勝てる分野で勝負する

Pocket

どうすれば戦略型の起業家になり、成功を収められるのか?
その方法の一つが、「勝てる分野で勝負する」ということです。
「勝てる分野で勝負する」というのは、戦略の基本で、
自分の得意分野で活躍するということです。

勝てる分野を正しく選択すれば、
すべてが簡単に、確実に達成できます。 
チャンス追求型の問題は、
勝てる可能性が低い分野でも勝負をしてしまうこと。
それどころか、自分が苦手なことばかりやろうとしてしまいます。

だから、毎日ビジネスに時間を費やすことが
とても辛くなります。
どうしたらいいか分からないことが多過ぎます。
どうしたらいいか分かることでも、
自分の得意分野ではないので、
仕事をするのにどんどん抵抗が出てきます。

こういう症状が出ていたら、
間違った分野で間違った仕事をしているという証拠です。 
その点、戦略型の起業家はまったく異なる経験をします。
働くことに抵抗や先延ばしの気持ちが起こらず、
朝起きてすぐに仕事を始めたいという気持ちになります。

障害物にぶつかってばかりではないので、
波に乗って成功と夢に近づいているような
気持ちになるからです。
取り組むこと、やることリストのすべてが
簡単 にこなせ、しかも楽しみながらできます。

あなたの勢いは誰にも止められません。
正しい時に、正しい場所で、正しいことをやっていると
自分でも感じ、
生まれてきた意味が分かったような気がします。
想像を超えるスピードでお金も湧いてきます。

夢のように聞こえるかもしれませんが、
そうではありません。
何千人もの戦略型の起業家がそうです。
彼らが優位性を持っていること、得意なことが、
ニッチや市場が欲していることと一致しているから
それが可能なのです。

もしあなたが、ビジネスでお金に困らないようになった後でも、
心のモヤモヤや気持ちの高揚感を感じないような状態が
続いているとしたら、一度考えてみてください。
自分は今、「自分の得意分野で勝負できているか?」と。

Pocket

ストーリーで売上急増

Pocket

シュリッツ・ビールの成功例

1919年、シュリッツ・ビールは倒産寸前でした。
その売り上げは不振で、市場での売れ行きは5位。
何よりも倒産という高い可能性に直面し ていました。

彼らが伝説的マーケティングの天才かつ名高い
コピーライターであるクロード・ホプキンズを雇ったのは
その時です。
ホプキンズはストーリーを探し 求めて、
醸造所を訪れるために、
はるばるウィスコンシンまで旅に出ました。

ストーリーとは、そのビールに関する
現在の認識を変えるもの、
また、シュリッツ・ビールを飲むべきビールとして
位置付けるもの、
市場および消費者に共感を与えるものです。
ストーリーとは、彼が市場と共有することのできる
コア・ストーリーとしての役割を果たすものです。

当時の全ビール醸造者は『純粋』を強調していた。
彼らは『純粋』という語を大きな文字で記していた。
その主張は、水がカモの印象を与えるのと
同じくらいの印象を人々に与えた。

私は醸造の科学を学ぶために醸造の学校に通ったが、
それは少しも役に立たなかった。
それで醸造所に行った。
ビールがパイプ上に滴っている板ガラスの部屋を見て、
私はその理由を尋ねた。
これらの部屋は、ビールが純度をもって冷却されるように
ろ過空気で満たされていると彼らは教えてくれた。

私は木材パルプで満たされた素晴らしいフィルターを見た。
彼らはそれがどのようにビールをろ過するのか
説明してくれた。

汚染を防ぐために一日に二回、どのようにして
すべてのポンプとパイプを消毒するのか、
どのようにして機械ですべてのボトルを4回清潔にするのか、
彼らは見せてくれた。
彼らの醸造所はミシガン湖に位置するにもかかわらず、
純水を得るための深さ4000フィートに達する
アルトワ式井戸を彼らは見せてくれた。

彼らは、ビールが利用者に出荷される前に
6ヶ月間熟成される大樽を見せてくれた。
彼らは私を製造所に案内し、
オリジナルな酵母細胞を見せてくれた。
それは最高度の風味を引き出すために
1200回の実験を経て開発されたものである。
シュリッツ・ビールを製造するのに使用される
すべての酵母は、
そのオリジナル細胞から発達したものである。

私は驚嘆して事務所に戻り、尋ねた。
「何故、こうしたことを人々に伝えないのですか?
何故、自社のビールは純水であるということを
他社よりも大きな声で強調しようとするだけなのですか?
何 故、その理由を伝えないのですか?」
「何のためにですか」と彼らは言いました。
「我々が利用しているプロセスは
他社が利用しているも のと全く同じなのです。
それなしでは美味しいビールは誰も製造できません」

「しかしですね」私は返答した。
「他社はそのストーリーを伝えたことがないのです。
それはあなた方の醸造所を訪れるすべての人を
驚嘆させるものです。
それは紙上で誰をもアッと驚かせます」

それで、私は紙上でこうした板ガラスの部屋や
純度に関わる他のすべての要因を描写した。
私はすべての優れた醸造所に共通するストーリー、
しかしこれまで伝えられたことのなかった
ストーリー を語った。
私は純粋さに意味を与えた。
シュリッツは、数か月で5位から
一位と肩を並べるまでに躍進した」

さあ、次の点に気付いてください。

シュリッツ・ビールは、そのライバル社よりも
純粋なビールであったわけでは決してありませんでした。
しかし、純粋さを確実にするために
ビール製造者が講じる手段を
一般人に伝えるコア・ストーリーを作り上げた
第一人者になることによって、
ホプキンズは、シュリッツは本当に最も純粋なビールである
と国民全体に確信させたのです。

それ以上に大切なことに、
シュリッツがその主張をしたことによって、
ライバルの醸造所は純度に対する主張をすることが
出来なくなったのです。
お分かりであるように、製品には何の変化もありません。
唯一の変化はストーリーでした。
マーケティングへの
コア・ストーリーの注入であったのです。

最終結果、あっという間に、
シュリッツはアメリカで5番目の売れ行きから、
ナンバーワンに飛躍したのです!

このようにストーリーの力は絶大です。
なので、ぜひあなたも独自のストーリーを
見つけてください。
それをあなたのマーケティングや広告で使えば、
結果は明らかです。

ビジネスは顧客に常にストーリーを語ります。
残念なことに、
大抵の場合、語られているすべてのストーリーは、
使い古された同じストーリーなのです。
しかし、ビジネスがストーリーを語り、
そしてそれが ライバル企業よりも
優れたストーリーである場合は…
多くの場合、販売は急増し、ビジネスは成長し、 
顧客は以前にもましてより忠実になるのです。

Pocket

『負の感情を捨てる方法』

Pocket


心理カウンセラー、中島輝

《もし私があなたの立場だったら、
私もきっと同じことをしたでしょう》

これは、私がカウンセリングで
クライアントによくかける言葉です。

とても優秀なのに、一人で思い悩むところがあって、
何度も自殺を図ってしまうクライアントに
その言葉をかけた瞬間、
彼は張り詰めていた緊張の糸がふっとほぐれて、
わっと泣き出し、その直後に大きな安心感を得ました。

それは、「自分の不完全さ」を認められたことによる、
人間としてごく自然な反応です。

この言葉は、アメリカを代表する心理療法家、
カール・ロジャーズの「魔法の言葉」とも言われています。

相手の言葉を聞いて、聞いて、聞き続けて、
最後にすべてを受け入れる。

これは自分自身にも有効な考え方です。 
不完全な自分を受け入れるということです。

自分の中のどす黒い感情を認める。 
そうした瞬間に、嫌われてもいいから、
自分らしく生きようという勇気がわいてきます。

新しい自分が生まれます。

もし誰かに不満をもっていたら、
その人も不完全だと気づくのです。

すると、その人の欠点も
あまり気にならなくなると思います。 
自分も不完全だし、相手も不完全なのだということです。

Pocket

「一貫性」が求められる時代

Pocket

神田昌典
これからの世界は、
「一貫性」が求められる時代だ。 

言っていることと、やっていることが一致していないと、
叩かれる時代に入った。

それは、インターネットにより、ますます加速する。 

「一貫性」は、糸井重里氏の言う「全体的」と同じだ。 

ネットもリアルも含めたトータルな表現の中で、
どこか一つでも嘘があったら問題になる。 

ある意味、「重箱の隅をつつく時代」である。

スポーツ選手や芸能人、政治家等の、
ちょっとした言動や態度に反感を持たれ、炎上してしまう。

ほとんどが、その人たちの本業とは関係ないところで起こる。 

一貫性が求められ、全体的に評価される。 
ますます、誠実で、正直であることが求められる時代となってきた。

Pocket

『負の感情を捨てる方法』

Pocket


心理カウンセラー、中島輝

《もし私があなたの立場だったら、
私もきっと同じことをしたでしょう》

これは、私がカウンセリングで
クライアントによくかける言葉です。

とても優秀なのに、一人で思い悩むところがあって、
何度も自殺を図ってしまうクライアントに
その言葉をかけた瞬間、
彼は張り詰めていた緊張の糸がふっとほぐれて、
わっと泣き出し、その直後に大きな安心感を得ました。

それは、「自分の不完全さ」を認められたことによる、
人間としてごく自然な反応です。

この言葉は、アメリカを代表する心理療法家、
カール・ロジャーズの「魔法の言葉」とも言われています。

相手の言葉を聞いて、聞いて、聞き続けて、
最後にすべてを受け入れる。

これは自分自身にも有効な考え方です。 
不完全な自分を受け入れるということです。

自分の中のどす黒い感情を認める。 
そうした瞬間に、嫌われてもいいから、
自分らしく生きようという勇気がわいてきます。

新しい自分が生まれます。

もし誰かに不満をもっていたら、
その人も不完全だと気づくのです。

すると、その人の欠点も
あまり気にならなくなると思います。 
自分も不完全だし、相手も不完全なのだということです。

Pocket

『錯覚の法則』

Pocket


サンリ会長、西田文郎

45年以上に渡って脳の研究をしてきた結果、
いま、ひとつ断言できることがあります。

それは、「脳が『正しい』と思っていることのほとんど、
99パーセントが錯覚」だということです。

景気が低迷し暗いニュースが飛び交うなか、
仕事もうまくいかないし、
売り上げは落ち込む一方だと嘆く人がいますが、
それは「錯覚」。

結婚したくてもいい人がいない、出会いがない、
私は結婚には向いていないというのも「錯覚」。

子どもが言うことを聞かない、
思うように育ってくれないというのも「錯覚」ですし、
人間関係がうまくいかないのも、
お金がなかなかたまらないのも、
すべて脳が起こしている「錯覚」の結果です。

人は、「肯定的錯覚」をする人と、
「否定的錯覚」をする人の2種類しかいません。

脳の特性上、正反対のふたつのことを
同時に思考するのは不可能だからです。

前述したような人は、うまくいかないことを放棄する
「否定的錯覚」だけをする人。

苦労を背負い込み、自分は苦労でがんじがらめに
なっているという錯覚に陥っています。

「自分はダメかも」「自分には無理なんだ」と思うことで、
現実から逃避しようとする傾向にあります。

否定的なことばかりを口にしていると、
脳はどうなると思いますか?

否定的な記憶データが脳に強烈にインプットされ、
脳はそのとおりにはたらいてしまうのです。

「無理だ」と脳に問いかけると、
まだやっていないことにもかかわらず、
当然無理だと想像し、記憶づけてしまう。

結果、口に出したとおりの未来が待ち受けています。

一方で、「肯定的錯覚」をする人はどうでしょうか。

努力を苦しいとは思わず、楽しんでいる。

常に前向きで、まだ経験していないことでも、
「自分ならできる」と根拠なき自信に満ちている。

当然、発する言葉も肯定的ですから、
脳にも肯定的な条件づけをします。

脳は「できる」と勘違いをして、
いつの間にか夢を実現させてしまう。

小さな町工場を世界に通じる「ホンダ」に押し上げた
本田宗一郎は、超肯定的錯覚を起こしていた代表例
といってもいいでしょう。

よく考えてみてください。 
私たちは誰もが赤ちゃんでした。 
実は赤ちゃんは、超ポジティブ思考なのです。

ハイハイをした赤ちゃんは、何度ひっくり返っても、
転んでも、頭をぶつけても、
「立とう」とする行為をやめません。

もし仮に、否定的な赤ちゃんがいたとしたら、
「100回も転んだのだから、きっと立つという目標は
無理なんだろう。やめよう」と諦めるはずです。

ですが、そんな赤ちゃん見たことがない。

何度転んでも立ち上がり、いつの間にか当たり前のように
目標を達成し、歩けるようになります。

私たちは、大人になるにつれ、世間の常識にとらわれ、
さまざまな情報に操作されるうちに、
否定的な思考を取り入れるようになってしまったのです。

小さな常識の枠のなかで物事を考え、判断をし、
結論を出そうとするから、「どうせ無理」と
自己防衛本能が出てくる。

そして、いつの間にか、否定的な脳、否定的な
スーパーコンピュータがつくられてしまうのです。

Pocket

経済は、人類を幸せにできるか ?

Pocket

ダニエル・コーエン

金融危機後の世界において、
経済学が有用な学問であり続けるには、
幸福の問題を避けて通る訳にはいかない。

幸福が感情の問題であって、
定量化や測定には馴染まないモノであったとしても。

経済学は、金融危機の前には幅を利かせていた。  
経済学は、合理性に基づいて個人主義的に行動する人間像を
前提に組み立てられていた。
それが、ホモ・エコノミクス(=経済人)である。

彼らは、ホモ・エシックス(=道徳・倫理的人間)や
ホモ・エンパシス(=共感的人間)との競争に
勝ったと思い込んでいる。

しかし、幸福や人間性の問題を封じ込めてしまった。
最終的には、自らも非合理的となり、衰退の道を歩んでいる。

競争だけで未来を築けると考えるのは、 人類学上の幻想である。
その事に気付き、競争と協力のバランスを考える。
無償と有償の境界を整理する。
文化的多様性の問題に直面する欧州知識人の苦悩は、
グローバル化の波に洗われる日本人にも共有できる筈だ

Pocket

ビッグデータの逆を行くもの

Pocket

もっと人間を深く理解したい、エンジンオイルOEMの櫻製油所です。

ビッグデータの重要性が叫ばれる中、それに加えて 
数字に表れない実態を掴む能力も求められている。

例えば経営人類学がその一つである。 
集団や組織の経営的側面を人類学的展望と 
人類学的手法によって解明する。 
基本的な研究対象は現代の常民である 
サラリーマンと会社だ。

会社を利潤を追求する、単なる 
合理的で機能的な組織だとしない。 
様々な人生観や世界観を持った社員を束ねる 
共同体として理解に努める。

経済合理性の観点から見れば、不可思議な現象である 
会社文化までも捉えて行く事で 
経済学、経営学や社会学では表せない 
リアルな会社と人間の姿を明らかにして行く。

財務諸表や経済理論、統計に表れない 
リアルな会社文化を捉える。 
分析時には、すべての文化には優劣は無く対等であるとして 
その文化をありのまま理解する。 
そういった姿勢で、フィールドワークを用いて 
対象を理解し比較する人類学的アプローチを採る。

具体的な研究テーマは、社葬や企業理念、 
意思決定において神仏や占いの力に頼る経営者、 
朝礼で唱和する社歌や社訓などである。

このような会社文化の中で育まれた社員の 
生き方や考え方が、 
制度や事業内容、製品など目に見えるモノに反映され、 
経営そのものに大きく影響しているとしたら、 
会社に関する、より多様な意味づけ・見方が可能となる。

同業種で同じビジネスモデルを持つ、 
売り上げ規模も近い会社でも、 
そにには色濃く違いが出て来る。 
会社の個性や癖が現れてくる。

数字やビッグデータ解析ではなく、 
学者集団としての調査能力を使って、 
人類学的なアプローチで人間を深く理解する。

会社についても、多面的に分析し 
リアリティーのある姿を捕まえなくてはならない。

Pocket

Pocket

NHK式7つのルールを活用する

エンジンオイルOEM、大阪の櫻製油所もこれを活用していきます。

基本の「7つのルール」

●第1のルール――話す目的をハッキリさせる 
●第2のルール――「13文字以内」でタイトルをつける 
●第3のルール――結論は「最初の15秒」で言う 
●第4のルール――「一文50文字以内」にする 
●第5のルール――「4つの抑揚」で強調する 
●第6のルール――「1分300文字」でゆっくり話す 
●第7のルール――独り言から入る

「第4のルール」を使えば、 
伝えたいことが明確に力強く伝わる! 
「NHK式7つのルール」の第4のルールは、
「一文50文字以内」にすることです。

NHK放送技術研究所は、「やさしい日本語ニュース」という 
わかりやすい言葉で伝える研究をしています。

その中で、わかりやすい言葉にするための
7つの条件を発表していますが、 
最初に挙げられているのが、一文が長いという悪い例です。

「NHK式」では、一文は50文字以内です。 
一つの文、つまりはじまりから句点「。」までが
50文字を超えると長いということです。

ここで言う50文字は、漢字カナ混じり文です。 
漢字とカナの使い分けは、放送現場の
「表記のよりどころ」と言われる、 
NHK放送文化研究所編『NHK漢字表記辞典』
(NHK出版)にもとづきます。

一文が長い文章は、ピントがボケて
何を言いたいのかわかりません。 
一文が短い文章は、伝えたいことが明確で、
力強い印象を与えます。

「第6のルール」を使うと 
相手に伝わりやすく信頼性も上がる

「NHK式7つのルール」の第6のルールは、
「1分300文字」でゆっくり話すということです。

1分300文字の話す速さは、「NHK式」の共通認識です。 
アナウンサーがこの速さでアナウンスするだけでなく、 
1分300文字は番組スタッフ全員の認識です。

記者は、300文字を目安に、1分のニュース原稿をつくります 
(漢字とカナの使い分けは『NHK漢字表記辞典』に
もとづきます)。 
映像の編集をするスタッフは、その原稿をもとに
映像をつなぎます。

たとえば、100文字目で「火事の現場は○○区の○○交差点で」とあれば、 
20秒後には街の外観映像を映します。

そして200文字目で「救急車と消防車がかけつけ」と
なっているなら、 
40 秒後に救急車が到着する映像を入れるわけです。 
すると計算上は、原稿の内容と映像がピッタリ合うはずです。

ところが、アナウンサーが早口だったり、
原稿を読むスピードが遅ければ、 
その理論はあっさり崩れ、
ニュースの内容と映像はかみ合わなくなります。

アナウンサーが1分300文字ルールを守るからこそ、
本番がうまくいくのです。

1分300文字は、相手に一番伝わりやすい理想の速度です。

あなたが話をするときも、
ぜひこの速さを目指してみてください

Pocket

日本の財政は破綻するか

Pocket


エンジンオイル、OEMの櫻製油所は、これから安心して寝れます。

日本の財政は安泰です。
通貨の信任は、中央銀行によって通貨供給量が 
適切に管理されていれば維持できる。 
しかし、通貨供給量が適切に管理できないほど大量の国債を、 
日銀が購入を余儀なくされたらどうなるでしょう。 

何が適切で何が異常なのかを決めるのは、 
エコノミストや学者ではなく『市場』です。 
通貨の信任は『市場』の判断にかかっている。 

『市場』が日銀や政府の政策を適切だと考えれば、 
通貨すなわち日本円の信任は維持されます。 

逆に『市場』が適切だと考えなければ、 
日本円への信任は維持されません、 
つまり「円の暴落⇒ハイパーインフレ⇒財政破綻」という、 
よく煽り系の方々がおっしゃるシナリオです。 

では、市場とは何でしょうか? 
年金やファンドなど、大きなおカネを動かす機関投資家が 
市場の構成要素であることは間違いありませんが、 
それだけではあまりに浅すぎる。 

なぜなら機関投資家のマネーをたどってゆけば、 
その源流は年金生活者や投資信託の保有者、 
あるいは生命保険などを通して私たち個人に行き着くからです。 

リッチな人、そこそこのおカネを持っている人、 
日々の生活でカツカツな人・・・保有資産の額は様々ですが、 
それを含めて機関投資家マネーは、 
すべて私たち生活者に行き着くわけです。 

さらに、 
例えばスーパーマーケットで野菜や靴を買う、 
あるときは銀行にいって預金をしたり、 
少し気の利いた人なら投信を買ったり株の売買をする、 
そしてたまに外貨に両替し海外に送金する、 

こうやって私たち一人ひとりが生活の中で日本円を使い、 
日々直接おカネに触れているわけです。 

そのような観点でいえば、私たち一人ひとりの集合体こそが、 
『市場』そのものです。 

ですから私たち生活者の集合体が日銀や政府の政策を信任する限り、 
通貨は通貨であり続け、 
ハイパーインフレも財政破綻もないということです。 

逆に私たちの信任が失われた時点で、 
即通貨は元の紙やデータに戻ってしまう。 

今のところ財政破綻を懸念するのはほんの一部の人たちで、 
逆に昨今の日本国債の金利の低さなど見ていますと、 
日本円に対する市場の信任は盤石のようにすら見えます。 

政府が発行してきた国債のうち、過半を日銀が保有するという 
現状を加味しても、 
いまのところ日本円に対する市場の信任は、 
揺らいでいないといってよいでしょう。 

ただしそのような現状に、あぐらをかいていて 
よいとも思えません。 

日本人は一方行に流れやすい国民性を持っているように 
見えますので、 
いったん通貨に対する信認が低下すれば、 
一気に市場に動揺が伝染するという懸念は、 
持っておくべきです。 

それが危機管理です。 

経済学が自然科学と違う点は、 
人間の心理によって結果が、 
いかようにも変わるという点です。 

Pocket