「諦める楽しさ」

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隈研吾

すぐに全身麻酔の大手術を受けるが、
人差し指と中指の筋を繋ぎ間違えられ、
利き手を何カ月も動かす事ができなかった。

しばらくして別の医師を訪ね、
6時間に及ぶ再手術。
機能を回復させるため1日8時間のリハビリを
勧められるが「やらない」と即決した。

不思議にも絶望は無く「解放感」すら覚えた。
「右手が動かないならば、
それなりにできることを見つければいい。
受け入れる事、諦める事の楽しさみたいなものを知った。」

バブルの崩壊。
「高度成長を建築家がリードする構図は反転した。
建築は社会の敵だとみられるようになった。
建築家は変わらないといけない。
前の世代とは対照的な受け身の態度を取る事が
自分の存在理由になるのではないかと思った。」

「とりあえず心配事を、全て置いて地方へ。
戻れば次の1週間をどうにか乗り切り、また旅をする。
5年先の事を計画したって、人生は思い通りにならないと
思ったら、自由になれた。」

地方の小さな仕事を受ける。
予算は僅か。
自由に使えるのは地場の素材、職人の技、そして時間。
誰も試みた事の無い方法を模索する中で、
「従来の方法に囚われていては、
コピー&ペーストの建築しかできないと気が付いた。」

自然素材との対話は、
古い木造の実家の改修案を家族で考えたり、
大工の仕事を見たりした少年時代の記憶も蘇らせた。

スタイリッシュなメタルでも、
流行のコンクリート打ち放しでもない
自分の道は、そこから開けた。

「どんな小さな仕事でも楽しんでやれる
自身が点いたことが、
あの転機で得た最大の幸せだ。」

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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「いき」に生きる

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医師、帯津良一

貝原益軒が『養生訓』のなかで説いているのは
長寿でもなければ無病でもない。
粋(いき)な生活をしなさいということである。

酒は天の美禄(びろく)であるといい、
22歳も年下の奥さんを愛し、自然を愛し旅を愛し、
読書に親しみながら、
莫大な著作を物にしているのだから、
たしかに、ではある。

「酒は天の美禄なり。少のめば陽気を助け、血気をやはらげ、
食気をめぐらし、愁(うれい)を去り、
興(きょう)を発して、甚(はなはだ)人に益あり。」
これだけでも十分なのに、さらに言う。

「客に馳走するときも、むやみに酒を勧めて
苦しませるのは思いやりがないことだ。
深酔いさせるのも禁物である」

一方、「客は主人が勧めなくても日頃より多く飲んで酔う。
主人は酒をやたらと勧めず、客はいたずらに遠慮せず、
程よく酔って共に楽しむのがいちばんよい」
というのだから、これを粋と言わず何と言う。

〇『「いき」の構造』九鬼周造
「いき」を、「垢抜けして(諦)、
張りのある(意気地・いくじ)、色っぽさ(媚態・びたい)」と
定義している。

垢抜けしているとは、諦念(ていねん)を
上手に使うことだ。
いかにすばらしいことでも、
最後まで追求すればよいというものではなく、
適当な位置取りであきらめることによって、
すべてが丸く収まるのだ。

また自分の生涯をかけた目標に
気力をもって向かうのが意気地だが、
ライバルが現れたら道を譲ることも必要だ。

そして最後の媚態すなわち色気だ。
色気の始まりは生命のあふれ出ること。
いつも躍動する心を抱いて事に臨むことだ。

粋に生きるとはなんとも「いき」なことではないか。
しかも、生命があふれ出るときた。

色気とは、昆虫におけるフェロモンのような、
異性を惹きつける物質を出しているのと
同じ状態という可能性はあるが、
これはまだ人間では証明されてはいない。
あるいは、体内のエントロピーがあふれ出ることによって、
体内の秩序性が高まり、色気につながると想像できなくもない。

〇「いき」の定義を復習
1.垢抜けして(諦)、
2.張りのある(意気地・いくじ)、
3.色っぽさ(媚態・びたい)

1.「諦め」とは、執着しないこと、執着を手放すことだ。
執着が強い人は、過去を手放せない。
過去の、失敗や悲しかったこと、つらかったことを
何度も思い出しては、自分でテンションを下げてしまう。

あるいは、「欲」に恬淡(てんたん)することだ。
まさに「行雲流水」の境地だ。

行雲流水とは、空を行く雲と流れる水のように、
「執着しない」「物事にこだわらない」
「自然の成り行きに任せて行動する」ことを言う。

2.「意気地(いくじ)」とは、ある種のやせ我慢であり、
物事をやり通すという気概や、
他に負けまいとする意地のようなものだ。

「武士は食わねど高楊枝」というように、
たとえ生活に窮しても、気位を高く持ち、
恥ずかしいことをしないということ。
その根底にあるのは、弱者や敗者に対する思いやり、
すなわち「惻隠(そくいん)の情」だ。

3.「媚態」とは、人におもねることではない。
男性にも女性にもモテる、という魅力があることだ。
人の魅力は「与えること」によって生じる。

与えるとは、「お金(ケチは嫌われる)」だけではなく、
「はじけるような笑顔」や「機嫌がいいこと」「明るさ」も
大事な要素だ。
それは、愛敬があるということでもある。

この辺を活かして粋な生活を目指そう。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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なぜ好き嫌いで経営ができるのか

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中里スプリング 中里良一社長

「取引先の基準は好き嫌いで社員が選ぶ」という
“好き嫌い経営”。

○見栄を張らない

経営者はみんな見栄を張りたがる。
売り上げは大きい方が、設備も高い機械があった方が、
社員も20人よりは50人いた方がかっこいいと思う経営者には、
使い捨てにされるんだよ。
売り上げにしろ利益にしろ、右肩上がりを目指す必要はない。
町工場なんて本来、儲かったって損したって、
どちらにしてもたいしたことないんだよ。
だから見栄を張らずに、
自分が決めた道を決めた速度で進めるかということが重要。

たとえれば、大企業は高速道路を走っているようなものだよね。
うちみたいな町工場は、
高速道路で大企業や親会社の後をついて行ったってダメだよ。
整備不良のちっちゃいエンジンしか積んでいないから
危なっかしくてしょうがないし、
親会社からみたら足手まとい。
先に行くことだけが正解じゃないんだから、
町工場は高速道路に必ずある側道を、ちょっと走ればいい。
側道を時速30キロで走るから、
「ああ、稲刈りしているんだなあ」「花が咲いているなあ」って
見える景色があるんだよ。
自分が見栄を張るために仕事をしている経営者は、
社員を幸せになんかしてやれっこない。

○取引先は増やす

2年前に全国47都道府県すべてにお客さんを持てたから、
今は全国の約810ある市と特別区すべてに
取引先を持つことを目標にしている。
他の会社みたいに売り上げや利益を増やすことは考えない。
1回でも1万円でも、うちのバネを買っていただければ
お客さんとしてエントリーする。
まだ400以上の市が残っているから
最低でもあと400社以上必要で、
47都道府県すべてに取引先を持つときには
1,600社と取引することになるけれど、
実際には、そんなんじゃ足りない。
相当頑張らなきゃできないけど、その方が楽しめるじゃない。

どうしてこんなことをやっているのか。
それは好き嫌いで仕事をするため。
たくさん取引先を持っていれば、
好きな会社をベスト100位までピックアップしても、
1社1%ずつの取引でうちの売り上げ100%が見込めるでしょ。
それが究極の目標。

この会社で新規営業をするのは僕だけ。
一番プライドが傷つく営業は、経営者の仕事なの。
ものを作る仕事は一番プライドを保てるから、
それは社員がやればいい。
僕がお客さんを取ってきて、
あとは事務所と現場の社員がペアになって
好きなお客さんを担当するのがうちのスタイル。
20人程度の町工場なら、
本当は2、3社の取引先に深く入れば食べていけるよ。
でも、僕はお客さんを取ってくることが苦にならないから、
今のうちに取引先を増やせるだけ増やしておく。
そうすれば、この会社は誰が継いでもいいけれども、
次は誰がやったって営業なんかしなくてもよくなる。
好きなお客さんを選んで仕事ができる。
だから僕は、数としては必要以上に
新しいお客さんを取ってくるけど深くは入らない。
遠距離外交を意識して、
お客さんとは「玄関を開けただけ」くらいの
付き合いにしておくんだよ。

○損得よりも商道徳

選ぶだけのお客さんを持っていれば、
嫌なお客さんに我慢する必要もなくなる。
中里スプリングも僕が入ったときは
15、6件しか取引先がなかったけど、今は100倍ある。
これだけお客さんがいれば、社員は我慢しないで、
それぞれ守りたいお客さんとだけ仕事ができるでしょ。
「嫌なことも我慢するのが仕事」なんて言葉を使いたがる
経営者とか管理職がいるけど、
だいたい自分で努力するのが嫌なだけ。
社員に我慢させないと
自分が苦労しなくちゃならないから、逃げているんだよ。

でも、うちは儲かる儲からないで
お客さんをお断りしたことは一回もないからね。
尊敬できないお客さんだからやめる、
商道徳に反することをするお客さんだからやめるんであって、
損得は考えない。
好き嫌いが大事なことで、もっとコアなのは善悪。
ほとんどの人は損得勘定ばかりで
善悪もなければ好き嫌いもない。
嫌な仕事を我慢するのだって損得感情によるものだし、
言葉の優しい人とか断定しない人って、
考えていることが汚いんだよ。
いいか悪いかで人を見て、好きか嫌いかで仕事を選ぶ。
それがうちの生き様。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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みずほFG、地方を見捨てる

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みずほの拠点数が少なく、問題になっている国内のエリアは、
東北16、中国21、九州27だ。

地方で新規の住宅ローン業務から、まず撤退して行く。
低採算のサービスを辞め、企業の事業承継など
専門性の高い分野に特化する。
マイナス金利などによる収益環境の悪化で、
手厚い拠点網と人員で薄利を追求してきた
全方位型の営業を辞める。

店舗網も見直す。
3年で地方を中心に20~30店舗を統廃合する。
東北では、既に親密な地方銀行に
顧客を委託する交渉に入っている。

みずほだけに限りません。
もう、成長ばかり考える時代ではありませんね。
人口の減少に耐えれる小さな会社にすることも
考えないと。

消滅していく都市など、どうしようもありませんからね。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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お隣、中国の軍拡

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1949年の建国から100年までに
世界一流の軍隊を築く。
国際協力を名目に米軍と肩を並べて、世界に軍隊を派遣し、
同時に自国の権益を追求する。

列強に侵略された19世紀以降の暗黒時代を脱して、
大国の誇りを取り戻す。

習近平が軍から受ける圧力は凄まじい。
「台湾統一を実現できるのか」
「南シナ海で米軍を自由に動き回らせていいのか」
軍内では、領土や権益の回復を必達の目標としている。

目標の実現を阻むライバルと見ているのは
超大国・米国だけだ。

自由、民主、人権、といった価値観を
世界戦略の表看板とする米国と、
共産党による一党支配を最優先する中国。
両者は、この部分で相いれない。

習近平が「他国の内政干渉に反対する」と繰り返すのも、
中国のやり方に米国は口をはさむなという
意志の裏返しにすぎない。

中国の青島の海軍基地で、最新鋭の大型補給艦
「呼倫湖」が確認された。
これは、中国の空母が遠洋航海に出るサインだ。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『10秒で伝わる話し方』

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桐生稔

『できるビジネスマンは、例外なく「話が短い」』。
常に結論がハッキリしています。

発言も行動も、すべて簡潔でわかりやすく
一切無駄がありません。
どこを目指すのか、何がやりたいのか、何が言いたいのか、
非常に明快です。

逆に成果があがらない人は、
1. あれもこれも言いたがる
2. 不要・必要の区別がつかない
3. 頭の中が整理できていない

結果、言いたいことがたくさんあって、話が長くなり、
話がまとまらない…
不要なことに時間を使い続け、
いつも忙しそうなのに成果が出ていない
そんな負のスパイラルに陥っている人が多い。

1990年以降、インターネットや携帯電話が普及し、
情報技術が加速しました。
総務省の調査によれば、1996年~2006年の10年間で、
選択情報可能量、つまり人々が接することのできる情報量は
530倍に増加しています。

これだけ情報が氾濫する時代において、
あなたの言葉はどれだけ相手に届いているでしょうか?
どれだけ深く伝わっていると思いますか?
残念ながらほとんどスルーされている。

現在のような超情報化社会で、
とてつもないスピードで社会が進行する時代に、
旧来の「なんとなく伝わるだろう」的な憶測で
コミュニケーションを図ろうとすれば、
間違いなく失敗する。

時代は変わり、
コミュニケーションの手法も大きく変わりました。
たくさんの情報の中で、
いかに大切なことを正確に伝えるか…。
これが21世紀型のビジネスコミュニケーションにおける
命題です。

「できるビジネスマンは話が短い」
これまで私がお会いした、できるビジネスマンは例外なく、
的確で、簡潔で、話が短い。
メールやフェイスブックのメッセージも極端に短い。

これ以外に、もう一つ我々は重要な共通点を発見しました。
それは…「要約力」。
要約力とは、多くの情報から、
大切な部分を短くまとめて表す力。

できるビジネスマンは、例外なく「多読家」です。
常に多くの情報を取り入れています。
1日1冊は必ず本を読むという方もいらっしゃいます。

できるビジネスマンは忙しいはず。
いつそんなに読む時間があるのか?
不思議に思い、多くのできるビジネスマンを観察すると…
できるビジネスマンは、
本をすべて読んでいるわけではありません。
では、どうしているか…
それは、要約しているのです。
要約とは、伝えたいポイントを絞って特定することです。

タイトル、目次、見出し、太文字の文章から、
著者が言いたいことは何か?
自分なりにまとめる作業です。
パッと見て一瞬でそのページの言いたいことを把握する。
そこの力が異常に強い。

〇スティーブ・ジョブズ
「シンプルにすることは、
複雑であることよりも、ずっと難しい。
物事をシンプルにするためには、
思考をシンプルにしなければならないからだ。
だが、そうするだけの価値はある。
なぜなら、そこに到達できれば、山をも動かせるからだ」

情報量が格段に増えた現代、何かを真剣に伝えたいなら
「シンプルであること」が必須だ。
複雑で分かりにくいことは、何も伝わらない。

つまり、ワン・シングという一点集中が大事。
その結果として、話が短い。

だらだらとした話は、「いったい何がいいたいの?」とか
「それ、一言でいうとどういうこと?」と言われてしまう。

大事であればあるほど、シンプルに考え、一点に絞る。
できるビジネスマンは話が短い。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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好きなことだけで生きていく

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堀江貴文

とにかく、まずは「行動あるのみ」だ。
僕はいつも、そうやって生きてきた。
だから、痛い目も見たし、成功もした。
時には耐え難いような苦しみも経験した。

しかし、その全てにおいて言えることは、
「周囲の声を言い訳にせず、
僕の選択で、僕の生きる道を選んできたから、
何も後悔はない」ということだ。

自分の選択で一歩踏みだしてみれば、大失敗することもある。
大恥をかくこともある。
しかし、それによって失うものなど、
よくよく考えてみれば、何もない。

それによって傷つくものなど、
あなたの「小さな小さな」プライドだけに過ぎない。
そして、そんな小さなプライドなんて、
実は周囲は気にしてすらいない。

失敗したときの周囲からの嘲笑が怖いという人は多い。
けれど、あなた以外の人間なんて、所詮あなた以外の人間だ。
無責任なものだ。
あなたの悪口を言ったって、陰でバカにしたって、
そんなことは次の日にはケロッと忘れている。
あなた以外の人間なんて、所詮そんなものだ。
そんな人間の目を気にして、
あなた自身が自分の人生を無駄にしていいわけがない。

自分の人生は、自分の責任でもって、
自分自身で決めてほしい。

そして、一寸の後悔のないよう、いや、後悔したとしても
それが自分の決断による後悔だから受け入れられるよう、
そんな生き方をしてほしい。

これまで僕は、著書はもちろん、あらゆるメディアを使って、
行動することの大切さを訴えかけてきた
(それが自分が本当にやりたいことなら)。
とにかく、うだうだ考えないですぐにやりなさいと。

「言い訳」を並べたてて口を動かしている暇があったら、
一歩を踏み出しなさいと。

一時的には、意識、気持ち、モチベーションを
比較的多くの人が変えてくれる。
でも、やらない、続かない、行動で示してくれない。
ある人が僕の講演を聞きにきてくれる。

自分の貴重な時間を割いて聞きにきてくれて、
僕の話に共感してくれて、
その場では表情を変え決意を新たにしてくれる。

だが、少したつとまた僕の講演を聞きにきている。
この間にその人自身なんにも変わっていない。
こんな人が多いのが本当に寂しい。

既存のレールに乗って生きていくことは、
これからの時代、通用しなくなる。

僕が言う1%の人にならなければ、
本当の意味で仕事に没頭することはできなくなる。

あらゆる分野において皆さんの想像以上のスピードで
テクノロジーが発達しAIが進み、
これまで普通にあった職業がなくなる。
稼げなくなる。
与えられた仕事だけこなしていれば
安泰の時代はもうすぐ終わる。
そんなことはありえないと思っているあなたが一番危険だ。

自分から動き、何かを見つけ、
仕事を生みだしていかなければならない。
そうしないと人生を楽しむことができなくなる
ということをわかってほしい。

〇『10年後、君に仕事はあるのか?―
未来を生きるための「雇われる力」』
藤原和博

それには、3つのポイントがある。

1つめは、今の中・高校生が社会人になる2020年代の半ばには、
多くの親が体験した「標準的な人生モデル」は
追求できないということ。

会社で正社員にはなれないかもしれないし、
大手企業に入社したとしても
一生そこで働くのは珍しくなる。

2つめは、言わずと知れたスマホと、
それにつながったネット世界の広がり。
いまの高校生は1998年以降の生まれになるが、
グーグルも1998年生まれ。

グーグル以前とグーグル以降は人種が違うと思ったほうがいい。
この世代の若者は、人生の半分をネット上で暮らすことになる。

3つめは、人生の長さ(ライフスパン)が決定的に異なること。
つまり医療が進み、平均寿命100年の時代に突入するということ。
そして、 あらゆる面倒なことや手間のかかる仕事も
ロボットやAIがやる時代になる。

すなわちこれからは、親とは全く違う価値観を持たなければ、
生きていけない時代になったということ。

だからこそ、新たな仕事を生み出すという
「創造」をしなければ生き残れないし、
楽しく生きることはできない。

そのためには、まずは「行動あるのみ」。
行動しなければ、何も変わらない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『悩まない人の習慣』

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中谷彰宏 

《全員に嫌われない人は、熱烈に愛してもらえない。》

悩む人は、全員に嫌われたくないという恐怖感が強い。
特に、ネット社会においては炎上することがあります。

ただ、全員に嫌われないことが実現するならば、
熱烈に愛してくれる人もいなくなります。
いわゆる可もなく不可もなくという状態です。

ベストセラーは、賛否両論です。
「これは誰もけなす人はいないよね」という企画は
ヒットしません。
賛否両論は、読まない人は読まない、
読んだ人は「これは面白い」と、くっきり分かれます。

世界中の人全員を相手にしなくていいのです。
世界中で「よい」と言ってくれる一部の人を大切にする。
その人がもっと満足するように努力するのです。

悩まない人は、アンケートに振りまわされません。
アンケートは平均値でしかないからです。

「あのミュージシャンてどうなの?」と言う人は、
ライブに行ったことがない人です。
そういう人の意見をアンケートに加える必要はありません。

T.M.Revolutionの西川貴教さんは、
体を鍛えて体脂肪率1ケタを維持しています。

ダウンタウンの松本人志さんも体を鍛えているので、
西川さんの体を見ると、どういう鍛え方で、
どれだけトレーニングしているかよく分かります。

ネットで、一部の人が西川さんについて
「あれってどうなの?」と書いたそうです。
それに対して、西川さんは「『あれってどうなの?』って
言う人いるんですけど、やってから言ってくださいね」と
余裕で笑っていました。

私は、西川さんの対応の男らしさに拍手しました。

「あれってどうなの?」と言うのは、
そのことを体験していない人です。
体験して分かっている人は、「すごいなあ」と賞賛します。
体験していない人のコメントは、気にする必要はないのです。
炎上は、すべて体験していない人の意見です。

読んでいない人、ライブに来たことがない人が
言っているので、なんら影響はありません。

「ベストセラーの〇〇という本はどうなの?
買ったけどさ」と言う人は、パラパラと読んだだけです。
体験した人は、「あれってどうなの?」とは言わないのです。

人に嫌われないために、一歩を踏み出せない人は多い。
叩かれたり、悪口を言われたり、
批判されたりするのが嫌だからだ。

人の悪口を言ったり、批判したりする人は、
たいていパワーがある。
悪のパワーだ。

善人は、悪のパワーに負けやすい。
子供のころから、「人には嫌われないように」とか
「悪い評判が出ないように」という、
「いい人でいなさい」というメッセージを
ずっと受け取ってきたからだ。

だから、ちょっとしたことで批判されたり
悪口を言われたりすると、
すぐ立ち上がれなくなってしまう。

その点、悪人はしたたかだ。
悪の中でもまれ、失敗してもめげないとか、
傷つかないという経験を多くしているから。

だが本当は、「いい人」ほどタフでしたたかである必要がある。
なぜなら、そうでなければ、悪のパワーに負けてしまうからだ。

そのために必要なことが、「全員に好かれようとしないこと」。
現代社会においては、全員がいいと言ってくれることなど、
まずありえない。
批判や悪口は出て当然。

善人でありながら、タフでしたたでないといけない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『自分イノベーション』

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夏野剛

日本の長所でもあり短所でもありますが、
従来の社会に存在しなかったものが登場すると、
まずネガティブに反応します。

そして過去のルールに照らし合わせて、
どこに該当するかを探して規制しようとします。

そもそも、法律や社会制度は、
その時点で存在しない要素を想定せずに
つくられているものですが、
現在の秩序を守るために、
半ば強引に該当項目を見付けようとするのです。

これに対して英米法では、新しいものが出てきても、
法律で禁止されていなければ問題ないと考えます。

ですから、新しい技術やサービスが生まれると、
「とりあえずやっちゃえ」と社会に送り出す人が現れる。

それが社会に浸透し、どこかで混乱が起きて初めて、
法律が制定されたり、社会制度が変更されたりします。

日本とアメリカ、どちらの考え方が良いか悪いかに関しては
各議論がありますが、
少なくともテクノロジー進化やその活用という点に関しては
各議論がありますが、
少なくともテクノロジーの進化やその活用という点に
関して言えば、
英米法的な考え方のほうがはるかにスムーズに進みます。

日本人も、個人としては
「便利なものは使っちゃえばいいじゃん」と簡単に受け入れますし、
新しいものを使いこなすことも得意です。

学校でLINEが禁止されていても、
プライベートな世界ではどんどん広がっていく
というようなことはよくあるのではないでしょうか。

問題は、新しいものを拒絶する日本的なマインドセットが、
国の法律のレベルから行政指導、
そして会社の経営、ビジネスのアプローチにまで
浸み込んでしまっているということです。

このままでは、いつまで経っても、
私たちがIT革命の恩恵を受け、再び成長していくことはできない。

まずはこの認識からスタートしなければいけません。

では、私たちが取り入れるべきIT革命の本質とは何なのか。

まず1つ目が「効率革命」です。
従来現実社会で行われていたことが
、ネットを介することによって劇的に効率化されました。
例えば、「アマゾン」を始めとするECサイトの登場です。

これにより、書店での購入が一般的であった書籍は、
ネット上で簡単に買うことができるようになりました。

食料品、衣料品、家具、電化製品など
生活に必要なものがすべて揃い、
インターネット環境がさえあれば、
いつでもどこでも買い物ができる。

証券会社も同じで、今では個人取引の99%が
ネット上でトレードされています。

わざわざ証券会社の窓口まで出掛けたり、
電話をしたりする必要はなくなりました。

あとは、社内組織の電子化により、
効率化され、組織もフラット化されていきます。

2つ目の革命は「検索革命」です。
私たちは、何か知りたいことがあれば、
パソコンやスマートフォンで世界中の情報を簡単に検索できます。

あらゆる情報が瞬時に、しかもその多くは無料で入手できます。
この検索革命は、“専門家”の定義を変えました。

20世紀まで、専門家とは、どの組織に属し、
どのような業務に従事しているかによって決まっていました。

組織の中でなければ、
その分野の情報を得ることはできなかったからです。

しかし現代では、自宅で検索するだけで、
どの分野の専門家にもなれるようになりました。

自動車産業で働く人より車に詳しいアマチュアや、
JR職員より電車に詳しい鉄道オタクはたくさんいます。

彼らがそこから新たなビジネスを起こし、
本当のプロとして活躍することも珍しくない世の中になりました。

しかし、この検索革命の重大さを、
多くの経営者が認識していません。

何か購入するものがあれば、
わざわざ業者を集めて相見積もりを取るよりも、
「楽天市場」で価格を調べたほうがよほど効率的です。

ところが「勤務中にショッピングサイトを
開いてはいけない」などと言われてしまう。

挙句のはてに、アクセス制限のフィルタリングや、
USBの持ち込み禁止など、
無意味な社内ルールを設けている企業が少なくありません。

3つ目は「ソーシャル革命」です。

SNSの浸透などにより、
個人の情報発信力は飛躍的に向上しました。
誰もが自分の考えや発見を世界中に発信できるようになった。

検索革命によって情報収集能力が高まった個人が、
さらに情報をシェアするためのツールとして
SNSを使うことで、相乗的に触れられる情報の量が増え、
お互いに意見交換や議論ができるようになったわけです。

そうして、いわゆる
「アルファブロガー」に代表されるように、
一般の人の中にも大きな発言力を持つ存在が現れるようになりました。
企業の競争力は、何によってもたらされるか。

仕事をしていると、「ここはこういう風に
直したほうがいいな」といった発見や、
小さなアイデアといった、
個々の社員の“気付き”がたくさん生まれます。

それを共有して横軸にしていくことが、その企業の競争力です。

トヨタに代表される“カイゼン活動”はまさにそうです。

作業効率の向上や安全性の確保などに関して、
経営陣から指示されるのではなく、
現場の作業者が中心となって知恵を出し合い、
ボトムアップで問題解決を図っていく。

これを全社的に共有し、品質向上や効率化を進めていく
スピードによって、日本の製造業は一気に競争力を得たわけです。

ここで重要なのは、その気付きが
個人によってもたらされたということです。
個人の気付きが共有され、蓄積されることで
企業の競争力は高まっていきます。
個人と組織の関係性が、常に競争力の源なのです。

一昔前まで、中国の情報インフラの低さに、
誰もが到底これは先進諸国には追い付かないだろうと思われていた。
しかし、現在は「飛び級的進化」と言われ一躍時代の寵児に躍り出た。

「イノベーションの普及が飛び級型で進むのが中国市場だ。
電話は固定を飛ばして携帯があっという間に広がった。
利用者の大半がスマホを使い、通話はアプリ経由がほとんど。
映画やドラマなど映像コンテンツの視聴は
ビデオテープやDVDの時代を経ず、ネット配信に進んだ。

飛び級型の革新には利点がある。
既存のインフラや既得権益者ら
守旧勢力の妨害が起きにくいのだ」日経新聞(2017.10.16)

中国では、市場の屋台でもスマホで決済ができる。
日本がまごまごしている間に、
あっという間にキャッシュレス化が進んでしまった。

それが、さらに進み、個人の信用(格付け)も
スマホ決済が普及したおかげでできるそうだ。
その結果、自分の信用のスコアを上げるため、
「品行方正な人」が増えてきたという。

中国人に今まで一番か欠けていたのが「信用」、と言われていたのが、
このスマホ革命によって変わるかもしれない。

日本は、まさに旧勢力(既存の利益を守る集団)が多く、
あらゆる業界がガラパゴス化する危険性がある。
飛び級ができないのだ。

「IT革命の本質」は個々の力を生かすこと。

一人ひとりが自分の力を発揮し、
この大変革の時代を乗り切らねばいけない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『一度きりの人生だから』

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曹洞宗尼僧、青山俊薫

お釈迦さまはね、大変な神通力をお持ちだったようです。

お釈迦さまほどの方ですら、
いやすべてをお見通しのお釈迦さまであればこそ、
超能力が、神通力というものが
大変に危険性を伴うものであることを承知しておられ、
いかなる場合にも使ってはならないと、
ご自分にも弟子たちにも禁じておられ、
人々を救済するという、良いことにおいてすらも、
使うことを禁じておられるのです。

仏教では、ほんとうの大神通とは『運水搬柴是れ神通
(うんすいはんさいこれじんつう)』といってね、
水や薪を運んだり、何とも思わなくても食べることができ、
食べたものが必要なカロリーとして消化し、
不要なものは排泄され、
そういう働きを大神通と呼んでいるのです。

こんな不思議な働きをはじめからいただいている、
それに目覚めることこそ大切と呼びかけているのが
仏教なのです。

どうでもよいもの、むしろ凶器となって
あなたの人生を滅ぼしかねないようなものを欲しがらずに、
授かっている生命の姿にこそ目を開く学びを致しましょうね。

我々は、何かに行き詰まってしまったとき、
奇跡が起こること願う。
超能力があれば、と切に思う。
そんなとき、怪しい占いや、
自称超能力者に引っかかってしまう。

〇斎藤一人「この地球は行動の星だよ
つまり、行動を通して学び、少しでも役に立つ人間になって
あの世に行くという実践が試される星。

だから、大神通力があるお釈迦さまでさえも、
この世では奇跡は起こさず、
具体的な行動を通してしかお教えにならなかった。

エンジエオイル、OEM仲間の経営塾より

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