『雑談力』

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百田尚樹

人が注目して聞く話を五分以上するというのは、話術に加えて構成能力が不可欠です。常識を揺さぶるような話から入る。失敗を笑いに変えることができるのは、人間の成長の証。
人に面白い話をしようと思う時は、「あなた自身が面白いと思うことを話すこと」と、「話のテーマになっていることを、聞き手は何も知らないという前提で話すこと」
人が面白がったところをさらに膨らませ、退屈したところを短くしていけば、次に話す時には、もっと面白い話になっていく
面白い話をする場合に重要なことは、その話の骨組みを自分で理解していることです。まず大きな筋というか、柱をしっかりと把握していなければなりません。

とっておきの練習法があります。それは、あなたが感動した映画や小説や漫画のストーリーを他人に聞かせることです
メジャーリーグの通算最多勝ち星はサイ・ヤングの511勝です。ただし、これはおもに1800年代の記録です。日本の最多記録は金田正一の400勝。両方とも、もはやアンタッチャブルともいえる超大記録です。今後これを破る投手は永久に出ないでしょう。ところがペイジの記録の前では二人の数字も霞んでしまいます。ペイジの通算勝利数は約2000勝といわれています誰かがこう聞くかもしれません。
「黒人リーグ選抜チームとメジャーリーグ選抜チームの試合で、ベーブ・ルースとの対決はなかったのか」と。あなたはここで衝撃的な答えを言って皆を驚かせます。「ペイジとルースの対決は、一度もなかった」

色恋の話は男女問わず受けますが、ただ、雑談としてそういう話題を選ぶ時に心に留めておかないといけないことは、男性はどちらかといえばバカな話を好むのに対して、女性はロマンチックな話を好むということです
女性が大好きな恋の話は、恋のために地位や名誉も擲って、好きな異性のもとへ走る話です
本来は忌むべき犯罪の話も、組み立て方によっては、愉快な話にもなれば、妙に哲学的な話にもなります。ただ、こういう話をする時は、そこに何らかの自分流の考察を入れて締めくくってもらいたいと思います。そうすることによって、犯罪の話も一気に深い話に聞こえるようになります
「金を儲けた話」「異性にモテた話」は最悪につまらない自慢で、男なら、ここに「喧嘩に勝った話」「有名人と知り合いの話」が加わる。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

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『超一流の雑談力「超・実践編」』

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安田正

「この人とは呼吸が合うな」と潜在的に感じてもらうことで初めて、相手は話の内容に耳を傾けるようになります
ポイントを絞って「ちょいモリ」すると引きつける力が段違いに高まる
「昨日行ったカフェに美人店員がいた」→「昨日行ったカフェに、思わず二度見するくらいの美人店員がいた」
「今日は暑いですね……。40度くらいある気がしますよ!」→「今日は暑いですね……。ハンドタオルでは追いつかないくらい汗をかくのでバスタオルが必要ですね(笑)」

相手をうなずかせるには、目を見つめる。それでもうなずかなければ、自分がうなずいてみせればよいのです

〇講演で使える「うなずかせ」テクニック
(1)まずは右と左でターゲットをロックオンする
(2)右側の人にうなずいてもらう
(3)左側の人にうなずいてもらう→他の人もつられてうなずき、会場全体が温かくなる

話にオチをつける2つの方法「自虐」or「学び」

短期間の中で何度も「私」が出てきてしまうのは、「会話泥棒」感情や描写のダイナミックさをあらわすなら「パ行」
「パーッと景色が明るくなりますね」
「すみません、今ピーンとひらめいたのですが……」
「そのわらび餅、感動的なまでにプルプルな食感なんですよ」
「彼は英語だけじゃなく、ドイツ語もペラッペラなんですよ」
「申し訳ありません、つい本音がポロッと出てしまいました(笑)」

自分の主張をするときは、ボリュームを小さく
特徴的なキーワードには相手の「信念」が込められていることが多く、キーワードを共有することで思いも共有できます

意図的に流れを止めたいときは、どんなタイミングでしょうか?それは、「あ……今話しているこの話題、雑談を深める(核心に迫る)ポイントがありそうだぞ」
「ここは掘り下げたいな」というときです

「どうしてそんなに◯◯なんですか?」で自慢話を引き出していく
「さぞかし~でしょうね」+「◯◯しましょうか?」で心配りを伝える

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾

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