EVへのシフトは、かなり先になりそう

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1.蓄電池の性能
今のリチウム電池は重すぎる。
同じ電力貯蔵量のままで、重さは半分か3分の1に
ならないと、ガソリン車の走行性能に太刀打ちできない。

2.急速充電のインフラ
今の充電設備は、フル充電に1時間以上かかる場合もある。
給油所並みの短時間を目指して設備容量を増やすと、
一般家庭の100倍の電力を消費するインフラを、
沢山作らねばならない。
安全に管理するために、送電網や蓄電池の整備が
課題になる。

3.環境対応と両立するエネルギー源の確保
50キロワットの急速充電器を使って、
1度に2万台のEVに充電するには
原子力発電所1基分の発電設備が必要だ。
火力発電で賄おうとすれば、
二酸化炭素排出量は減らせない。
地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を
満たすためには、大幅な節電が求められる。
その環境下でEV用として、特別に確保するのは難しい。

4.コスト
今のEVは、各国政府による購入支援なしに、
ガソリン車に、コスト面では対抗できない。
財政難の中、いつまで支援を続けられるか分からない。

ガソリン車やディーゼル車の禁止を打ち出した
英仏などの事情は同じだ。
EV化の方針を掲げる背景には、欧州特有の事情がある。
欧州はディーゼル車による大気汚染が深刻だから
EVに置き換えたいのだ。
ガソリン車は巻き添えを食っている印象がある。

EVの最大市場である中国も、
国内産業を育成しつつ、大気汚染を食い止めたい
という思惑がある。

ガソリン車が、すぐに消えることはない。
内燃機関のエンジンは価格が安く、
燃費向上の技術革新は、これからも続く。
第一、火力発電に依存したままならば、
EVが普及しても片手落ちだ。
環境面では、何も変わらない。

エンジンオイル、OEMの㈱櫻製油所でした。

 

 

 

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