矢野香
■リハーサルの重要性
スティーブ・ジョブズは5分の演説の為に、
チームが数百時間の準備と、
ジョブズ自身も2日間にわたるリハーサルを行っていた。
ジョブズの優れたスピーチは充実した内容や
絶妙な間の取り方などで聴衆を惹きつけて離さない。
その背後には入念な練習があった。
持ち時間が10分あるなら、10分ノンストップで行う
通しリハーサルが必要だ。
更に準備に当たっては、目的は何か、メインメッセージ、
そして自分は誰なのかを考える。
周囲を巻き込みながら聞き手を動かし、
影響力を持つことを目的とする場合、
リーダーとしての自分を
操り人形のように俯瞰して、
それを操る自分と分ける。
■話し方は準備が9割
話し手がなすべきことは、メンタルを整え、
人前で話す場面での行動や心理状態をイメージし、
繰り返し再現することだ。
緊張するような場面を先に考えておけば、
本番で起きても想定外ではなくなり、
落ち着いて対処できる。
実際に人前で話すにあたっては最初が肝心で、
最初の情報が全体の印象に大きな影響を与える。
リーダーとしてふさわしい印象を
与えるには重厚感を示すことが重要だが、
一方で腕を組んだり、言いよどんだり、過剰な敬語を
使うのはNGだ。
本番で緊張した時の立て直しの方法を
持っているのも大切だ。
太ももを叩いて自分に痛みを与えることや、
マイクを持ち替えるなど、
別の動作を挟むことで緊張感が緩和され、
間を取ることで逆に堂々とした話し方に見える。
エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より