若林正恭・漫才師
40歳が迫るにつれて、
体力や野心が衰えてきた。
慣れると思っていた。
でも、だんだん、とてつもない天才にはなれないと分かる。
仕事にがむしゃらに取り組むだけではなく、
頑張っている人からパワーを貰ったり、
自分の好きな事から刺激を受けたりすることが
必要と考えるようになった。
心境の変化には、父親と先輩タレントの前田健さんを
相次いで無くした事も大きかった。
入院していたオヤジが久しぶりに着替えて
大好きな本を持ってファミレスに出かけた時、
すごく嬉しそうなのが印象的だった。
一方、慕っていた前田さんとは
「今度ゆっくり」とメールし、
それっきりになってしまった。
二人の死から「好きな事が出来る時間はとっても重要。
大切にしないと人生は直ぐ終わる。
社会的評価は、あの世には持って行けない。
結局残るのは誰かと過ごした思い出だけだ。」
だからこそ、自分のやりたい事は
大切にしなくてはいけないし、
「他人が一生懸命になっている事を
斜めに見てはいけない。」と気付いた。
現在は、ゴルフや一人旅など初めてのことにも
積極的に取り組む。
すると「始めてやることは伸びしろだらけ。
歳を取って能力の限界を感じていたが、
伸びしろは永遠に無くならない。」
仕事に対する考えも変わった。
「昔はセンスがあると思われたかったが、
今は好きな事をやって、見てくれる人をがっかりさせない
モノを作りたい。」
武道館でのライブでは、
また新たな姿を見せたい。
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