大衆の反逆

Pocket

オルテガ

グローバリゼーションとは地球規模の自由化だ。モノ、カネ、ヒト、さらに文化の自由な交流だ。自由は時として人々を疎外し不安に陥れる。人は強固なアイデンティティーを求めて鈍化路線に走り、ナショナリズムや排外主義に突き進む。

熱狂と興奮は不安を忘れさせてくれる蜜の味だ。
トランプ「大衆は気持ちを高めてくれるものが欲しいんだ」

オルテガ「ヨーロッパでは、大衆が完全な社会的権力の座に昇ってしまった」多くの大衆社会論によれば、大衆社会は民主主義と高度産業社会の副産物として生まれた。反知性、反エリート主義に傾き、新たなイデオロギーに飛びつく軽率さが特徴だ。

ネットの普及で社会はフラット化し大衆は権力に接近しやすくなった。21世紀型大衆社会ともいえる。扇動政治を求める新たな土壌だ。時代は経済合理性だけでは解けない予測不可能な厄介な局面に入ってしまった。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

アホは神の望み

Pocket

筑波大学名誉教授、村上和雄

私たちはこれまで目に見えるものに重きを置く唯物的な価値観に支配されすぎてきた。給料が上がったとか、今年の売り上げは去年より伸びたとか、成績がよくなったなど、数字であらわしたり、数量で測れるものを大事に思い、そこに価値を見いだしてきました。

返す刀で、目に見えないものは価値が低い、取るに足りないものだと片づけてきました。昼の星は目には見えません。だから、昼の空に星は存在しない。そんなふうに考えてきたのです。でも見えないだけで、昼にも星は輝いているのです。

医学の世界でも、目に見える患部だけを治療することが医学の役目だと考えられて、目に見えない患者の心は体の病気とは無関係なものとされてきました。しかし、気の持ちよう、心のありようで病気がよくなったり悪くなったりするのは動かしがたい「科学的事実」となっています。

なぜ、近代的知性というものは目に見えるものだけを信じて、目に見えないものを非科学的としてきたのか。それは、人間がかしこくなりすぎたからです。知識や情報ばかりが増えて頭でっかちになった結果、かしこく、利口にはなったが、死に思いをはせたり、命のつつしみを考えたりする生命本来の深い思考が不足してしまったのです。

ですから、唯物的な思考をする人ほど「昼に星は存在しない」という“正しくて浅い思考”しかない傾向が強い。一方、深く掘った井戸の底からは昼でも星が見えるといいますが、それが科学的に事実かどうかは別にして、ものごとをそのように深くとらえられる人の方がその思考も、その命も深いものだと私には思えます。

とくに日本人は長く、森や木や草や川や海などのすべての自然に魂や霊が宿ると考えてきました。そのため海で魚を捕るときも山で猟をするときも神に祈ったり、小さな祠(ほこら)や神社をつくって、自分たちを生かしてくれる自然や生命への畏敬や感謝の念をあらわしてきました。その自然を敬い、命を尊ぶ心と営みはとても深いものです。

しかし、近代的知性はそれを古くさく愚かな迷信だなどとバカにしてきました。そうして人知の及ばないものに対する畏敬の念や謙虚な思いを忘れたときから、私たちは目に見えないものを軽視し、目に見えるものを偏重しはじめたのです。それはかしこさや利口のはじまりだったのでしょうが、しかし節度や調和といった生命思考の視点に立ってみれば、ほんとうは人間のおごりや思い上がりという「愚かさ」の始まりだったのかもしれないのです。

『私はアホを自認していますから、科学者でありながら、目に見えないものの存在も信じていますし、「増えすぎない」「生きすぎない」という生命のつつしみも信じています。また、そのつつしみを生命に備えさせた、「何か大きなものの存在」やその意思の実在もたしかなものだと考えています。人知を超える何か大きなものの存在…それを私はサムシング・グレートと呼んでいます』

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

『世界のエリートがやっている 最高の休息法』

Pocket

久賀谷亮

頭の中にさまざまな雑念が渦巻いている「モンキーマインド」の状態では、脳のエネルギーが膨大に浪費され、どんどん疲労が蓄積し、睡眠の質も低下します。そんなときは、まず雑念そのものに対する「認知」を変えましょう。繰り返しやってくる思考に「名前」をつけると、ループに陥りづらくなります

「扁桃体ハイジャック」に陥らない脳構造をつくる脳に過度なストレスがかかると、本能や感情を司る扁桃体が暴走をはじめます「扁桃体ハイジャック」から脳を守ることで、チームも家族も守ることができる。うつ病の人たちには『あのとき、ああしておけばよかった』というネガティブな思考の反復、いわゆる反芻思考(rumination)がよく見られる
とにかく呼吸に細かく注意を向ける。呼吸と呼吸のあいだに、短い切れ目があることには気づいたかな? 1回、1回の呼吸の深さが違うことは? 吸う息と吐く息の温度の違いもあるな?細かなことに好奇心を持つんじゃ
脳のすべての疲れやストレスは、過去や未来から生まれる脳を変えるには「習慣」が第一
マルチタスクが脳の集中力を下げる
後帯状皮質の活動が低下し、自己意識が背景に退いておる状態こそがフローの正体だとブリューアーは考えておる。したがって、後帯状皮質の活動を低下させるマインドフルネス瞑想が、集中力の向上につながる

〇「よい睡眠のための心得
」・就寝・起床の時間を一定にする(←体内時計リズムを 脳に覚え込ませる)
・悩みごとを書き出してから床につく(←悩みは脳を 休ませない)
・寝る直前の食事は控える(←食べ物の消化活動は 眠りを妨げる)
・ベッドでテレビやスマホを見ない(←脳が寝る場所でないと 勘違いする)避けたほうがいいことがはっきりしているのは肥満。肥満はうつ病の温床であり、同時にうつ病の結果でもある目的意識のある人ほど「怒り」に注意組織であろうと個人であろうと、それが成長していくためには努力や頑張りだけではダメなんじゃ。

薪木を燃やし続けるためには、薪木のあいだの「空間」が欠かせん。それこそが休息なんじゃとわしは考えとる

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

ドラッカー

Pocket

リーダーは「自分が成果をあげて賞賛を浴びる人」ではなく、「仲間の協力を得て成果をあげ仲間を賞賛する人」だ。

経営者の仕事は、「お客様に物を買っていただくこと」ではなく、「物を通してお客様に喜んでいただくこと」だ。そして、働く人にエネルギーを送り届け、価値を生み出す人にすることだ。

トップが何に時間を使うかが事業の成長を決める。経営者にふさわしい人とは、自分を成長させられる能力を持った人。トップは、将来について考える時間を必ずとっておかなければならない。これは絶対である。そのために、できる限り現場に権限を与え、できるだけ現場で決定できるようにしなければならない。

リーダーが育たないということは、会社が人を失望させているということだ。なぜ、人を失望させてしまうのか。それは、何のためかという使命がないからだ。

部下をマネジメントしようとするあまり、部下の欠点や部下の気持ちにとらわれ過ぎて、最も重要な仕事がおろそかになっている。リーダーは考えることが仕事である。経営者は時間の半分以上をスケジュールに入れてしまうと行き詰まる。

育成の出発点は、強みからはじまる。弱みからではない。したがって、三つのことを明らかにしなければならない。一、その人ができることは何か二、その人の優れている点は何か三、その人の優れている点をさらに磨くために何をさせるべきか

働く人が本当に望んでいるものは、仕事を通して得る、人生を生きている実感であり、自分の人生にいい意味を加えられる何かだ。人事で一番大事なこととは、その人が自分の人生にいい意味を加えてもらうために、人事は何ができるか、という視点で考え、決めていくことだ。

もし納得しうる継承のルールが確立していないならば、組織全体の利益を図るよりも、空くはずの王位に近い場所を得ることを重視するようになる。そのため派閥が生まれる。

コンサルティングとは、知識を教えることではなく、役立つものを見つけ出し、それを提供することだ。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

「ワーク・ファースト・プリンシプル」(勤労第1主義)

Pocket

団塊の世代が80代になる2030年。65歳以上の高齢者を1.65人の現役で支えねばならない。現役世代の負担は増すばかり。

支えられる側から、支える側へ。一人でも多くの人が回らないと社会保障は立ち行かなくなる。

スウェーデンでは、生活保護は極力やらない。働かない人は、サポートを受けれないという基本理念がある。福祉国家と言われるスウェーデン。経済の活力を損なわないように、社会保障給付を厳しく制限している。

失業期間が長くなるほど、失業保険金は、どんどん減っていく。働かない人は、老後の備えも細ってしまう。その代り、働く意思のある人は、国が徹底的に背中を押してくれる。

エンジンオイルのOEMの仲間の勉強塾より

Pocket

『100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減』

Pocket

100歳の精神科医、高橋幸枝

私は元気なときには「老齢だからいつ死んでもよい」と威勢よく話しています。でも、「私にも生きることへの執着が強くあるのだな」と実感するのは、体調を崩したときです。たとえば、風邪や発熱に見舞われたときは「大丈夫かしら」と不安になります。歳を重ねるにつれ、そのような時間はおのずと増えるようになりました。そして「生きることは、不安と共生しているようなものだ」とつくづく思うようにもなりました。

「生老病死」という言葉があります。仏教の言葉で「生まれること」「老いること」「病むこと」「死ぬこと」という、4つの苦しみを指します。とくに「老い」「病気」「死」への不安というのは、中高年以降にとっては大きな問題であることでしょう。

これらの不安に苦しめられないためには、それよりも大きな「生きる喜び」を感じるようにするのが早道です。では、生きる喜びとは、いったいどのようなものでしょう。それは、誰かに与えられることを待っているのではなく、自分から積極的に見出していく性質のものです。

たとえば、植物や動物と語り合い、なるべく自然を取り入れた暮らしを送ること。そこで、「自分も自然の一部である」と感じること。仲間と過ごす時間を大切にすること。そこで、「自分にも分かり合える仲間がいる」と感じること。そして、もう一つは、「人はやっぱり、生身の人と1日1回は話をしなければだめ」

つまり、「ひとりぼっちではない」と感じたときに、生きる喜びは湧いてきます。そして、生きる喜びがあれば、「老い」「病気」「死」への不安など、はるかに凌駕することができるはずです。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

「生涯学習」

Pocket

 矢口悦子

学習というほどのものでなくともいい。ちょっと興味のあることを、一緒にやってみようじゃないか、でいい。

そこには、地位とか役職とか、お金があるとかは、関係ない。そこに何か結びつけるものがあって、気にかけてくれる人がいる。そういうものを、3つとか4つ持っていれば、それが網目になって、生ききる最後まで、誰かに気にかけて貰えるだろう。

高齢者だけではない。若者でも、人間関係を編めない人がいる。都会だけでなく、地方に行っても、バラバラになった人がいっぱいいる。

生きているという事だけで、誰かと繋がる。そんな場を生涯学習は提供して行かねばならない。多様な関係を編むために、学習という場を使って欲しい。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

砂糖依存症

Pocket

糖代謝はとても大切だ。細胞質内で解糖系が働き、TCAサイクル(クエン酸回路)、続く電子伝達系で全ての細胞のエネルギー源となるATP(アデノシン3リン酸)が作られる。その原料はブドウ糖という単糖類だからだ。

しかし、砂糖が大量にある想定は、現在の人間の体にはできていない。コンビニ食や加工食品、ハムソーセージなどに多く含まれる硝酸塩や亜鉛硝酸性窒素などは、赤血球のヘモグロビンが酸素を運ぶ能力を低下させる。解毒や体の原料を作る体の化学工場ともいわれる肝臓でも多くの酸素が使われる。食品添加物や糖分の多い加工食品、薬剤などを肝臓で分解するときに更に大量の酸素を使う。当然、ATP(アデノシン3リン酸)を作るための原料である酸素も不足する。酸素不足が、癌のできる大きな原因だ。

そもそも、砂糖が大量に頻回に直接、小腸に入ってくるメカニズムは人間にはない。穀物などを咀嚼によってかみ砕き、唾液中のアミラーゼによってご飯などのでんぷんを麦芽糖などの二糖類にまで分解する。アミラーゼは、酸性の胃の中では活性化しないので、十二指腸でアルカリ性になり、さらに膵臓からアミラーゼが追加で分泌されることで、二糖類は単糖類のブドウ糖になってこれが解糖系でATP(アデノシン3リン酸)を作る原料になっていく。この様にして、ゆっくり血糖値は本来上がるのだが、

水溶性の砂糖は、口腔粘膜からも吸収されていきなり高血糖になる。この血糖値スパイクが様々な疾患を起こす原因だ。これほど、癌などの病気を起こすのにもかかわらず、砂糖は報酬系を刺激して、より砂糖をたくさん食べたいをいう衝動を起こす。砂糖依存症は、従って体に悪い。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

Pocket

《上手くいっていることを言い合うミーティングを開こう》

Pocket

blog会議の席で、上司か他の誰かがこう言う。「さて、売上げが落ち込んでいる。何が問題だろう?」。

そしてそこにいる全員は、頭を絞って、目標としている成果を上げられなかった原因を探ろうとする。うまくいかなかった原因をいろいろと見つけだすのだ。そして、すっかり落ち込んで気を滅入らせて、部屋を後にする。うまくいかないことをあまりにも多く見過ぎたからだ。

もしこれがセールス部門のミーティングで起こったとしたら、落ち込んだ気分のままでセールスに出かけなければならないだろう。このようなミーティングに参加した後の心理状態ほど、セールスに向かないものはない。

あなたにも似たような経験がないだろうか?おそらくあるだろう。

もちろん、問題を知る事は大切だが、問題ばかり考えることに価値はまったくない。自信を持ち、夢に向かって着実に進んでいきたいのなら、うまくいっていることに気持ちを集中し、それをもとに努力を積み重ねることだ。

エンジンオイルのOEMの仲間の勉強塾より

Pocket

『雑談力 (PHP新書)』

Pocket

百田尚樹

実は話すというのは、書くよりもはるかに難しい技術です。書くにはある程度時間をかけられるし、後で直すこともできます。ですが、喋るのはその場での一発勝負です。推敲(すいこう)はできません。筋道のある長い話をする場合、初めから頭の中に構成ができていなければ無理です。あるいは話しながら構成を作っていく能力です。起承転結を考えて、尚かつ盛り上げにも留意して、最後のオチも決める…これを即興でやるのがトークです。

ですから、昔から文芸の編集者の間では、「話の面白い作家は、書いても面白い」といわれているそうです。短いセンテンスでギャグを言うのには反射神経とセンスが必要ですが、人が注目して聞く話を5分以上するというのは、話術に加えて構成能力が不可欠です。構成能力というのは、その話を一つの物語として組み立てる力です。「起承転結」…これは小説や映画の基本ですが、話も同じです。まず導入があって(起)、次に物語が動き出し(承)、あっと驚く展開を見せ(転)、オチになります(結)。もっとも転と結はしばしば同時になることもあります。「面白い雑談」も基本的にはこの構成になっています。

私は30年以上もテレビ番組の放送作家として生きてきました。そして「つかみ」の重要性を痛感してきました。「つかみ」というのはもともと寄席言葉です。芸人が舞台に出て一発目に放つネタのことです。これで客の気持ちを掴むと、あとが非常にやりやすい。逆に失敗すると、その後がずっと大変になるので、「つかみ」は非常に大事なのです。私はテレビ業界に長く居たので、小説を書く場合にも、「つかみ」にすごく気を付けます。極端な話、最初の1ページから面白いシーンがないと気に入らないのです。

また、人の興味を惹く方法の一つに、質問から入るという方法があります。人間というものは何かを訊かれると、それに答えようとする性質があります。そしてその答えがわからなければ、知りたいという興味が湧きます。ただし、普段全然関心のないものや、身近でないものはダメです。いつもは何気なく使っている言葉や、知っていると思っていることが、実は全然知らないものであったということに、小さなショックを受け、同時に関心が一気に高まるのです。

たとえば、日常使う言葉に、「試金石」という言葉があります。ところが、「試金石って、もともとどういうものなのか知ってる?」と訊かれれば、多くの人はまず答えられません。これは金がどこまで純度があるかを調べる石のことなのです。かつては実際に使われていました。

また、意外な導入から入るという手もあります。人は自分の思っている常識を揺さぶられると動揺します。すると、その動揺を抑えるために、納得のいく説明を聞きたいと思うものです。そうなると、話が非常にしやすい環境が整います。

また、他人に面白い話をする時に大事なことは、数字をあやふやにしないことです。数字というものは、一見無味乾燥なものに見えますが、実はそうではありません。具体的な数字があることによって、話のリアリティが格段に増すし、話の面白さがぐっと伝わりやすくなるのです。

エンジンオイルのOEMの仲間の勉強塾より

Pocket