高橋五郎

アリババ、テンセントに勝つには、

ただ良いプロダクト・サービスを作ってもダメだ。

もし物価上昇率が1.2%ではなく、

実態に近い3%だったとすると、

実質GDPは公表の数字よりも1.8%分少ない

72兆1803億元(約1227七兆円)に減るはずだ

実は、中国の庶民や農民にとって、

これまで銀行とは、預金するだけのところで、

どんなに重大な理由があろうとも、

お金を貸してくれるところではなかった。

ネット金融の爆発的な普及と発展には、

そんな背景もあった

中国では、人びとが求めあい、満足し、

社会道徳に反しないかぎり、

新しい革新的ビジネスの登場としてもてはやされる

第三者決済では、日本でも使えるアリババ系の

「支付宝」(支付とは、支払うという意味)や

テンセント系の「微身支付」などが有名で、

これらは銀行顔負けの預金機能を持っている。

実際には預けていた資金を運用することで

高い預金金利を得られる高金利商品で、

中でもアリババ系の「余額宝」、

テンセント系の「理財通」が二大サービスサイトだ。

この預金サービスは、日本人にもなじみのある銀行の

総合口座に似ているが、

一週間程度の運用をすると、

預金金利が年率換算で4%以上にもなる

中国の場合、最初にあるはずの売買交渉がない。

価格交渉もない。

なぜかというと、制度上、

農家個人は農地の所有者ではないからだ

農民から、ほぼただで取り上げた農地を、

住宅を建設するための用地目的で

開発業者に売った県政府は、

多額の売却利得をふところに収める

中国の戸籍制度は日本などとは異なり、

農村戸籍と都市戸籍とに分かれている。

農林漁業者は農村戸籍に、それ以外は都市戸籍に属する

可処分所得が最も高い上海市と最も低い甘粛省との差は

3.7七対1もある

新幹線建設の速さは、目を疑うほどだった。

その総距離は日本の数十倍。

しかも、スピードが常時、時速300キロ以上と速い。

日本の新幹線は蛇行するように走るが、

中国の新幹線は大地をほぼまっすぐに走るからだ。

土地が公有なので、

直線の線路のための用地取得がたやすくできる

中国の労働分配率の高さは、

社会主義の建て前が作り出すトリックだ。

もしほかの国のように、

名実ともに、労働者の所得を総国民所得で割った

本当の労働分配率を求めると、

20%に満たないのではないか

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より