経営者は二重株式構造や、他の仕組みを使って

経済的な持ち分を引き下げながら、

議決権を維持している。

■アルファベット

共同経営者ラリー・ペイジとセルゲイ・プリン

種類株が3種類あり、二人の経済的持ち分は11%だが

議決権は51%握っている。

経済的な持ち分を6%まで引き下げても

過半数の経営支配を維持できる。

■フェイスブック

ザッカーバーグ

ここも二重株式構造を使い、

ザッカーバーグは14%の経済的権利で

51%の議決権を握っている。

■ソフトバンク

孫正義

経済的権利は21%しか持たない。

しかし、1千億ドル規模の系列投資会社

「ビジョン・ファンド」に対して

孫子は、ほぼ完全な支配権を握っている。

■テンセント

ポニー・マー

経済的権利、議決権は9%しか持っていない。

ナスパーズは彼の3倍以上のテンセント株を持っているが

影響力は敵わない。

ポニー・マーは中国本土のテンセントの

主要子会社2社の過半数株式を握っている。

そして、この2社にテンセントの経営を任せることに

同意を得ているからだ。

■アリババ

ジャック・マーとツァイ

3重に鍵を掛ける強固な支配の仕組みを作っている。

協定によって、他の戦略的投資家は

彼らと同じ投票行動を取らなければいけない。

次に、取締役の過半数は二人が永久メンバーになっている

幹部クラブによって任命されなければいけない。

そしてジャック・マーはアリババが運営する

中国主要子会社数社の過半株式を握っている。

彼らの経済的利益と議決権のギャップは、

バフェットやマードックよりも遥かに大きい。

成長が鈍り、彼らの天才のオーラがかすんでいくにつれ、

創業者への権力集中が産んだ緊張が増していく。

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