「青い鳥症候群」 

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エドガー・シャイン

自分の能力を100%活かせる仕事がある筈、 
この仕事は自分向きではない。
理想を追い求めて、環境を転々と変える。

そこに時間と労力を費やすあまりに、 
能力を磨く機会を逃し、 
最後には理想と現実のギャップに苦しむ事になる。

キャリアとは、総じて 
働く事にまつわる「生き方」そのものである。

キャリアをアンカー(船の碇)とサバイバル(生き残る事)という 
概念で説明しよう。

アンカーは、船が流されるのを防ぐ碇である。 
仕事をする上で、自分が大切にしている事を指す。

サバイバルは、求められる役割をこなす事で、 
職業生活をやり遂げる。 
周囲から「求められる事」を指す。

例え話である。

ある画家は、人物画を描く事を大切にしている。 
画家にとってのアンカーだ。 
だが、残念な事に全く売れない。

ある時、花の絵を頼まれる。 
絵の具さえ十分に買えない生活で、 
客の要望通りに花の絵を描く。 
これがサバイバル。

花の絵が思いのほか評判となり、 
他の客からも注文が入る。 
客の中には、人物画にも興味を示す者が現れ、 
売れるようになる。

自分の意にそぐわない事であっても、 
しているうちに偶然に、自分の能力を認めてもらえたり、 
意外な特技を見出せる事がある。

それが、アンカーの充足にも繋がる。

アンカーとサバイバルは、どっちが重要というものではなく、 
上手く両立させる事が大切だ。

隣の芝生が青く見えることもあるが、 
まずは、自分のアンカーとサバイバルを意識的に考えてみる。

メーテルリンクの青い鳥は、自分のすぐそばにいた。

エンジンオイルのOEMにとって
アンカーは?サバイバルは?
その時によって変わりますよね。

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本格的な眼

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カンブリア紀、本格的な眼を持つ生物が急激に進化した。
太陽光線を視覚信号として本格的に利用し始めた
生物が生き残った。
これは組織の栄枯盛衰とも重なる。

環境変化に気付く眼を持たないまま、
内輪の論理に固執する組織は、時代の変革で淘汰される。
名声の高かった組織ほど、
権力者の自己保身や
それに追随する幹部の思考停止の連鎖により、
自浄能力を失い淘汰されていく。

長寿企業の研究によれば、
番頭の様な異論を唱えるよそ者の視点を
積極的に取りこんだ企業ほど永続している。

欲しいモノが何か、消費者自身も分からない。
他方、デジタル化が進み、
産業構造が一変しようとしている。
このような時代こそ、
環境変化をいち早く経営に反映する仕組みを
構築しなければならない。

エンジンオイルのOEMも本格的な眼を持って
周りをリサーチせねばなりません。

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