅をするのと同じ。目的地が全く見えないので、その場その場の感覚で右に行くか左に行くかを決めることになる。「目的地にたどり着けるのか」という不安をずっと抱えながら、何を信じたら良いのかも分からずに進んでいかないといけない…。そして大抵の場合、ゴールにたどり着く前に、ガス欠で万事休すとなる。

さて。じゃあ、年商1億円に行くまでは何をすれば良いのか?彼が作ったガイドラインには、何と書かれているのか?答えはとってもシンプル。
一見当たり前のように感じるかも知れないが、彼は、このガイドラインを使って、10社以上の起業に成功している。それは…「商品の販売」それしかない。これこそが、年商1億円に到達するまでにやるべき最も重要な事だと、彼は言っている。

商品を販売せずに事業を継続的に維持することは出来ない。お金が生まれるのは、商品やサービスを販売した時で、それ以外にはない。良い商品を作った時でも、綺麗なホームページを作った時でも、優れたアイディアを思いついた時でもない。
唯一、商品やサービスを売った時だけ、お金が生まれる。逆に言えば、商品を売って、お金が出来れば、そのお金で商品改善することも出来るし、広告費に投資してもっとお客さんを獲得することも出来る。次の商品を作ることだって出来る。
この話をすると、たまに「商品を売るためには、まずは良い商品を作らないといけない。だから良い商品を作ることが重要だ」と言う人がいるが、彼に言わせると、それは順番が違う。当然「良い商品を作ること」は、とっても重要な目標。でも、良い商品か悪い商品かを判断するのは「お客さん」であって、作り手の僕たちではない。つまり、お客さんに商品を売って、フィードバックをもらわないと、良い商品か悪い商品かを判断することも出来ないってこと。

極端な話、そこそこの出来の商品だったとしても、売って、お客さんからのフィードバックをもらえば、そこから改善すれば良い。売れると分かったら、それをもっとよくして、さらに売れるようにすればいい。
大事なのは順番で、「まずは売ること」。そして、そこから「商品の改善」なり、「お客さんのサポート」なりを整えていけばいい。『年商1億までは「商品の販売」にフォーカスせよ』

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